経営企画部　兼　アドバンスト・テクノロジー・センター　副センター長 坂木　啓司　氏

前職ではどのようなお仕事をされていましたか？構造計画研究所に転職して就いた仕事は？

NHKの放送技術研究所で、データ放送の研究開発に携わっていました。地上デジタル放送、ワンセグなどのサービスですね。構造計画研究所のことは、営業が来ていましたので、知っていました。 当社に転職してからは、2年間、前職のNHK放送技術研究所やその他のお客さまとの仕事を担当するようになりました。ワンセグの新サービスの検討や、視覚障害者向けの音声サービスなど、お客さまの研究テーマの実装を行なっていました。他にも、負荷分散技術分野で大手通信業者との共同研究なども行ないました。 実装と一口にいっても、言われたことだけをやるわけではないのが、当社の仕事の特徴です。サービスの検討段階から参画し、研究者と議論をしたり、アドバイスをしたりしながら規格を決めていくのです。そういう深く突っ込んだ付き合いですので、それが評価されて、ものすごく感謝されます。時には失敗もありますが、そういったプロセスも一緒に乗り越えていくことで、つながりが強くなっていきます。お客さまの社内の別のグループから仕事をもらうということもあります。 また、NHKの研究者などは、メディア技術に関する学生向けの教科書を執筆することがあるのですが、それに私も参加したことがありました。社名と自分の名前が教科書に載りましたよ。

坂木さんは、現在、経営企画部の仕事と技術の仕事を兼務していますが、なぜですか。

当社では毎年、全社でのイベントを行なっているのですが、その際に、パネルディスカッションのパネリストとして参加したことがあります。そのときに、“大口をたたいてしまったから”といったら、驚かれるでしょうか。当社は、重要な要素技術がたくさんあるのに、埋もれさせてしまっていると。持っている技術をきちんと「たな卸し」して、サービスや商品の開発に結び付けていかなければならないと。そうしたら、「では、あなたがやってみてください」と、経営企画の仕事が来ました。 また、当社では、これまで要素技術や対象顧客別に編成された部門のそれぞれに専任開発チームを置いていたのですが、それらの開発チームを一つにまとめ、当社のものづくりを担う組織として機能させることで、より高品質で生産性の高いソフトウェア開発を実現しようと、アドバンスト・テクノロジー・センターを立ち上げました。 その中で私は、副センター長として、メンバーのマネジメントをしています。各自の専門性を生かしつつ、プロジェクトによってはその枠を超えたチーム編成もできるようになり、お互いの交流も生まれたことで、新しいイノベーションも興りつつあります。

構造計画研究所の魅力は何だと思いますか。

自社のコア技術を利用して、各分野のお客さま企業と共に、最先端の製品やサービスを作ることができる面白さがあること、そして、社員を非常に大切にしてくれる会社だという点でしょうか。 技術面でとても面白い仕事ができることは、先ほどもお話しました。ひとりの人として、サービスを提供している実感が持てることは大変モチベーションが上がります。当社は、表舞台に出ることは少ないですが、お客さま企業との共同開発や製品の提供を通して、社会の役に立っています。また、まだまだ成長の余地があり、世の中に価値を提供していけるポテンシャルを秘めた会社であることは技術者として魅力的です。 社員を大切にするというのは、たとえば私の場合、熊本県出身で将来的にはUターンをしたいと考えていたのですが、それをきちんとくんでくれて、熊本のアドバンスト・テクノロジー・センターでの仕事をさせてもらっていますし、経営企画の仕事も、必要な時に東京に出張すればよいという形で取り組ませてもらっているんです。おかげで、熊本では家族と一緒に、子育てにぴったりの自然豊かな環境で暮らしています。

中途入社の人は15%ほどと少ないですが、受け入れられやすい環境ですか。

それはまったくそのとおりだと即答できます。当社では、全社員がそれぞれの専門を生かして仕事をしていますので、お互いを認め合い、尊敬しあう風土があります。中途入社の方が入ってきたら、「この人はどんな経験や知識を持っているんだろう？どんなお客さんとのつながりがあるんだろう？何をしたいと思っているんだろう？」と、誰もが非常に期待しますし、すぐに仲間として迎え入れます。ですから、今後、入社してこられる方には、「あなたの個性をそのまま持ってきてください」と言いたいと思います。