株式会社ボードハウスワークス

株式会社ボードハウスワークスは、26期目を迎えたWeb制作会社だ。Webデザイン制作・運用を主軸に、印刷物やロゴマーク制作、各種映像制作を行う。そのほとんどが、大手クライアントからの直接受注だ。

企画からデザインコーディング、システムハンドリングと、一気通貫で手がけられる総合力の高さが強みである。
案件の大小に関係なく、すべてに全力を注ぐのがモットー。積み上げた信頼をベースに、安定した経営を続けてきた。引き合いが途切れない状況の中、戦力となる新たな人材を募る。

設立は1996年12月。インターネットがまだ普及していなかった時代、同社はグラフィックデザイン会社として創業した。
創業者である代表取締役社長の板屋朋文氏に、起業のいきさつを尋ねると、「実は、元々会社を作る気はなかったんです。」という意外な答えが返ってきた。前の会社でデザイナーとしての転職を考え始めた際に、「独立といえば許してもらえそうだったんです（笑）最初は一人でのスタートした会社でした。」板屋氏は、笑顔で当時の様子を率直に語ってくれた。なりゆきとは言うものの、妥協を許さない仕事ぶりと、新しいことをどんどん取り入れていく攻めの姿勢で、会社規模は拡大していく。

「当初は、DTPですら珍しい時代だった。うちみたいな小さな会社は、とにかく早く反応しないと他に負けちゃう。だから、企画からFIXまでのスピードも速さを心がけた。Flashで動画コンテンツを作り始めたのも、他より相当早かったですよ。その流れで、Web制作に着手。常に先手・先手だったのが大手クライアントとのお付き合いにつながり、事業が軌道に乗ったという面もありますね」。（板屋氏）

時代の流れに、柔軟かつスピーディーに対応してきたのだ。この姿勢は、今も同社の強みとなっている。

同社の制作実績には、大手クライアントの名前が並ぶ。全日本空輸（ANA）、ニッセン、ユニクロ、セブン＆アイ等だ。中でも、ANAはグローバルサイトやコーポレートサイト、グループの採用サイト、関連会社サイト等、多岐に渡るWeb制作や運用を手がけている。

「ANA様のグローバルサイトに関しては、デザインもさることながら、コーディングレベルもクオリティーが高いと自負しています。アメリカの法律にも対応していますし、世界からのアクセストラフィックに対応するサイトを作っています」。（板屋氏）

同社は、企画力やデザイン力はもちろんのこと、システム系にも強い。SIerベンダに指示を出してプロジェクトを動かしており、ハンドリング力にも定評がある。社員も同じ部分に優位性を感じている。

マネージャーの末吉氏は、「大きなクライアントが多く、業種も広いので飽きることがないですね。様々なことを経験できるので、伸びていこう！というモチベーション高く、楽しく仕事に取り組むことができます。」と語った。末吉氏は、勤続10年以上というベテラン社員だ。

やる気がある人には、やりたいことを何でもやらせるというのが同社の方針。核となる技術は持っていて欲しいが、その上で何を身につけるべきかを常に問うという。逆を言えば、自分で進むべき道を切り拓けないタイプだと、少々苦労するかもしれない。
「変化の激しい世界で、10年後の技術はどうなっているかわかりません。でも、せめて1年後に必要となる技術は身に付けていこうよ、というスタンスです。そうじゃないと、変化に柔軟に即時対応できません。守りはダメ。チャレンジ力と努力は求めますね」。（板屋氏）

アウトプットと成長重視で、それ以外のことは、あまりうるさく言わない主義だ。個々の能力が高ければ、会社は生き残る。それぞれが独立できるぐらいの実力を持つ集団になって欲しいと考えている。

「独立してもらってもいいんですよ。ただ、個人での仕事はスケールが限られる。だったら、個々のパワーをぶつけあって大きく仕事する方が面白いと思います」。（板屋氏）
細かい部分にも決して手を抜かず、全力で挑む。すべてのフェーズとアウトプットにおいて、クオリティーの高い仕事をする。同社は、それは当たり前のことだと捉えるプロフェッショナル集団なのだ。

社内の雰囲気を尋ねると、皆、黙々と作業していてかなり静かだという。

チャット、ワークフロー、進行管理、案件管理など、コミュニケーションにも業務の管理にも多くのツールを導入しており、それら使うことが多い。会話をせずとも、日々の業務を進めることができる。オフィシャルな飲み会はなく、特別な社内行事もない。

「サラっとした社風です。」とは、末吉氏。思慮深く、芯を持っているタイプの社員が多いという。「サラッとしているが、前のめりという感じ(笑)。静かに心の中で情熱を燃やしているイメージですかね。」と、板屋氏は言う。雑談しながらワイワイした雰囲気の中で仕事をしたいという人には、ドライに感じるかもしれない。しかし、そうでない人にとっては、ありがちな人間関係のわずらわしさに惑わされることなく、仕事に集中できる環境だ。

東京オフィスは、都内でも有数の高級住宅街として知られる麻布永坂町にあり、まさに閑静という表現がぴったりの場所。環境としても、非常に静かである。京都と札幌にあるオフィスも、社内は似た雰囲気で静かだという。今後、関西方面も伸ばしていきたいと考えており、京都へのIターン・Uターン勤務も歓迎している。札幌も同様だ。

最後に、改めて板屋氏に同社の魅力を語ってもらうと、「特徴がないのが特徴かもしれません。どこかが突出しているというより、全体としてのクオリティーが高い。外部からは飄々と仕事しているように見られるのですが、細部をかなり徹底的にやるので、そういう意味で"ギャップ萌え"がうちの魅力かもしれませんね(笑)」。と、快活に笑った。

「悪いようにはしません。うちに来て後悔することはさせません。個人のやり方をよく聞きますから」。（板屋氏）
落ち着いた環境の中でプロフェッショナルな仕事をしていきたい、スキルを磨いていきたいという志向の人に適した企業だ。