株式会社ジンテック

株式会社ジンテックは、与信管理の強化や顧客管理、マーケティングのためのソリューションを提供する企業。金融・生保・自動車・クレジットカード・通信販売業界を中心に、大手上場企業から中小企業まで約400社のクライアントを抱える。

同社は大学生名簿の販売とテレマーケティングの企業として1993年に創業した。創業当時、多くの企業は新卒採用を行う際にある問題を抱えていたという。それは、会社説明会への学生の動員。人事担当者が名簿をもとに学生に電話をかけ、参加を促していたのだが、担当者が電話をかける日中に学生に電話が通じることは少なく、思うように学生を集めることができなかった。そこに同社は着眼し、企業に代わってその業務を行うテレマーケティング事業を開始することとなった。

その後、多くのクライアントを順調に獲得していったものの、電話がつながらない、送付したDMが宛先不明となって返送される、といった事態が徐々に発生。つまり、名簿の住所に宛先人が住んでいないという状況が増加していった。これが同社のビジネスのターニングポイントとなる。

名簿の精度を上げるためには、掲載された全学生の状況を電話や往復はがきにて確認することが必要だが、それには大きな労力が伴う。そこで編み出されたのが相手先の電話のベルを鳴らすことなく電話の利用状況を確認できるシステム「TACS」だ。

「電話が正常につながれば住所は変わっていないことが推測されますが、電話がつながらない場合、引越しした可能性が高い。それを人が行うのではなく、システム化したのが当社の独自技術『TACS』です」（代表取締役会長 内海氏）

電話番号自動検知サービス「TACS」は、企業の持つ顧客データの信ぴょう性を確認する際にその利便性をいかんなく発揮する。金融機関の与信管理や、リテール営業のための顧客情報の管理、通信販売・カタログ販売業界のDM発送といった場面で活用されている。1度契約したクライアントとの付き合いは、長いものでは10年に及ぶとのこと。また、競合他社がほとんど存在しないため、リピート率は非常に高いという。

この「TACS」の他、電話番号の利用状況紹介サービス「TEL2鑑定団」やWEB上での電話番号利用履歴紹介サービス「WebT2K」など、“電話番号”をキーとしたサービスをラインナップ。また、連絡先が不明となった顧客の新しい住所のデータを構築するといったサービスも手掛け、ビジネス領域を拡大してきた。

社会貢献も積極的に行っており、「ジンテック社会福祉基金」ではスリランカからの交換留学生の受け入れ支援、図書・文房具支援、津波被害者への衣類支援などを行う。また、財団法人エイ・エフ・エス日本協会への奨学金の寄付や、スリランカへの図書・文房具支援、津波被災者への衣類支援なども行っている。

社名の由来は「人（ジン）」と「技術（テック）」。企業理念である「人と人との絆を維持するための社会サービスシステムを創造し、自由闊達な未来社会の実現を目指す」ことを指し示している。

同社では「人材は企業の柱である」と考え、社員の成長を支えるべく資格取得の支援を行っている。また、自己申告制度やプロジェクトの公募制度もあり、社員のモチベーションを高めることに積極的な姿勢がうかがえる。

同社が社員に求めること、それは「Change（変化）」「Chance（好機）」「Challenge（挑戦）」の3つのCの思考。「時代の変化に生じて発生する『歪み』を補うところにビジネスチャンスがある。その変化を捉え、挑戦してほしい」（代表取締役 柳氏）という思いが込められている。

企業ニーズの変化に着目し、ビジネス領域を変化・拡大してきた同社。その独自のノウハウをさらに進化させ、クライアントの満足を追求し続けることに意欲を持って取り組める人にぜひ参画してほしい。クライアントとの絆を強固にしていく同社の業務は確かなやりがいを感じさせてくれるはずだ。