フォルシア株式会社

2001年創業のフォルシア株式会社。
独自の検索最適化技術を活用した情報検索プラットフォーム「Spook(R)」を提供している。「Spook(R)」は、データ検索を「速く」「賢く」「無駄のないかたちで」提供するための技術・ノウハウが詰まった情報検索プラットフォームだ。各企業が独自に持っている複雑で膨大なデータベースに合わせてオーダーメイドできるのが特徴で、特に自社サイトで複雑・大量のデータの情報検索を提供している企業から重宝がられている。

その技術はオンリーワンだ。同社が持つ独自の検索最適化技術は、データを通常の20分の1まで軽量化でき、検索負荷を大幅に軽減。さらに、データベースから数千万の組み合わせを瞬時に処理し、キーワード検索では探しきれないようなあらゆる条件・組み合わせを自由に検索できる。条件が複雑になればなるほど実力を発揮する、というわけだ。

「商品のバリエーションが膨大、在庫がその日によって違う、会員ごとに提供する情報や価格が違う、というようなデータの持ち方が複雑で、なおかつ量が多い場合に当社の技術が求められることが多いですね。お客様の業種は幅広いですが、中でも旅行サイトについては、大手の9割に当社のプラットフォームを使っていただいています」（技術第一部長・田中謙次氏）

膨大なデータ・情報に囲まれた今の時代において、「見つからない」に起因する様々な課題を解決するのが、フォルシアの使命とも言える。

「フォルシアは実は、画期的なアイディアを考えつきビジネスチャンスがあると見込んで起業した会社ではありません。『自分たちの力を使って社会に貢献できるビジネスをする』という信念をもとに事業をスタートしました。その中で人間が普遍的に必要とするような根源的なビジネスをもとにしたいという想いから、『ネット上のサービス提供は検索性をどう担保できるか』という課題にたどり着き、金融時代の経験をもとに現在のビジネスが生み出されました。」「その創業以来、いろいろな開発経験を積む中で『検索』にまつわる独自のノウハウが溜まっていき、事業として特化してきた歴史があります。情報が溢れる世の中で、より速く、正確に情報にアクセスできるような便利な社会を実現することで、多くの人のためになりたいと考えています」（人事部・白川氏）

競合からの追随を許さない状況だからこそ、今後はさらに新しい事業にもチャレンジしていきたいと田中氏は語っている。

「例えば弊社で行っているダイナミックプライシングに関する研究は、検索の事業をベースに置きつつ、新しい自社サービスの追求のために技術を活用している取り組みです。何かアイデアがある人は、ぜひ当社で一緒に実現させましょう」

同社の仕事の進め方には特徴がある。プロジェクトの初期から納品まで、終始一貫してエンジニアが担当し、客先に出向いて話し合いながら開発を進めていくのだ。

「分業制は取っていないため、設計書を渡されてただ作るようなことは一切ありません。少人数のチームで大規模サイトを担当するので、納得したものを自分の手で作ることができます。エンジニアにとっては非常にモチベーションを維持しやすい環境ですね」（田中氏）

しかも、顧客の多くは大手企業。大手企業の経営層・役員クラスの方と直接ビジネスの話ができることもフォルシアで働ける醍醐味のひとつだ。白川氏は、「当社は新卒もキャリアも関係なく、やる気がある人・仕事ができる人に任されますから、チャンスはたくさんありますよ」と話してくれた。

「検索エンジンなのでDBをいじることは多いですが、当社ではちゃんとフロントサイド／サーバーサイドのUIまで作っているので、汎用性の高い幅広い技術が身につくでしょう。特殊な技術がないと仕事ができないというわけではないので、いろいろなバックグラウンドを持った方々が、それぞれの経験を生かして活躍しています」（田中氏）

仕事の進め方については、クライアントに対して開発途中のプロトタイプを細かく見せながら進めるスタイル。非常にスピード感のある開発現場だ。

何よりフォルシアがこだわっているのが、「技術力」と「ビジネス力」の双方を備えた人材に育てること。「ビジネスをクリエイトできる技術者」が求められる時代だからこそ、仕事を通じて両方の力をしっかりと身につけてほしいと考えている。

「プロジェクトの末端で単純作業をするだけのエンジニアは、当社にはいません。対面でしっかり話しながら、お客様の求める課題解決を実現させていきます。付加価値のあるものをきちんと作れるエンジニアが活躍できる土壌を育てていくことに力を入れています」（白川氏）

メンバーの方々に話を聞くと、「社員に対する支援がすごい」と口をそろえる。
例えば、勉強会や資格取得のための支援制度。会社から常に何かを強要されるのではなく、勉強したい人を応援するためのもので、書籍の購入などもすべて制度として支援があるという。支援制度を活用して資格取得を進める社員も日に日に増えているそうだ。

休暇制度も非常に充実している。例えば「ハッピーデイオフ（HAPPY DAY OFF）」は偶数月に有休消化しやすくするための制度で、余暇をもっと充実させていこうと考えられたものだ。また、「サバティカル休暇」は、1カ月程度の長期休暇が取れる制度で、リフレッシュを目的に作られたものだ。

「実はサバティカル休暇は社員の声が形になったものなんです。社会人になるとなかなか長期の休みは取れないので、何か思い切ったチャレンジがしにくいですよね。でもそういう休みが取れる会社なら長く働き続けたいと思えますし、休暇中に得たものを普段の仕事に還元できれば、いいサイクルもできます。コンセプト作りから実現までを社員が中心となり進めた、フォルシアらしい制度の一つなんですよ」と話すのは、広報担当の経営企画室・見原麻里子氏。

その他、時短勤務の女性社員や、育児休暇から復職した社員も多数。さらに最近は在宅勤務の導入も開始しており、働き方の自由が広がっている。近隣家賃補助制度や提携するフィットネスクラブが活用できる制度など、福利厚生は非常に充実している。

「社員同士のコミュニケーションを活性化させるための取り組みについても、非常に力を入れている会社です。例えばTGIFランチ（Thank God, It's Friday）は、隔週の金曜日のランチが会社から提供される企画で、これは社長の発案で始まったものなんです。また、社内は常時フリードリンクで、フリースペースなどに集まって部署を超えて交流したり、悩みを相談したりといったコミュニケーションが活発に行われているんです」（田中氏）

そんなフォルシアだからこそ、人と人との繋がりを大切にしている。求める人物像について、田中氏は「人を巻き込める人」と語る。

「人を巻き込んで仕事を進めていけるような人だと、うちのスタイルに合うでしょうね。また、『より良くしていこう』と考えながら働く人が多いので、改善していくことを楽しめる人がいいと思います」（田中氏）

「情熱を持って実行できる人。会社に何でもやってもらおうと期待するよりは、『一緒に会社を作っていくんだ』という気持ちのある人の方が、楽しめると思います」（白川氏）

「制度や働き方に特徴があるように、自分で手を挙げていける人がいいですね。いろいろなバックグラウンドを持った人が集まっていることもフォルシアの特徴だと思うので、業界や経験を気にせずに幅広くチャレンジしてもらいたいですね」（見原氏）