アポクリート株式会社

株式会社アポクリートは全国180店舗の調剤薬局を運営する会社で、東証プライム上場で医薬品卸・医薬品製造などを手がけるアルフレッサホールディングスのグループに属する企業だ。同グループ内で唯一のリテール事業を展開。一般ユーザーとのタッチポイントとして重要な役割を担っている。また、メインの調剤薬局事業のほかに自然食品・健康食品・化粧品のプライベートブランド商品の企画販売『健幸彩活』、シニア向けパーソナルジム『KOREKARA』、子会社（㈱アポロケア）で展開している介護関連事業も手がける。3事業はいずれも急激に進む超高齢化社会における社会課題の解決に資する事業だ。

現在、調剤薬局を取り巻く環境はかつてないスピードで変化している。「コロナ禍により医療業界では規制緩和が一気に進みました。マイナ保険証、オンライン診療、オンライン服薬指導に電子処方箋と、現時点では実態よりも規制緩和が先行している状態」と話すのは、取締役 専務執行役員で総合戦略本部長を務める原孝順氏だ。調剤薬局といえば医療機関の門前に店を構えるスタイルが主流だが、その常識が覆りつつある。

折しもAmazonが、オンラインで処方薬を購入できるとうたった『Amazonファーマシー』をスタート。業界に衝撃が走っている。現在は処方箋発行医療機関も利用者も紙の処方箋が圧倒的大多数。医療機関にて対面で受診し近隣調剤薬局が処方箋を応需する流れが中心。電子処方箋が普及しなければAmazonファーマシーの利用は限定的とみる。
しかし、早ければ2026年の診療報酬改定でその流れが変わる可能性があるとみている。診療、処方箋、服薬指導とすべてがオンラインで完結するスタイルが増加する。「我々はそれに対応できるチャネルを開拓しなければならず、今はまさに業態変革の可能性をはらんだDXを迫られているところです」。

アポクリート株式会社は、差し迫ったフォーキャストによる薬局事業変革とともに、30～50年後の超少子高齢化・人口減社会というバックキャストによる事業創出のための第一歩として、子会社アポロケアにおいて看護・介護施設事業への準備を進めている。

社会の変化を見据え、事業の多角化も進めている。その一つが看護・介護施設事業だ。原氏が代表を務める子会社アポロケアにおいて、2026年の開設に向けて準備をしている。2050年の超少子高齢化時代に安心してくらせるまちづくりを目指し、小さな第一歩として居住型の高齢者施設の計画が動き始めたところだ。「高齢化、人口減社会の問題は我々団塊ジュニア世代が80歳になる頃が最も深刻となる。日本が大変な局面を迎えるとき、我々はその社会課題の解決に真っ向から挑みたいと考えています」と原氏。

年齢を重ねても安心して暮らすには、地方中核市毎に医療福祉サービスを中心とした持続可能なコンパクトでスマートな「まち」づくりが必須と考える。
まずは医療や薬、介護のノウハウを生かした居住型の施設からスタートし、自社で完結するのではなく、協業者を得て様々な機能を付加していくつもりだ。これはもはや一民間事業者ではなく、国や地方自治体で取り組むべき課題だろう。いずれもは行政も巻き込んで実現していく考えだ。

このほか、パーソナルジム事業は、高齢社会で最後まで自分で歩いて暮らせるように、健康寿命を延ばすことがコンセプトの施設だ。現在、都内に1施設を実証的に運営している。今後は介護施設や、その先に描いている「まち」に付帯する設備として発展させていく。オンラインの医療・薬局とリアルの施設。これらの点と点の取り組みが、いずれは線となり面となっていく。これから仲間になる方たちも職種に関わらず、それぞれの専門的な立場からこれらの新しい事業や社会課題に取り組んでいただく。やりがいは大きいだろう。

そんな大きな構想を持つアポクリート。地域の健康パートナーとして愛され、信頼されることを目指して調剤薬局事業をはじめとする各事業に取り組んでいる。2021年にグループ内の三つの調剤薬局の会社が統合し、現在の姿になった。いずれも地域に密着し、地域の人々の健康を守ってきた会社だ。

新生アポクリートとなり、改めて以下の10の行動指針を掲げた。
心のこもったあいさつをしよう／ありがとうがあふれる職場にしよう／謙虚な気持ちで行動しよう／小さなことから始めよう／新しいことに挑戦し続けよう／チームワークで喜びを共有しよう／安全・安心を最優先しよう／清潔で心地良い空間を保とう／社会とともに、働こう／すべての人を大切にしよう
シンプルな言葉だが心に響く。折に触れて唱和し、社員にも浸透している。その結果、職場内でも助け合いや感謝が根付き、お客さまへのホスピタリティの向上とともに社員の働きやすさにもつながっている。

薬剤師や管理栄養士の資格職はもちろん、医療事務、管理系、企画系いずれの人材も、様々な企業から職場を選べるなかで、アポクリートを選ぶメリットはこの働きやすい環境の良さに加え、時代の流れに対応できる人材を目指せることだ。業界の激変、生成AIの普及、待ったなしの高齢化社会に立ち向かうことで、結果としてスキルと経験が身につき、自分自身の価値を上げることができるだろう。

「2026年には医療を巡る状況が大きく変わろうというとき、選ばれる薬局、選ばれる人材になるにはどうしたらいいか。そう考える人、危機感を持った方は当社で活躍してほしい。当社なら時代の流れにマッチした薬局、薬剤師を一緒に目指せます」と原氏は呼びかける。

教育、研修も充実している。常に最新の医療や社会と向き合い、内容をアップデートしているので、ややブランクがあったとしても意欲と向上心があれば十分に活躍できる。健康に取り組む企業だけに社員の健康にも気を配る。残業は少なく、ワークライフバランスに優れているほか、自社経営のパーソナルジムも特別価格で利用できる。社員が健康でなくては世に健康をもたらす事業はできない。高い志をもった仲間、安定した基幹事業、そして社会課題に取り組み、日本の未来に貢献できる。アポクリートは働きやすさもやりがいも抜群だ。