malna株式会社

マーケティング伴走支援サービス事業と自社サービス開発を手掛けるmalna株式会社。収益の軸となっているのはマーケティング伴走支援だが、同社は少子高齢化分野での自社事業も手掛けている。
一見すると繋がりが見えないように思える二軸の事業展開だが、どういった思いがあるのだろうか。

「私達は『歳をとるのが楽しみな社会をつくる』というビジョンを掲げています。」と話すのは、代表取締役の高橋一志氏。
「少子高齢化によって労働人口の減少、社会保障の問題など、社会問題となっていますよね。私達はインターネットの力で企業の成長に貢献し、そして事業を創出することで、課題先進国である日本を世界のヒーローにし世界中の人々が未来に希望を感じ歳をとることが楽しみになる社会をつくることを目指しています。少子高齢化領域の自社サービスはもちろん、マーケティング支援事業もそのミッション実現手段の一つです。」

「少子高齢化による労働人口の減少」という大きな社会問題をテーマに掲げてマーケティング支援と自社サービス開発を実行するという強い思いを持っている同社。主軸となるマーケティング支援事業では、クライアントのマーケティング部門として予算策定から媒体選定、運用等の戦略立案から施策履行までトータルで実行するという。同社らならではの強みは何があるのだろうか。

「一番の強みは『やるべきことを徹底的にやりきること』ですね。マーケの支援企業は沢山ありますが、当社ほどの規模の企業殆どに知識や技術の優位性はどこにもないと思っています。であれば、やるべきことをを徹底してやろうと。非本質的な目先の成果をゴールにせず、オーナーシップを獲って事業の本質的な成長のための指標を追い続けるのが私達の強みです。全ては目の前のクライアントに誠実に価値を届けるためです」（高橋氏）。

クライアントに対しては、例えばプロダクトとマーケティングが分離していると感じたら、プロダクト側の改善要求まで出す。事業計画を引き直した方がいいと思えば、一緒に0から引き直す。サービスを一ユーザーとして使ってみて感じることがあれば、実際に店舗に訪れたり、対象顧客にヒアリング訪問を行い、細かい改善提案を行ったりもする。

「『自分がクライアントの社長だったらここまで考えるだろうな』『お客さんの1円を自分の財布から出る1円と同じ感覚で使えているか』という気持ちでやり切ることで、本質的な価値提供が出来ると考えています。」（高橋氏）。

同社の機動力高く素早く動いていくスタイルは、スピード感を持ってスケールしていきたいと考えるようなオーナー社長の企業と非常に相性がいいという。ではなぜそのようなスタイルが可能なのだろうか。高橋氏は次のように話す。

「スピード感を持って本質的な価値提供に向けて確実にやり切るメンバーが集まっているからですね。マーケティング支援会社は、どこも似たり寄ったり。しつこいですが、どこで選ばれるのかを考えたら、徹底的にやり切るところや、最後ままできちんと見るところだと考えます。我々の会社は、受験なりスポーツなり、人生で何かをやりきってきたといえる経験をしているようなメンバーが多く、ゴールを決めたらそこまで徹底的にやり切り、ある種ゲームのような感覚で100点を狙いにいく、どうやったら実現までたどり着けるだろうと考えるのを得意とするような特性の人が集まっています。メンバーは学生インターンを含めて平均年齢は24歳。若くて、ゴールの実現のために徹底的にやるきることが好きな人達が、本気で取り組んでいる会社なんです」

この「若さ」というのは、同社の重要なキーワードとなっている。高橋氏の中には「将来を生きる若い人の力こそが、未来を変えらが強いはずだ」という強い思いがあるのだ。

「テーマは少子高齢化で、介護・ヘルスケア分野のサービスに取り組んでいます。私達の、『歳をとるのが楽しみな社会をつくる』というビジョンを実現しうるもの、そのビジョンの実現を妨げるものを一つずつ解決していくのが私達の方針です。既にリリースしているのが介護施設向けの動画メディア『レクシル』で、人手不足が叫ばれる介護現場における業務の効率化を進められればと考えて作りました」（高橋氏）。

