アスタミューゼ株式会社

アスタミューゼは、創業者である永井が大学院在学中、「自分の技術は事業化されて世の中の役に立つのか？、必要な人の目に届くのか？」など疑問を持ち、世界中の技術/特許と社会課題/企業ニーズの組み合わせを全てデータベース化し、誰もが見られるようにしようと思ったことが原点でできた会社です。現在は、「人類の実現力を高める」をミッションとし、知の流通・知の活用・知の民主化を通して社会課題解決や未来創造を実現していきたいと考えています。

事業概要としては、世界中の研究や技術、企業、投資データを活用して企業のイノベーションを支援する新規事業開発/技術活用コンサルティングを展開。金融機関向けには、無形資産可視化データベースを駆使して投資判断や銘柄選択といった責任投資活動を支援するサービスも展開しています。

また、当社は「技術によって解決できる105の社会課題」を独自に定義し、SDGsが提唱される前から社会課題解決の重要性を発信してきました。これまで18年間、世界193カ国、39言語、7億件を超える世界最大級の無形資産可視化データベースを保有するだけでなく、非構造化データの構造化を高精度に実現し続けることでDBを発展させ、膨大なデータを解析するアルゴリズムを開発することにより、メーカーや金融機関をはじめとする、300社以上の多様な業界の企業を支援するほか、官公庁への支援実績も有しております。

アスタミューゼは、社員数50名程度の規模で階層が少なくスピード感のある組織です。
代表との距離も近く、過去にはエンジニアが考案したイノベータ分析という分析手法を自ら代表に提案し、商品化されたケースもあります。

また、社内にはKaggleで1位を取るようなデータサイエンティストや化学・薬学・医学など様々な分野の博士出身の専門家たちが集結しており、事業会社では珍しい多種多様なバックグラウンドの人が集まっているのも魅力の一つです。
常に社員一人ひとりが自分の責任と判断で仕事を選択し実行するような方が多く、それぞれが得意分野を持ち、互いに認めあっているため、意見を尊重しあいながら議論し、より良いものを作ることができるというのも組織風土における強みです。
（個人が開催する社内勉強会も頻繁にあり、社員は誰でも参加ができます。それぞれのノウハウを共有しあっています。）

一般的なベンチャーよりもやや平均年齢も高く、幅広い年代のメンバーがいるので、能力を尊重しチームを編成し、勉強して力を伸ばしていく成長率が高い社員を高く評価するという方針です。社内には1千冊以上の専門書・雑誌が保有され、多様なキャリアステップを支援します。精神的に若く、立場や在籍年数を問わず、誰もが対等な関係。

月例で行っている懇親会や幹部への質問会、日常的に他部門のメンバーと食事をする機会も多数あるので、刺激を受けながら切磋琢磨して働ける環境が整っています！

特許や論文などのデータベースを活用して、具体的にはどのような新規事業創出や社会課題解決のための具体案を考えているのか、一例をご説明させていただきます。

当社には、特許の牽制関係に着目して、想定外・異分野への事業展開を探索する、という手法があります。

「牽制」とは他社の特許出願を「拒絶」させる機能で、ある特許が牽制した他社特許が多いほど、技術的優位性が高いという判断ができると考えられます。後から出願した側（牽制先）は、拒絶理由通知や拒絶査定に「拒絶になった理由」が書いてあるので、なぜ拒絶されたのかがわかりますが、先に特許を持っていた側（牽制元）には通知が来ません。私たちははそこに着目しました。

たとえば、ある企業が車の排気ガス機材を特許出願していましたが、その後に出願したある飲料メーカーの特許が共通の技術要素を持つということで拒絶査定を受けていました。車のフィルタリングで用いられていた材料の微細構造と同様の技術が飲料の不純物を除去するために使われていたためです。

この例でいうと、車の技術が食品というまったく異分野の技術に影響を与えていますが、私たちの新規事業のコンサルティングでは、取引先の技術展開を考える際、まずはこの牽制実績から機械的に様々なアイデアを発散させていきます。
（先ほどの例でいうと、自動車業界から飲食業界や衛生分野に参入してみませんか？という具合になります。）

また、アイデアを発散させた後は、個々の可能性について社内にいる専門家たちの知見も交えて部内でディスカッションを重ねて絞り込んでいき、「成長領域」や「解決すべき社会課題」という視点も交えながら、数十から数百の「事業化仮設」に主観的に収束させていくのです。
ここはデータドリブンだけでない、アナリストの個性や感性が試される部分ですね。

このように、アスタミューゼでは人力のブレストやフレームワークを用いるだけではなかなか出てこないような数百のアイデアを機械的に発散させることと、様々な分野の知見を持つ専門家たちの知恵を複合的に融合させることで、他社とは違うコンサルティング支援を可能にしています。