株式会社ケイズ

株式会社ケイズは、テクノロジーを基盤に、自治体や企業の業務効率化、デジタル化を支援するITソリューション企業である。1961年に創業し、鳥取県米子市に本社を構え、地域に根ざした企業としてスタートした。当初は業務用コンピュータの保守サービスを主力に展開していたが、時代の変化に伴い事業領域を拡大。現在では、中国地方を中心に、自治体や公共機関、製造業、医療機関、観光業など多岐にわたる業種向けに、システムの企画・開発からインフラの構築、運用・保守まで、ワンストップでサービス提供を行っている。

特に公共分野において確固たる地位を築いており、多くの自治体や文教などの機関から信頼を得ている。これを支えるのは、顧客のニーズを的確に捉えた提案力と、問題解決に向けた強力な実行力だ。また、同社が提供するソリューションは、単なるシステム導入にとどまらず、長期的な運用サポートや最新技術の継続的な提供も含む。顧客との長期的な信頼関係を構築し、成長を続けている点が特徴である。

また、創業以来、一度も赤字を計上したことがないという安定した経営基盤も特筆すべき点だ。このような継続的な安定経営は、地方企業において珍しいといえる。その背景には、顧客の課題解決に向けた真摯な姿勢と、堅実な財務基盤の確立がある。2024年には社員数約250名、売上高59億円に達した。前年度比約9％の伸びで、次の決算ではさらに上がることが見込まれている。地域密着型でありながらも、変化の激しいIT業界において着実に成長を続ける企業として注目されている。

さらに、近年では全国展開を加速しており、東京、大阪、広島、岡山といった主要都市に支店を設置。これにより、山陰地方に根ざしながらも全国規模のプロジェクトに対応できる体制を整え、ITソリューション企業としての存在感を高めている。

2023年には経営体制を一新し、さらなる成長に向けた基盤を整えた。同社はこの変革期において、これまでの実績を土台にしつつ、新たな未来を切り開いていく。「小さくても最強のMAKER」を掲げ、これまで以上に顧客との対話を重視し、さらに質の高いソリューションを提供していく考えである。
変革期を迎えた同社には、次世代を担う人材が不可欠だ。

ケイズの事業領域は、システムインテグレーション（SI）ソリューション事業、ICTインフラ事業、そしてAIやIoTなどの先端技術を活用した戦略ビジネス事業の3つに大別される。

SIソリューション事業では、営業、システムエンジニア、中小企業診断士等、多様な専門知識を持つスタッフが一体となり、顧客の明確な課題だけでなく、潜在的な問題までをも解決に導くことを目指している。SIソリューション事業の最大の特徴は、システムの企画・開発から運用・保守までをワンストップサービスとして提供する点にある。そのゴールに向けてスクラッチ開発、すなわち「オーダーメイド」のシステム開発を行い、それを一貫してサポートする体制が強みだ。

近年の代表事例としては、同社が開発した『スマート窓口システム』が挙げられる。このシステムは2023年にデジタル庁からの認定を受け、全国的な行政DX推進の一翼を担う重要な役割を果たしている。住民の利便性向上と行政手続きの効率化を実現しており、今後の事業展開の大きな柱となるだろう。

ICTインフラ事業では、ネットワーク設計・構築・保守、仮想化、クラウド、セキュリティまで幅広く対応。さらに、運用中のトラブルにも迅速に対応し、安定稼働を支援する。
特にサイバーセキュリティの分野では、24時間365日の有人監視サービスチーム『SEAD4』への評価が高い。サイバー攻撃に対して、早期発見と迅速な対処を可能にする同社セキュリティサービスは、東証プライム上場企業にも導入されている。これらの対応は自社のオペレーションセンターで行っており、地方にいながらも全国の大手企業を支える重要な役割を担っている。

戦略ビジネス事業では、AIやIoTなどの先端技術の研究と活用ソリューションの提供を担う。企業を含めた地域の活性化や、人々の豊かな暮らしへの貢献がミッションだ。例えば、IoT技術を駆使した製造業での業務効率化・生産効率向上、画像解析技術の研究成果を活かした医療・介護分現場での事故防止システムへの活用などが挙げられる。

これら3つの事業部門を密接に連携することで、単なる技術提供にとどまらない、業務効率化やデジタル化の包括的支援を可能にしているのだ。
このように、地方にいながら、東京や大阪といった大都市圏のプロジェクトと同等の規模や複雑さを経験できる環境は、地方在住のエンジニアにとって非常に魅力的であり、技術者としての成長を実感できる機会ではないだろうか。
そのため、同社はUターンやIターンを希望する人材の採用を積極的に推進している。

同社では、エンジニア一人ひとりが自らのキャリアをデザインできる環境を整備。多様なプロジェクトへの柔軟なアサイン体制を取り入れ、スキルや興味に応じた成長機会を提供している。
キャリアパスは、技術を追求するスペシャリストの道と、プロジェクトを率いるマネジメントの道に分かれており、各自の志向に合わせて柔軟に選択できる。「小さくても最強のMAKER」を目指し、社員の成長と成果を公正に評価する制度を導入。定期昇給やベースアップを実施している。これにより、社員は努力が適切に評価され、キャリアアップを目指すモチベーションを高めている。

人材育成の面では、トレーナー・トレーニー制度が充実しており、新入社員は先輩社員からマンツーマンで指導を受け、早期に実践的なスキルを身に付けることができる。さらに、2年目、4年目、8年目といったキャリアステージに応じた定期研修が実施され、継続的なスキルアップの機会が提供されている。エンジニアは技術力を磨き続けることができ、長期的なキャリア形成が可能である。技術力向上にも注力しており、社員は定期的に海外の技術カンファレンスに参加し、最新の技術動向を学ぶ機会が与えられている。特に、サイバーセキュリティ分野においては、エンジニアや研究者がカンファレンスで得た知識を製品開発に活用し、同社の技術力向上に貢献している。

また、同社では社員の成長を支援するだけでなく、働きやすい環境づくりにも力を入れている。広々としたワークスペースやリフレッシュルーム、快適なコミュニケーションエリア等、業務に集中できる快適な環境が整備されている。働き方においては、完全週休二日制とノー残業デーを導入し、充実したワークライフバランスを実現。さらに、住宅手当や資格取得支援制度、育児・介護休業制度等、社員のライフステージに応じた手厚い福利厚生も充実している。永年勤続表彰では、長期間勤めた社員に副賞として海外研修が提供されるなど、社員の努力が報われる仕組みがある。こうした制度によって、社員が長期的に安心して働き続けられる環境が整備されている。

豊富なキャリアパス、柔軟な働き方、そして最先端の技術に触れる機会を提供するケイズで、ぜひとも新しい一歩を踏み出してほしい。未来を共に切り開く挑戦心を持った人材を、同社は心から歓迎している。