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エアロセンス株式会社

  • IT/Web・通信・インターネット系

<日本初の垂直離着陸機(VTOL)開発の産業用ドローンメーカー>企画から開発、生産までワンストップでソリューション提供

自社サービス製品あり
残業少なめ
カジュアル面談歓迎

企業について

エアロセンス株式会社は、東京都北区に本社を置く産業用ドローンメーカーである。ドローンおよび関連機器・システムの企画から開発、製造、販売、運用保守までワンストップで手掛ける。自社開発のドローンとクラウドサービスを組み合わせ、現場での実用性を重視したソリューション提供が強みだ。同社が国産機として初めて開発した垂直離着陸型固定翼(VTOL)ドローンは、長距離の点検・巡視・調査・広域測量に活用されている。さらなる性能向上を目指し、ハイエンドのVTOL開発も進行中だ。多くの企業や自治体から寄せられる期待に応えるため、同社は採用活動を促進し組織力の強化に努める。

代表取締役社長の佐部浩太郎氏は、ソニー株式会社でエンターテインメントロボットAIBOの研究開発と商品化に携わっていた人物だ。後にソニーはロボットの研究から撤退し、佐部氏はAI領域に移った。ロボット開発、しかも人の役に立つロボットを作りたいとの思いを持っていた佐部氏は、ソニー社内で新規事業の計画が持ち上がった際に、空飛ぶロボットといえるドローンを産業用として開発する企画を提案。様々な議論を経て、ソニー内でドローンの開発プロジェクトがスタートした。その後、ターゲットである土木・建設分野へのアプローチをより効果的に進めるため、同分野を得意とするロボットメーカーである株式会社ZMPとタッグを組むことになった。こうして、ソニーとZMPの合弁会社として2015年に設立されたのが同社だ。

ミッションに「ドローン技術で変革をもたらし、社会に貢献する。」と掲げ、設立以来一貫して社会を支えるためのドローンソリューションの開発に注力してきた。多数の製品ラインアップを揃え、企業や自治体が実施する点検・測量現場の生産性向上に寄与している。
2020年には住友商事株式会社と、2022年には日本無線株式会社と資本業務提携を締結。土木・建設業界の課題解決と、機体の性能向上に共同で挑む体制を構築した。さらに同年にベンチャーキャピタルから資金調達を実施し、製品群の製造・販売体制と事業運営体制の強化に取り組んだ。
現在国内では規制緩和が進み、産業をはじめ防災等多様な用途へのドローンの活用が期待される。ドローン市場が急速に拡大する中で、同社は培った知見とノウハウを生かしてさらなる成長を目指す。

同社の特徴として、現場での実用性を追求した製品ラインアップが挙げられる。
測量や点検用に特化し、高性能カメラを搭載した写真測量専用ドローン『エアロボ』。精度の高い測位情報を衛星から直接取得できる『エアロボPPK』。4K映像を空から低遅延伝送する『エアロボオンエア』等、実にユニークで多彩だ。
中でも注目したいのが、国産機として初の垂直離着陸型固定翼(VTOL)ドローン『エアロボウイング』である。複数の回転翼を備えたマルチコプター型ドローンとの差別化を図り、5年の歳月を費やして開発した。VTOL型はマルチコプター型と比較して、開発が非常に難しく参入障壁が高い。高度な技術力を誇る同社だからこそ、作り出せた機体だといえる。
VTOL型はバッテリーが長持ちすることがメリットである。最長50km、最高速度100km/hの長距離かつ高速の飛行が可能だ。翼だけではなくプロペラも搭載したVTOL型にすることで垂直離着陸を実現し、滑走路が必要な飛行機型のデメリットを回避した。加えて専用ソフトウェア『エアロボステーション』を使用することで、フライトプランに沿った自動離発着と自動飛行を実現する。現在はハイエンド機となる、大型の『エアロボウイング』を鋭意開発中である。

ドローンの機体ばかりでなく、産業現場での実用性を追求したソリューションを提供できる点も大きな特徴である。例えば土木建設分野の測量をサポートする周辺技術として、空撮中にマーカーの位置を自動計測できる対空標識『エアロボマーカー』を自社開発した。計測・撮影したデータを活用しやすい状態に解析する、クラウド型データ解析サービス『エアロボクラウド』も開発。機体とマーカー、ソフトウェアの連携性を高めることで、計測・撮影からデータ伝送、データ分析までスムーズに行える環境を整えた。ハードウェアからソフトウェア、クラウド環境と、自社による一気通貫の開発体制が生きる。
実用的なソリューションを提供するという共通のゴールを目指し、各領域のエンジニアが連携して開発に取り組んでいるのだ。

