日研トータルソーシング株式会社

日研トータルソーシング株式会社（以下、日研）は、「ものづくり」に強みを持ち、製造、保全、ロボット・FA、研究・開発・設計、IT、化学・バイオ、フィールドサービス、建設、さらに近年は医療・介護・福祉まで様々な領域で請負、人材派遣、人材紹介、紹介予定派遣などフルラインの人材サービスを展開している会社だ。

創業は1981年。主に自動車部品メーカーの製造ラインの請負を手がける企業としてスタートした。その後、電化製品や機械などの産業分野へと事業領域を広げるとともに、顧客の工場立地への拠点展開を進めて成長を図り、今では全国206カ所（2023年4月1日現在）に事業所や研修施設を展開し、顧客数は日本全国の約5300（2023年4月現在）に上る。

創業以来、顧客の信頼を得て着実に事業を拡大してきたなかで、設計・開発・ITの領域で、正社員エンジニアが高い専門性で顧客企業の事業成長をサポートしているのがエンジニア事業部だ。ものづくりの高度化に伴い、製造現場を担う人材だけでなく、より技術に精通した人材へのニーズが高まり、2009年に独立した事業部になった。当初は機械・電気・半導体などの機械系エンジニアが中心で、その後、化学・バイオ、IT領域へと広がった。現在は機械系、化学・バイオ系、IT系の3つの専門チームに分かれて多様化する顧客のニーズに応えている。

エンジニア人材を供給する会社はあまたあるが、日研の強みは、やはり会社全体として製造現場への理解が深く、顧客との太いパイプも持っていることと、手厚い教育研修体制を整え、常に現場のニーズに即した人材を育成・提供できることだ。現場感覚と教育のかけ合わせで、同社独自の価値を発揮し続けている。

「エンジニアだけという会社が多いなか、当社は製造部門もあり、創業以来培ってきた風土としてものづくりに精通しています。そこは他社にない、大きな差別化ポイントだと思います」。こう話すのは人材開発部 キャリア採用ユニット ユニット長の中田翔氏だ。顧客企業にとっては製造現場のことから、高度な技術領域まで幅広い課題について相談することでき、それに対してワンストップで対応するリソースやノウハウを持つ日研は、実に頼りになるパートナーだろう。逆の流れで技術領域の課題解決からスタートし、現場の課題にも対応できる。自動車や家電製品などのハイテク化が進み、ものづくりが急速に高度化するなかで、このような上流・下流のような境界も曖昧になっていく。同社が頼りにされる場面は増える一方だろう。事業拡大の余地はまだまだあり、新たな仲間を得て体制を拡充したい考えだ。

様々な業界のリーディングカンパニーをはじめ、多数の顧客企業を抱える日研。社員にとっては、それだけたくさんのキャリアの可能性があるということだ。常に最先端の技術に触れていたい・多様な経験を積みたいという理由で、あえてメーカーではなく同社を選ぶメンバーも多い。

中田氏は言う。「当社を選ぶメリットは、多様な技術を複合的に得て常に自分をアップデートできること。例えばレガシーなイメージの強い自動車業界も変化は激しく、数年前の技術が通用しないということも珍しくありません。当社には、常に最先端技術に対応した人材ニーズがあり、そのようなプロジェクトで活躍し続けることで、会社軸ではない、技術や自分の成長に軸を置いたキャリアを積むことができます。日研はそれができる会社です」

既にスキルやキャリアを持った人材が、さらに自分を高められる場があることはもちろん、日研では未経験のポテンシャル採用で入社した人材も、経験を重ねるなかで素晴らしい成長を見せ、大いに活躍している。数的には後者のほうが圧倒的に多い。例えば自動車部品メーカーのプロジェクトでサブリーダーとして活躍するA氏は、何と美容師からのキャリアチェンジだ。まったくのゼロスタートで、設計ツールの操作などを学ぶ3カ月間の研修を経て自動車部品の設計を手がけるプロジェクトに参画。今では設計業務はもちろん、交渉や調整業務、サブリーダーとしてチームのとりまとめや後進の育成でも力を発揮している。

