株式会社シナリオ

デジタルマーケティングエージェンシーの、株式会社シナリオ。運用型広告を中心とした「WEB広告」と「ソーシャルメディア・マーケティング」という2軸で、ナショナルクライアントを中心に数々の企業のマーケティング活動をサポートしている。

同社がカバーするメディアやサービスの領域は、メディア戦略プランニングから、DSP・アドネットワークといった運用型広告のマネージメントといった“Paid Media”領域、LP最適化、キャンペーンサイトの企画・制作、アクセス解析などの“Owned Media”領域、ソーシャルメディアを活用した自社コミュニティプロデュース・オペレーション、ソーシャルCRMコンサルなどの“Earned Media”領域。これらの要素を組み合わせ、クライアントの課題やニーズ、ターゲットのインサイトに応じたマーケティングコミュニケーションにおける“シナリオ”を構築・提案できるところが強みだ。

同社のビジネススタイルは、大手（総合広告）代理店との協業が中心。マスメディア主体できた大手代理店の場合、人材の流動などによりナレッジが蓄積しにくいこともあり、デジタル領域の実績や知見が比較的弱い。一方、ネット専業型の広告代理店は、マーケティング視点のプランニング力に弱点がある。そこで同社は、大手代理店をカバーする形で、ネット専業にはできない上流からのデジタルマーケティング戦略・戦術を担っている。

したがって、同社が手掛けるクライアントは大手代理店がアカウントを持つ自動車や家電、不動産、食品・飲料などのナショナルブランドが中心。パートナー企業との共同プロジェクトにおいてアワードの受賞履歴も有する。
「マーケティングの課題に応じて、運用型広告でダイレクトレスポンスを得る戦略、ソーシャルメディアでファンを増やす戦略などを俯瞰的、有機的に組み合わせた提案を行い、そのKPIを設計し具体的な施策を運営することを通じて、クライアントのマーケティング活動を支援していくことが得意です」と代表取締役の稲田和彦氏は説明する。

同社を設立した稲田氏は、大手Webメディアで広告営業を経験した後、大手デジタル広告代理店で各種プロモーションのプランニング業務に従事。営業部長に就任。案件をこなしつつ、チームビルディングを経験。そして2011年3月同社を創業。

「当時、運用型広告やソーシャルメディアが日本でも隆盛してきましたが、大手代理店にそれらを専門的に扱う部署がなかったのです。そこで、この領域を手掛ける専門組織をつくれば大手をカバーする形で協業していけると考えました」と稲田氏は述懐する。

その一つの強化施策として、KDDIのグループ会社で広告事業・インターネットサービス事業・プラットフォーム事業などを手掛けるSupership株式会社とトレーディングデスク事業の拡大に向けた業務提携と締結。「両社の持つ資産を活用して、マス広告やオフライン施策と連動した価値あるデジタルマーケティング施策などにより、さらなるブランド広告主の企業価値向上に貢献するとともに、トレーディングデスク事業のさらなる拡大を目指す」と発表した。

「日々進化するデジタル・マーケティング領域においてサービス力を向上させる新たなテクノロジーを積極的に取り込んでいき、ラインナップを充実させて業務拡大り組んでいきたいと考えています」と稲田氏は力を込める。

以上見てきたとおり、同社のサービスの本質はクライアントの課題をデジタルマーケティングで解決するコンサルテーションにある。

「メンバーの一人ひとりがこのことを強く意識して、単にメディアを提案するだけでなく、クライアントの課題は何かを突き詰めてソリューションを設計できるようになる必要があります。そこに当社の存在価値があるからです。当社では、運用型広告とソーシャルメディアや各種プロモーションを手掛けるチームを分け、専門性を深めています。それぞれのチームには各領域のプロフェッショナルが在籍しており、主にOJTを中心に若手メンバーのスキルアップを図っています」（稲田氏）

同社がカバーする領域は広いので、一つの領域を深め、さらに領域を横に広げていく“T型人材”を育成するスタイルだ。

「大手代理店の人と対等にコミュニケーションして付加価値を提供する仕事なので、ハードワークといえると思います」と稲田氏。そこで、会社として社員が気持ちよく働けるよう就労環境をよくしていくことに積極的に取り組み、次のような福利厚生制度を充実させている。

●LUNCH MTG制度
オフィスや業務の隔たりを超え、社員間の活発なコミュニケーションを促進させるためのランチ費用を支給。
●Good Morning制度
朝早い始業を促して生産性向上と残業削減を促進するために朝食手当を支給。
●Refresh制度
常に健康な状態で業務できるよう、整体院の利用費を支給。
●家賃補助手当制度
満員電車などの通勤ストレスから解放され、常にリフレッシュした状況で就業できるよう、勤務場所の近くに居住する人に住宅手当を支給。
●ワークライフバランス充実制度
平均年齢32～33歳で、家族を持つ年代が中心を占めることから、「妊活休暇」「LOVE休暇」「キッズ看病休暇」「ハネムーン休暇」「ロンバケ（特別有給）休暇」などを設けて社員のワークライフバランスを促進。

そんな同社が求める人材像について、稲田氏は次のように話す。
「人とチームを組んで取り組んでいく仕事ですから、コミュニケーション力が不可欠です。特に大手広告代理店とプロジェクトを進める機会が多いので、相手から指名されるような信頼性を備えることが求められます。それは資質によって左右されると思いますので、当社ではスキルや経験よりも、資質を重視して採用しています」
スタイリッシュなオフィスと働きやすい環境の中、ナショナルクライアントの高度な課題に、持ち前のデジタルマーケティングのスキルやノウハウで応えていく仕事。充実した仕事生活が送れるに違いないだろう。