株式会社aradas

アラダスが設立されたのは2005年。創業の地は大阪だが、現在は東京・渋谷にもオフィスを構え、２拠点体制でweb制作はもちろん、マーケティング、デジタル広告の企画・運用など、事業領域を広げている。
ところで、同社が設立された2005年はwebの黎明期とも言える時期だ。デジタルマーケティングやSNSなどの言葉もこの頃にはまだ生まれていない。言わば、アラダスはwebの進化とともに成長してきた企業なのだ。
代表取締役の荒川めぐみ氏は現在の同社の姿を語る。

「ここ数年は特にwebの進化やデザインがもたらす影響が大きくなり、人々のコミュニケーションや行動も変容しました。たとえば、共感マーケティングという言葉が生まれ、共感が消費行動を生み、ネット上で商品の魅力や特徴が広がっていくなど、デジタル広告の進化は著しいですね。当社もwebサイトはもちろん、ランディングページなどの制作においても見せ方や導線のつくり方に新しい視点を加えるようにしています」

クライアントの業種は、製造、アパレル、物流、化学、メディアなど多岐に渡る。業種に特化せず、幅広い業種の商流に精通することで、クライアントの信頼を集めている。

「当社に営業担当者はいませんが、長く取引をいただいているお客様が多いですね。コーポレートサイトの制作をきっかけに、次は採用サイトも、ECサイトも、などの要望が続き、気がつけば長いお付き合いになっています。制作期間は１ヶ月や３ヶ月など、内容と規模によっては長期に渡るものが増えています。つくって終わりではなく、運用を手がけたり、お客様のネットワーク環境の改善を手がけたり、エンジニアが中心になって進める案件もあります。大切にしているのはコミュニケーション。お客様にとってのお客様がどのように感じられるのかまでを想像することで、より強い信頼関係が築かれています」

コーポレートカラーはオレンジ。オリジナルキャラクターはアラダスちゃん。少しシュールな雰囲気を持つこのキャラクターは人間ではない。架空の街、アラダシティに住んでいる。同社のwebサイトのトップページにもアラダスちゃんが登場。このアラダスちゃんが仲間と繰り広げる世界観のもと、毎年制作されるのが「アラダスカレンダー」だ。

「毎年、コンセプトを練ってつくっています。コピーもデザインももちろん社内で。制作時期が訪れると、多少社内に緊迫感が漂いますね（笑）。またもこの時期が来たか…という感じでしょうか。でも、こんな仕事も楽しんでいるんですよ。もしかすると、仕事ではないかもしれませんが（笑）。このあたりの雰囲気は当社webサイトの広報ブログに書いていますので、ぜひ読んで下さい」

webディレクターをはじめ、デザイナーやエンジニアなどが活躍するアラダスだが、どのように仕事が進んでいくのだろうか。

「案件が立ち上がると、メンバーが決まります。社外のライターが加わることもあります。webディレクターがお客様対応や進捗管理を担いますが、もちろんデザイナーもお客様と話すこともありますので、クライアント対応スキルや調整能力なども磨かれると思います。デザインとして美しかったり、斬新であったりすることも大切ですが、まずはお客様のビジネスモデルを理解し、それをサイトのページ構成やデザインに落とし込む視点が必要。そのためにも、お客様のニーズを満たすだけではなく、この見せ方で本当に良いのか、とことん考えますし、お客様にも伝えます。お客様の気がつかない良さを引き出し、期待以上のサイトを完成させるのがプロであり、アラダスが提供する付加価値だと思っています。さまざまな業種の企業がお客様ですので、デザイナーは案件ごとに業種の知識を深めて欲しいですね」

近年、ブランディング構築につながる案件も増え、ますます事業領域が広がっている同社。年齢や入社年の壁は一切なく、社内はフラットで穏やかな風土が浸透しているのも魅力だ。
「デザインの実務経験がなかった私にも、いろいろなチャンスをくれる。先輩たちもやさしい」と笑顔で話すのは、数ヶ月前に異業種から入社したデザイナーのKさんだ。
スタッフ一人ひとりが「好きな仕事」に取り組むことができ、知識を広げ、着実に成長できる。自由で伸びやかな社風が心地良いコミュニケーションデザインカンパニー。それがアラダスだ。