今後は、マーケティング支援事業で得た収益を投資することで、新たな自社サービスをいろんな角度から次々に開発し、リリースしていきたいと考えている。

「少子高齢化については日本が課題先進国であり、まだ誰も解いたことがない課題、アジェンダが目の前にあるわけです。テクノロジーと若い力でそこに向かっていければ、大きな力が生み出せると信じています」（高橋氏）。


「『歳をとるのが楽しみな社会をつくる』というビジョンに基づいて、これからも意思決定し、事業展開をしていくので、その未来の実現することへの共感というのが求める人としての最低限の条件になりますね。その上で、つらい時でも気持ち良くお互いに意見が言い合えたり、成果が出た時には一緒に心の底から喜んだりできる人がいい。一緒に過ごしていて楽しいかどうかは、すごく大事だと思っていますね。誰も解いたことのない難しい課題を解くことは大変に違いないわけで、その過程すらも一緒に楽しめる仲間の存在が重要だと思っています。」（高橋氏）。

今の同社に参画するメリットがあるとしたら、どんなことだろうか。高橋氏に聞いた。
「私達はいわゆる広告代理店やマーケティング支援会社とは違い、お客様先にチームで入り、全ての業務を行うため、一つの媒体だけを運用するみたいなことは一切ありません。1年もやっていただければ、広告やSNSだけといった一つのチャネルの知識・経験だけでなく、事業成長に必要なマーケティング施策については一通りの知識は身に付けていただけると思います。末端業務だけでなく、事業を伸ばすためのマーケティングという手段を一通り身につけたい、上流から下流まで関わりたいという方にとってはいい環境ではないかと思います。」

仕事の任せ方についても、高橋氏は一貫している。
「私自身が学生起業したということもあって、年齢とか経歴で判断しようとは全く思っていないです。機会は実力でどんどん取っていってもらいたいし、ポジションだって会社が大きくなる中で自分から勝ち取っていってもらいたい。やりたいことは手を挙げた人がやっていくべきだと思っています。将来、『この会社は自分が大きくした』と言っていただけると思うし、リスクをとっていただいた分きちんと見合ったリターンがお返しできるような会社でありたい。」

現在、役員以外の社員が2名で、他に大学生のインターンシップが十数名、業務委託の十数名の組織。ほとんどが20代という若い組織となっている。正直なところ、組織や制度等についてはまだまだつくっている途中だ。

「私が社員だったら働きやすい職場がいいので、それをベースにいろんなことを考え、導入しようと思っています。例えば、何かインプットしたい時には会社が全て補助できるよう仕組みを整えています。最近だとソフトウェアや生成AIといったツール等、業務を便利にするための投資については惜しまず会社が負担しています」（高橋氏）。

細かいところだと、昼寝の推奨や、ランチ代の補助等もしている。「まだまだ整えきれていないが、気持ち良く働くために必要なものがあれば、遠慮せずに言ってほしい」と高橋氏。

働き方については、出社が前提となる。

「創業期だからこそ、スピード感のある意思決定をしていかないといけない場面も多いです。皆でオフィスに集まって、スパスパと決めていける方がいいかなと思っていますね。とはいえ、個人の状況に合わせて臨機応変にやっていければ」（高橋氏）。

若い力に期待するからこそ、経験を問うつもりはないという。「一所懸命に勉強してきた経験があるとか、正しく情報収集できる力があるとか、情報をきちんと処理できる人であればきちんと身に付けられるようなかたちは実現できているので、経験の有無にとらわれず、一から当社でしっかり身に付けてほしいと思います」と高橋氏。

年齢を問わず大きな裁量を持てる環境で責任ある仕事がしたい人や、社会で戦える力をきちんと身に付けたい人、優秀なメンバーの刺激を受けながら働きたい人にとっては、またとない環境だろう。