フラットシステムソリューションズ株式会社

大阪と東京を中心に、ソフトウェア開発、インフラ構築・保守、情報処理サービスの3事業を展開するフラットシステムソリューションズ株式会社。
現在、収益の基盤となっているのがシステムコンサルティング事業だが、その内容は、業務アプリケーションの開発から、ネットワークやサーバなどシステムインフラの設計・構築・運用・保守など多岐にわたる。

同社の設立は2003年。現代表取締役の平氏が、それまで１社員としてＩＴ企業に勤務していたが、一念発起して独立し、現社を立ち上げるに至った。その後、１年くらいにそれまでに親交のあった人が現社に入社し、設立１年で30数名ほどの社員になった。その創立メンバーの努力が実り、20年間で社員数はほぼ3倍弱にまで規模を拡大した。

社内の固い絆を背景に、全社一丸となって大きな舞台で高レベルなパフォーマンスを提供し続けているのが、フラットシステムソリューションズという会社なのである。

同社の最大の特徴は日立グループ、NECグループなど、大手優良企業から直接プロジェクトを受注していること。銀行をはじめとする金融業界、製造・物流業界など、ソリューションを提供する業界も幅広い。
例えば金融関連のソリューションに関しては、テラーマシーンやATMシステムの構築などに強みをもつ同社は、大手メーカーの一員としての立場をとり、顧客である金融機関に常駐。直接エンドユーザーとやり取りをしながらサービスを提供しているという。

実質的にはプロジェクトをマネージメントするような重要なポジションを任されることも多い。場合によってはメーカーのプロパー社員に代わって、同社の社員がメーカーを代表する立場として、エンドユーザーである顧客にプレゼンテーションを行うこともあるという。

過去に大きなプロジェクトを数多く手がけ、高いスキルと経験を身に付けた、まさに百戦錬磨のベテラン社員たちが集める厚い信頼。常に顧客からの期待に応えることができているからこそ、設立当初から安定してプロジェクトを受注することができているのだ。

会社設立前からの実績を含めると、5年から20年という長いスパンでプロジェクトを受注し、安定した業績を残している同社。実は同社には明確な「営業職」が存在していないという。

代表の平氏は次のように語る。
「現在の顧客の状況を事細かに把握した上で、かゆいところに手が届くような、そんなIT環境を提供していきたいというのが我々のポリシーです。一人ひとりのメンバーがプロジェクトの中で、与えられた仕事をしっかりとこなしながら、その中での問題点や改善点を見つけ、自らソリューションを提案しながら、サービスを拡大してきました。小さな会社だからこそ提供できる柔軟なサービスが我々の強みだと考えています。」

それがつまりは「営業」活動になるということであり、「技術者」一人ひとりがいわば「営業」としての重要な枠割も担ってきたという。顧客から次から次へと依頼を受けるということもあり、社員の稼働率は100%を維持し続けている。

今後はサーバー設計やインフラ整備の設計などから入り、そこに繋がる形でのアプリケーション開発までを提案していくこと、まさに上流から下流までを顧客に合わせて一貫して提供できるような体制にしていくことが当面の目標であるという同社。
現時点では大阪と東京でのプロジェクトがメインだが、全国展開も視野に入れているという。

「現在メーカーに入りこんで開発を行っているメンバーにしっかりとした技術力と営業力を身につけてもらい、数年後にはマネージャーとして全国展開をしていけるような形にしたいと考えています。これまでの経験を生かし、今後は積極的に営業活動をしていく組織にしたいですね」（平氏）。

長年培った顧客からの信頼を基盤に成長を続ける同社。更なる飛躍のための人材不足が現在の大きな課題だという。
闇雲に規模を拡大することは考えていないものの、「売上高10億円、社員100名」という目標を掲げ、現在積極的に採用活動を進めている。

数年前から新卒採用も始め、ベテランと若手のバランスのとれた組織作りに力を入れている同社。若手メンバーにとってはすぐに大手企業の開発プロジェクトに参加し、最先端技術に触れることができるのが大きな魅力だという。社内に教育委員会を設置し、新人や未経験者の教育制度もしっかりと整備している。

同社の拠点は東京と大阪に分かれており、仕事はほとんどが顧客先への常駐となる。社員間でのコミュニケーションの機会がなかなか取りづらい状況であるが、同社では情報連携や意識向上の機会として月に一度はオフィスに顔を出してもらい、さらには東京と大阪での会議も定期的に行っている。
また、年末には忘年会を開催し、社員間の懇親を深めている。忘年会では、ビンゴゲームでの豪華な賞品、そしてその場で一年を通しての優秀者の発表、金一封の授与というユニークなイベントも行うという。

「当社は社員にとって働きやすい環境作りに力を入れています。プロジェクトには必ず複数メンバーをアサインし、案件についても最大限本人の希望を考慮したいと考えています。また、上長との面談実施や、配置転換の希望をとるなど、相談しやすい雰囲気を作るように気をつけています。社員には様々な場所で、多くの人と出会いながら成長していって欲しいと思います」（平氏）。

そんな同社が求める人材は、いわゆる「技術者」ではない。もちろん「技術者」としての仕事がメインであり、技術力は当然、必要なものではあるのだが、「いくらスキルが高くても、人とコミュニケーションを取ることに苦手意識のある方は当社で活躍するのは難しいと思います」と平氏。
「逆にコミュニケーション能力が高ければ、技術者としては未経験であっても構いません」（同氏）。

上流から下流まで、活躍の場には困らない同社。可能性を感じる社員には、あえて難しいプロジェクトにアサインすることもあるというが、周りがしっかりとフォローし、どんな社員も着実にスキルアップできるような環境を整えている。

最後に平氏は次のように語った。
「ビジネスパーソンとして自分のレベルを上げるために、いくらでも会社を利用してもらって構いません。それが人間としての成長にも繋がりますし、そういう人材が増えることが、会社の成長にも繋がります。今は経験が少なくても、当社で経験とスキルを身につけて欲しいと思いますし、そういうチャンスには恵まれている会社だと思います。大きな目標を持ち、それに向かって努力できる方に是非ご参画頂きたいですね。」