株式会社デザインスタジオフェニックス

株式会社デザインスタジオフェニックスは、静岡市に本社を置くWebサイト制作会社。静岡県内を中心に、Webサイトの企画・運営をはじめ、UI/UXデザイン、コンサルティングなど、Webサイト制作全般を手掛けている。

デザインスタジオフェニックスの強みは、Webサイト制作に関する業務をワンストップで受注できる点にある。デザインはもちろんSEO、Web広告管理、アクセス分析、SNS連携といった広告、マーケティング周りの仕事も一括で受けることができる。

「当社はクライアントの成長をアシストするのがミッションです。ただ見栄えがいいだけのWebサイトを作るのではなく、クライアントの企業情報や商品の特徴などを様々な角度から分析・調査し、より効果的で付加価値の高いWebサイト制作へとつなげます。また、Webサイトを作って終わりではなく、私たちが作ったWebサイトがクライアントのビジネスにどれだけ貢献しているかにこだわり、永続的な関係構築に重点を置いています。そのため、年に一度はクライアントの元を訪れては『私たちは役に立っていますか？』と尋ねます。改善点があれば、その時に伺ってサービス向上につなげています」（代表取締役CEO・鈴木一彦氏）

Webシステム開発やアプリ開発、あるいはWebサイトを制作したクライアント向けにサーバを提供するホスティングサービスまで手掛けているというから、徹底している。それだけではなく、映像制作やライブ配信、LINEスタンプ制作、テレビ・ラジオCMコンテンツ制作、印刷物全般のデザインなど、Webサイトに関連すると思われる業務は一通り手掛けている。自社でできないと判断したものは信頼を置くパートナー企業と連携もする。このように、デザインスタジオフェニックスに任せれば、デザインやマーケティング、広告に関するあらゆるサービスを受けることができる。

「2002年の創業当初は、今よりも手広く事業を手掛けていました。Webサイトを作るWeb制作会社でありながら、CMを制作する広告代理店のような仕事も、グラフィックや印刷物を手掛けるデザイン事務所のような仕事も請けていました。その後、どこかに特化しようと考え、時代の流れを考慮してWebサイト制作をメインに据えました。現在も、広告代理店やデザイン事務所のような仕事も手掛けますが、それはあくまで当社のクライアント限定。Webサイトに関係するソリューションを、ワンストップで提供するというイメージです」（鈴木氏）

デザインスタジオフェニックスが手掛けたWebサイトは、テレビ局から大学の博物館、運送会社、病院、法律事務所まで、業種にこだわらず幅広い。しかし、一つ共通点がある。それは、どこも静岡を地盤にしている企業なのだ。

「一部、東京や名古屋の会社の仕事も請けていますが、大半は静岡県内を基盤にしている企業です。昔から静岡で活動している結果でもありますが、それ以上に、静岡県外の企業との取引が少ないのには理由があります。それは、遠いからです」（鈴木氏）

Webサイトはそもそもインターネット上で使うもの。それを制作するのに、地理的な距離が関係あるのだろうか？鈴木氏は「YES」と答える。

「当社のミッションとつながる話ですが、ただWebサイトを制作するだけなら、全国どこの地域の企業でも問題ありません。しかし、クライアントと密接な信頼関係を築いて、彼らのビジネスにコミットしたWebサイトを作るには、細やかに通える“距離”が重要なのです。鹿児島の企業のWebサイトを作るために、何度も何度も鹿児島に足を運ぶことはできませんが、静岡県内ならいつでも飛んでいくことができます」（鈴木氏）

とはいえ、静岡県内の企業を相手にWebサイトを制作しているだけでは、事業はいつか頭打ちする。鈴木氏もそれはよくわかっており、全国展開を考えて、システム開発会社「システムソリューション アバンツァ」をグループ会社として立ち上げた。

「アバンツァは、『システムを通じ、地域の問題解決を行う』を経営理念としたITベンチャー企業です。技術・技能を磨いて、独創力を常に意識した品質の良い商品を提供し、時代のパイオニアを目指します。自社オウンドメディアサイト『しずおか賢人』は、アバンツァが手掛けた仕事。オウンドメディアを活用したい企業や組織、団体に、このシステムを利用した運用ノウハウの提案していく予定です」（鈴木氏）

さらに、同社は、プランニングオフィス センゲンを、グループ会社として設立。「私達の日本を世界に発信する」を経営理念に、あらゆる企画やアイデアを形にしていく。

「センゲンは、世界に飛躍していく夢のある会社です。現在、富士檜で作ったお猪口と徳利をはじめとする、膳シリーズ『富士美善』を立ち上げ、オリジナルブランドとして活動をスタートさせました。今後も、さまざまなプロダクトデザインや新規企画の立ち上げに挑戦していきます」（鈴木氏）

デザインスタジオフェニックスは、地元静岡と密接な関係を構築する会社を目指し、アバンツァはシステム開発の分野で、全国の企業を相手に、これまでにない新しいサービスやシステム、ソリューションを提供していく。一方で、自分たちの企画やアイデアを形にする会社センゲンが、日本独自の文化を世界に発信する。フェニックスグループは、それぞれが補い合いながら、地域と日本と世界という3つのステージにチャレンジし、さらなるステップアップを目指している。

「デザインスタジオフェニックスは20名の従業員が在籍しており、20期目に入った実績と実力を備えた会社で、グループの柱といえます。一方、アバンツァ・センゲンは、これから本格始動していく予定。デザインスタジオフェニックスで活躍する人材を、どんどんアバンツァやセンゲンに投入して、事業拡大を目指します。そのために、今まで以上に人材を必要としています」（鈴木氏）

デザインスタジオフェニックスでは、増員へ向けて積極的な取り組みを進めている。例えば、「ママさんデザイナー」の募集。週3日以上、1日4時間以上働けるママさんを対象に人材を募集している。WebデザイナーやWebエンジニアなどで経験を積んだ後、出産・育児で仕事を辞めた女性を対象に、もう一度働きたいが、勤務条件や家庭の事情で、せっかくのスキルを活かしきれていない人に、活躍の場を与えたいという考えからはじまった取り組みである。実際に、結婚を機に退職した女性が、同募集を通じてデザインスタジオフェニックスで働いている。

ママさんデザイナーを募集しているから、というだけではないだろうが、デザインスタジオフェニックスは、比較的女性比率が高い。半数以上が女性スタッフである。だからであろうか、オフィスの雰囲気も華やかだ。取材時に女性だけでミーティングしている光景にも出会った。

また、実務経験の浅い人材に対しても、同社では広く門戸を開いている。同社では「夢は必ず叶う」という強い信念と行動力を持ち、夢の実現のため、社員とともに成長し続けていきたいと考えている。それは創業以来、変わらず持ち続けてきた気持ちであり、それが今に繋がり、さらには今後の成長に大切なことだと認識している。

「私はまったくの未経験でデザインの世界に飛び込み、腕一つで道を切り開いてきました。きちんと努力さえすれば、スキルはすぐに身に付くことを身をもって知っています。これから努力して自分の道を切り開こうとしている人と一緒に働きたいと思っています」（鈴木氏）

実務経験が短くとも、デザインスタジオフェニックスでなら新しい道を歩みだせるかもしれない。そして、その道は、静岡から日本全国、そして世界へと通じている。大きな夢を胸に抱いて自らの飛躍を願う人は、デザインスタジオフェニックスへ！