株式会社ファンデリー

株式会社ファンデリーは、健康食宅配サービスをメイン事業としている会社だ。ファンデリーの社名は、FUN（面白さ・楽しさ・感動）と、DELIVERY（届ける）という2つの英単語の合成による造語で、「DELIVERY」には「自ら進んで提案していく」という企業姿勢の意味も含まれる。今後も大きく成長することを志向し、チャレンジを続けていく。

同社は、健康食通販カタログ『mealtime（ミールタイム）』を活用した健康食の宅配事業を行っており、オンラインショップの運営も行っている。同社には医療機関を中心とした独自に構築した紹介ネットワークがあり、医療機関などを訪れた健康に悩みのある方々にカタログを配布し、健康食の販売に繋げている。また、この紹介ネットワークを活用し、食品メーカーなどの企業向けにマーケティング支援サービスを提供するのが、もう一つの柱であるマーケティング事業である。カタログ誌面の広告枠販売やサンプリングなどの業務受託、健康食レシピ情報サイトの運営を展開している。これら2つの事業が相互に連携し、収益源を多様化させ独自のビジネスモデルを構築している点が特徴だ。

メインサービスの『ミールタイム』は、累計会員数が21万人を突破（2017年9月末）。カタログを四半期毎（3月・6月・9月・12月）に発行し、毎号約250種類以上のメニューを掲載している。主に生活習慣病患者やその予備軍、健康志向の高い人がメインで利用しているという。同社が提供するメニューは大きく分けて「ヘルシー食」「たんぱく質調整食」「ケア食」の3つ。

「ヘルシー食」は、エネルギーと塩分量を低く抑えている食事で、糖尿病・脂質異常症・高血圧の人やメタボ対策・ダイエットをしている方に向けて販売しているという。「たんぱく質調整食」は、たんぱく質と塩分量を低く抑えている食事で、腎臓病・糖尿病性腎症・透析の方がメインで利用している。「ケア食」は、咀嚼困難な方に向けた柔らかめに仕上がっている。

参入障壁になっている全国およそ19,000か所にも及ぶ医療機関、薬局、介護施設などの紹介ネットワークを介して、健康食通販カタログ『ミールタイム』を配布・設置し、カタログを手にした個人の顧客から注文を頂く。同社の最大の特徴は、電話オペレーターが全員管理栄養士・栄養士である点だ。注文を受ける際に必ず管理栄養士・栄養士が対応し、専門知識を活かし、食事制限の内容や血液検査の結果などをヒアリングしながら、一人ひとりの顧客に合わせたメニューを提案している。

将来的には、健康食の宅配をはじめとしたヘルスケア総合企業として、多くの人が健康に暮らしていける豊かな社会の実現を目指している。

同社で働く上でのポイントは、何といってもチャレンジできる業務内容の幅広さだ。同社が自社で開発・運営するサービスのシステム開発なので、企画〜開発〜テスト〜運用まで全ての工程に関わることができる。開発者にとって「一部分」だけではなく、プロダクト開発のすべての工程を経験できるというのは代えがたい経験だろう。代表との距離が近く、意見交換をしながら、ビジネスセンスを磨くこともできるのが特徴だ。

実際に、未経験で入社をし、わずか1年で新規サービスの要件定義、開発、運用、およびインフラ構築まで担当した若手社員もいるという。経験によらず、チャレンジを推奨する文化があるのだ。

また同社は、従業員の多くが管理栄養士・栄養士という独自の強みを活かし、これまで様々なWebサイトを立ち上げてきた。社内のアセットをうまく活用し、新たなWebサイトの立ち上げに企画部分から携わることができ、自分でゼロから創り上げる貴重な経験ができるのは大きな魅力だろう。

【同社が立ち上げたWebサイト（一例）】
・管理栄養士考案のレシピサイト「はちまるレシピ」
・キッチンでポイント！AIoTメディア「ポイント家電」
・WEB版 家庭の医学書「メディカルネットブック」

更に、同社では「チャレンジすることを尊重しよう」という行動指針にもある通り、やる気次第で経験が無くとも挑戦の機会が与えられる。例えば、エンジニアとしてシステム開発を担当しているメンバーでも、気概があればデザイン面に関わることも可能といった具合だ。自身の業務領域を固定せず、人間として総合的に成長できる環境だと言えるだろう。

2017年9月末現在の従業員数は54名で、平均年齢27.5歳、男女比は1：2だ。管理栄養士・栄養士の有資格者が多いため女性比率が高く、役職者のうち約4割を女性が占めるほどである。

育児休業から復帰して活躍している社員も多数いる。同社の特徴的な制度として、毎月第3水曜日に育休中の社員が会社を訪れ、社員と交流する「ウェルカムデー」という制度がある。育休する社員は長期間会社を離れることになり、育休終了後の仕事復帰に不安な面があるが、その不安を解消し速やかに仕事復帰してもらえるようにこの制度を設けている。

評価制度としては、「功あるものには禄を、徳あるものには地位を」という考えのもと、会社利益だけでなく社員一人ひとりの人間的成長も重視する方針。人事評価は年4回行われ、公正で公平性ある評価を心掛けている。

同社は社員としての行動指針として下記の3つを掲げている。
・チャレンジすることを尊重しよう
・明るく風通しの良い社風をつくろう
・高い倫理観を持って良識ある行動をとろう

行動指針にある「風通しのよい社風をつくろう」を実践するため、全社員が社長に直接発言できる「月報」制度を実施。また、食事会や社内旅行なども数多く行われ、社長や役員とのコミュニケーションの頻度は高いレベルにある。また、前述のとおり平均年齢が若く、役員・社員同士の仲間意識も高いため、平日・休日を問わず食事や旅行に行ったり、共通の趣味で交流したりと、会社全体に一体感があり、これが風通しの良い社風に繋がっている。

教育制度としては「ブラザー・シスター制度」を導入し、新入社員1名に対して先輩社員1名がブラザー・シスターとして、継続的に指導する。また、中途で入社した社員には、一人ひとりに合わせた研修プログラムを用意し、中途入社であっても会社の事業や仕組みを理解し、会社の一員として早期に活躍してもらえるような仕組みを構築している。これまでに採用され活躍している人のキャリア例としては、未経験から入社後、1年で新規サービスの要件定義・開発・運用およびインフラ構築まで担当した社員がいるほか、Webデザイナー兼エンジニアとして開発にあたっている人もいる。