株式会社クリーク・アンド・リバー社

あなたが昨日見たTV番組、さっき検索したWebサイト、今週末にやろうとしているゲーム・・・それらのコンテンツはもしかしたら、この会社なしには存在しなかったかもしれない。

株式会社クリーク・アンド・リバー社は、フリーランスで働くプロフェッショナルのエージェンシーとして、案件の受注、クライアントとの交渉、プロフェッショナルとのマッチング、プロジェクトのマネジメントまでを一手に引き受ける。同社と28の子会社によって構成されるC&Rグループでは、クリエイティブをメインに、医療、IT、法曹、会計などのプロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業を展開している。

プロフェッショナルとは、「世界中で活躍できる職種」「決して機械では代わることができない職種」「知的財産が蓄積される職種」の3つを満たす職種のこと。同グループは事業分野の拡大を進める意向である。1990年の設立以来、映像、Web、広告・出版、ゲーム、マーケティングなどの各分野において、多くのプロフェッショナルのマッチングにより、その技術力を提供してきた。

TV分野においては、新聞のテレビ欄における番組の約45％は同社と契約するクリエイターが制作に関与したものであるという。それ以外の分野に関しても大手クライアントを中心に密な関係を築いており、受注は絶えることがない。クライアントにとって同社はもはやパートナーとも言える、頼りになる存在なのだ。エージェンシー事業では、プロフェッショナルの派遣、紹介などのサービスをクライアントのニーズに応じて組み合わせ、提供している。

クリエイティブ事業を支えるクリエイターのネットワーク作りには積極的に取り組んでいる。交流会やセミナーの開催、また、「CREATIVEVILLAGE」、「Symbiorise」、「Architect Agency」など、専門分野に特化した総合情報サイトを複数展開。約37万名のプロフェッショナルの支援を展開している。

プロフェッショナルを支援し、活躍できる環境を提供することが同社のミッション。そこには自身もクリエイターであった同社会長・井川氏の想いがある。「プロフェッショナルの生涯価値の向上」という同社のコンセプトを全社員が胸に刻み、日々サービスの向上に努めている。

同社のサービスの特徴および強みは2つ。１つは、約37万名のプロフェッショナルと48,000社に及ぶクライアントの存在。もう１つは映像、Web、モバイル、広告・出版、ゲーム、マーケティング、建築といった多様な分野・メディアに対応した総合プロデュース力だ。どんな課題でも、同社に相談すればこれらの豊富なリソースを組み合わせ、時には業界・領域を超えたソリューションにより、解決へと導いてくれる。

専門特化型の人材紹介会社、TVやWebなどの各分野の制作会社、一般的な派遣会社が同社の業務領域とバッティングするケースはある。しかし、こうした企業は純粋な競合企業とはならない。なぜならば、いずれの企業も提供できるサービスがそれぞれ限られているからだ。同社ではクライアントの状況・課題に応じて、プロジェクト全体を請け負うのか、人材を派遣・紹介するのか、というように、型にはまらない解決策を提供することができる。ここに圧倒的な同社の優位性がある。

フリーランスの方にとっても、同社は頼りになる存在だ。現在の登録者のほとんどが登録者やクライアントによる紹介を通じて集まったという。プロフェッショナルにとって、自身の働き方の希望に応じてプロジェクトがオファーされることの利便性は非常に高いだろう。フリーランスになったばかりで仕事のツテがない場合はなおさらだ。加えて、大手企業の案件も多い同社の業務を通じてスキルアップし、成長を図ることができることも魅力であろう。

今後の同社の課題は、クライアントにさらに深く入り込み、課題を掘り起こすことで、ソリューション領域の拡大を行なっていくことだ。クライアントの利益拡大やブランディングなどといった、根本的な課題に対して、各専門分野からアプローチし、貢献していく。また、プロフェッショナルとの「生涯を通じたお付き合い」を実現するためにも、千差万別であるプロフェッショナルのスキルに応じた案件の獲得を進めていく。

海外展開の拡大も同社の目標。既に韓国・上海、アメリカに進出を果たした同社の今後の夢は、世界中のクリエイターが国境をまたいで活躍できるようなワールドワイドなネットワークを構築することだ。これらの目標・夢を叶える仲間を同社は求めている。

同社は業績の良い人を、年齢を問わず積極的に登用しており、20代のマネージャーや30代の執行役員などが活躍している。「経営者を育てたい」という井川氏の想いもあり、前述の分野拡大や海外展開を担うグループ会社の設立・舵取りを任される可能性は大いにある。

プロフェッショナル分野における人材の活躍するフィールドを創出するという同グループの社会的意義は大きい。その実現に携わることは多くの人材の可能性、多くの企業の将来を切り拓くこととなるだろう。