「未経験から入社した方が3年、5年と経つとサブリーダーやリーダーを任され、かつての自分のような未経験の後輩を指導するようになります。こうしてチーム内で教え合うことでチームの力が底上げされ、お客様に認められてさらに任され、チームが拡大していきます」。こう話すのは人材開発部 課長の宗田雅樹氏だ。一人一人の力が掛け算となってチーム力が向上し、事業が広がっていく好循環が至るところで生まれている。

ベテランエンジニアも活躍している。技術を極めてスペシャリストとして活躍する人もいれば、プロジェクトをまとめるリーダー、マネージャーとして活躍する人もいる。組織を束ね、経営ポジションに進む人も。個人の意向と適性に応じた様々な道がある。「研修センターの講師も元エンジニアが務めています。自分の経験と知識を活かして育成に回る人もいます」と宗田氏。経験を積んで前向きに卒業する人もいる。特に日研の場合は、顧客企業から引き抜かれるケースが多い。3年5年10年と長くプロジェクトに関わるうちに、顧客企業にとって日研のメンバーは、自社の社員より業務に詳しい、なくてはならない存在となっていく。
そこで自然と「来てほしい」という話になる。それもまた素晴らしいキャリア展開だ。

中田氏は言う。「1カ月先、2カ月先だけでなく、3年後5年後、あるいは10年後まで思い描いて応募ボタンを押してほしいと思います。それだけの成長ストーリーとキャリアモデルがある会社です」

日研の強みの源泉である人材育成力。その拠点となっているのが、全国40カ所に開設している研修施設（テクノセンター、研修所）だ。元エンジニアなどの専任講師がスタッフへの専門教育、人材育成を行っている。その内容は、約2カ月間かけてゼロから技術を学ぶ総合技術研修のほか、約2カ月間のIT研修、20日間の化学バイオ研修など多数。充実した研修に加え、営業担当やチームの仲間が常に寄り添い、気軽にキャリア相談ができる関係性も構築している。近年は評価制度も刷新し、貢献や成果を可視化してより公平な評価ができるようになり、社員の満足度も高い。

福利厚生メニューも充実している。多くの大手企業で導入されている外部の福利厚生サービスで、余暇の充実、健康増進、生活支援などの各サービスを利用できる。特にe-ラーニングが充実しており、ビジネスから専門技術までラインアップ豊富なプログラムがそろう。また、残業時間は全社の年間平均が月10時間未満というホワイトぶり。顧客が大企業中心であるため、コンプライアンスが行き届いているのだ。

社員用のアプリもあり、勤務地はバラバラながら情報共有や各種手続き、社内コミュニケーションもスムーズだ。チーム横断で集まり、情報交換や技術交流、親睦を図る技術部会も3カ月に一度の頻度で開催。将来にわたってつながりをもつ仲間との出会う場にもなっている。このように様々なアプローチで、常に進化しながら働きやすい環境を実現している。

選考では人間性やモチベーションを重視する。「未経験の人材を育てるノウハウはあるので、今、何ができるかより、なぜエンジニアを目指そうと思ったのか、どうなりたいのか。そこを見ています」と中田氏は言う。サービス業などまったくの異業種からの転職はもちろん、業界構造的にしばしばリストラを行う製造業などからの転職も大歓迎だ。AIの普及で仕事がなくなると言われている業界からの転職者に対しても、「当社であれば、そのような心配はないと考えています。なぜなら、様々な業界を俯瞰して必要な研鑽を積む事ができ、景気に左右されることなく働けるからです」。確かに日研なら、会社に所属しながらリスキリングと成長産業への転身が叶う。

ちなみに社宅も充実している。その理由は顧客企業の事業所が全国にあり、広域転勤もあり得るから。そのような変化も楽しめる人ならなおいいだろう。「社内はいい人が多い」と中田氏。伸びしろと柔軟性を重視し、前向きな人材を採用することで培われた社風だ。意欲ある人材はどこまでも成長できる素晴らしい環境がここにある。