現在日本では、高度経済成長期に建造したインフラ施設の老朽化が進み、点検業務の重要性が増している。しかし労働人口の減少により、その作業に携わる人材不足の解消や効率化が喫緊の課題となっている。課題解決に向けて、国土交通省は高い技術力を持つ国内企業による先端技術の社会実装の促進を進めている。「災害に屈しない国土づくり」の事業においては、同社他2社による共同提案が2024年1月に採択された。2024年3月に静岡県が実施したドローンによる医療機器の長距離輸送の実証実験では、『エアロボウイング』が運航を担った。災害時の支援においても、ドローンの活用が期待されている。
このように国策としてドローン活用の機運が高まる中、社会貢献をミッションとする同社は、国産ドローン市場のリーディングカンパニーを目指す。

ソニーとZMPの合弁会社として約9年前に誕生した同社だが、出向者ではなく自社採用のプロパーが揃う。過半数をエンジニアが占める技術者集団であり、外国籍の社員も在籍する多様性に富んだ組織だ。現状はまだ少数精鋭規模のためワンフロアに営業やマーケティング等全部門が揃い、情報交換がしやすい環境である。

広報IRマネージャーの後藤剛氏は社風について、次の通り話す。
「代表の佐部が以前所属していたソニーの研究開発プロジェクトは『燃える集団』と呼ばれる状態だったそうです。それは社員一人ひとりが自発的に仕事に取り組み、夢中になり、成長を遂げる組織の状態を表し、『燃える集団』となることで困難な課題が次々と解決されていきました。当社にもその文化が継承されており、開発者達は何を目的にするとわくわくするかを自分達で考えてものづくりに取り組んでいます。また佐部のとても優しい人柄が波及して、会社全体の穏やかな雰囲気を醸成しています」

社員はこれまで培ってきたスキルや経験を生かして、新たな挑戦をしたいと同社に転じた者も多い。自分達が新たな産業を創り、社会に貢献したいという熱い思いが渦巻く。
後藤氏は「言われたことをやるのではなく自ら考えて行動していきたい方、そして未知の領域の開拓に挑戦し、やりがいを感じながら働きたい方にとって非常に魅力的な会社です」と話す。
ドローン市場は現状、中国を筆頭にした海外メーカーのシェアが高い。しかし安全保障の観点から、国産ドローンへ急速に注目が集まっている。政府がリードしてドローンの利活用を推進する中、まさにこれからの成長が見込まれている。
ベンチャースピリッツに溢れながら、ソニーをはじめとした大手企業の知見と安定した経営基盤を享受できる点も魅力である。
同社は次なる成長フェーズに向けて、事業拡大の原動力となり得る意欲的な人材からの応募を期待している。

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インタビュー

エアロセンス株式会社のインタビュー写真
代表取締役社長 佐部 浩太郎氏 1996年、東京にある大学の大学院工学系専攻電気工学科修了後、ソニー株式会社入社。初代AIBOの商品化、QRIOの開発に携わり、ロボット知能の基礎研究を経て、スマイルシャッター等の顔画像認識をはじめとするソニー商品群のインテリジェント化をリードした。2015年にZMPとソニーの合弁会社エアロセンスを立ち上げ、CTOに就任。ドローンのソリューション事業化に挑む。2019年より代表取締役社長に就任し、現在へ至る。

── ソニーでロボット開発に携わっていた代表は、なぜドローンの開発に至ったのでしょうか?また現在のビジネスモデルを構築した背景についてお聞かせください。

ソニーはロボット技術を伸ばす最初のステップとして、AIBOを当時の技術力で手が付けやすいエンターテインメントロボットとして作りました。その先には技術力を高めて、人の役に立つロボットを作っていけるだろうという目論見があったのです。
エンターテインメントは素晴らしい分野ですが、次は直接的に人の役に立つものを最初から作っていきたいという思いがありました。こうして「人の役に立つ空飛ぶロボット」である、ドローンの研究開発に乗り出したのです。

当社を設立した2015年当時は、「ドローンは知っているけれど、どうやって使っていいか分からない」という具体性がない状... 続きを読む

企業情報

会社名

エアロセンス株式会社

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > IoT・M2M・ロボット

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、自社サービス製品あり、残業少なめ
資本金

1億円

設立年月

2015年08月

代表者氏名

代表取締役社長 佐部 浩太郎

事業内容

エアロセンスは2015年にソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(現、ソニー株式会社)と株式会社ZMPの合弁会社として設立。
当社は自律型無人航空機によるセンシング等とクラウドによるデータの処理・ 管理を組み合わせた産業用ソリューションの開発・製造・販売を行っている企業です。

株式公開(証券取引所)

非上場

主要株主

ソニーグループ株式会社 株式会社ZMP

従業員数

44人

本社住所

東京都北区田端新町1-1-14 東京フェライトビル

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