飛天ジャパン株式会社

独立系セキュリティプロバイダとして着実な発展を遂げる飛天ジャパン株式会社。当社の事業領域は、大きくセキュリティ・フィンテック・AIの３つの事業に加え、直近ではIoT事業にも参入しております。日本企業のセキュリティ意識が高まるにつれて、またモバイル決済等新たなデジタル決済手段の盛り上がりに比例して、業績を上げている。

「当社の事業は、セキュリティを中心とした3事業で構成されています。全事業に共通なのは“セキュリティファースト”。クライアントの皆さまに、本当の意味で『使える』セキュリティを提供することが私たちのビジョンです」（同社取締役・岑慕蘭氏）

まずは同社のベースである、セキュリティ事業について紹介しよう。同事業領域では、中国発の進んだセキュリティハードウェアを輸入・販売するとともに、日本側ではソフトウェアを開発し、クラウドサービスの提供などを行っている。

「当社は、中国発のセキュリティメーカー・Feitian Technologies（以下飛天中国）の日本総代理店としてスタートしましたが、子会社ではありません。飛天中国をはじめとする、中国の先進テクノロジー企業とのコラボレーションを強みとしています」（岑氏）

「先進的中国企業とのコラボレーション」は、まさに同社ならではのもの。中国は、日本を超える「セキュリティ大国」であり、例えば顔認証システムの導入も幅広く行われており、中国版新幹線の乗車に際しては、IDカードに登録された顔写真との照合が行われ、チケットレスで乗ることができるという。

「そんな中国で培ったテクノロジー、ノウハウ、スキルを積極的に活用できることが当社の最大の強みだと考えています」（岑氏）

高い技術力を駆使して同社が目指しているのは「安全な情報社会」だ。

「私たちが目指すのは、安全で便利な世界。その実現に貢献するのが、飛天ジャパンとしてのミッションです。インターネットやデジタル環境の普及によって人々の生活は便利になりましたが、同時に新たなリスクも生まれています。それを私たちの技術、製品で解消し、本当の意味で安全で便利な世界をつくる。それが私たちの描く未来像です」（岑氏）

FinTech事業では、QRコード決済など、モバイル決済に用いる端末のOEM・ODM供給、及び自社ブランドでの販売を行っている。こちらは主に中小企業向けだ。最近実施された、消費税増税に付随した「ポイント還元」政策も追い風となり、中小企業においてもモバイル決済の導入が急ピッチで進んでいる。

そして最後のAI事業では、セキュリティソリューションに用いられる、顔認証などをより高度化する「ディープラーニング」に注力。取り組みの成果は、ソリューションとして同社の提供する製品に組み込まれていくほか、さらなるビジネス展開も計画中だ。

これらの3本柱でビジネスを展開する飛天ジャパンは、すでに国内の多くのクライアントから信頼を得ている。セキュリティソリューションを中心に、官公庁・大手企業など500以上の導入実績を持つまでになった。

「当社のクライアントは、官公庁をはじめ製造業、金融機関などさまざまな業種にわたっています。私たちはセキュリティという、どの企業・団体にとっても重要で有用なものを扱っていますので、特定の業種・業態のみに向いているわけではありません。たとえば、現在伸びているFinTech事業関連では、決済事業会社を中心に、小売業各社から非常に高い関心をいただいていますよ」（岑氏）

前段で、同社の強みとして「中国の先進的企業とのコラボ」を挙げたが、加えてセキュリティソリューションの企画・開発から製造・提供までをワンストップで行えるというメリットもある。企画・設計は日本市場に精通した同社が行い、製造は“本場”中国の飛天中国（Feitian Technologies）が担う。日中の技術者が連携することで、よりよい高品質なソリューションが提供できるのだ。

「さらに私たちは、生体認証などに対応した次世代認証規格『FIDO』に準拠したセキュリティキーなど、世界標準に即した製品を次々と開発・投入しています。世界レベルで通用するセキュリティ機能を、日本のお客様にお届けできるのです」（岑氏）

さて、そんな飛天ジャパンの職場の雰囲気、そして社風はどうだろうか。

「会社のカルチャーは、非常にアットホームです。自由参加ではありますが、家族同伴OKの社員旅行も行っていて、人気もあります。まだ規模の小さな会社ですので、メンバーと経営層の関係も近く、多くの経営データを公開して透明性を持たせ、みんなで会社の成長具合を共有できていることも、家族的といえるかもしれません。一方で、仕事は個々人の自己管理に任されていますし、若くても権限を与えて挑戦を促進するなど、ベンチャーらしい雰囲気もあります。男女問わず、能力で評価しますし、平均と比べればサラリーも高めだと思います」（岑氏）

社員構成は、日・中およそ半々。言語は日本語・中国語・英語が使われている。とはいえ、中国人スタッフもほとんどが日本で学んだり働いたりした経験を持つため、日本の言葉や文化への理解度も高く、コミュニケーションには問題がない。実際、取材を受けてくれた岑氏も、受け答えはすべて流暢な日本語だった。

「また当社では、社風として『チャレンジ』を重んじています。現状に甘えず、挑戦を続け、改善を続け、新しいものに挑む姿勢を応援する会社です。与えられるチャンスも多いと思います」（岑氏）

現在、上場に向けた準備も進む飛天ジャパン。セキュリティやFinTech、AIという成長分野で、最先端の技術に触れながら仕事ができる場はかなり貴重だ。さらに同社は、商品力、技術力、そして提案力に確固たる自信を持つ。中国というセキュリティ先進国とのコラボというバックボーンもあり、大手クライアントも抱える。自己成長のチャンスも豊富だろう。

「セキュリティの中でも認証分野で、ハード、ソフトそしてクラウドとすべてを持つところは他にありません。私たちは"ニッチのトップ”を目指してさらなる成長を続けていきます。セキュリティ、FinTech、そしてAIを組み合わせてイノベーションを創出する当社で、共に変化をおそれず挑戦できる方を求めています。ぜひ、このチャンスを活かしてください」(岑氏)