株式会社アンクシステムズ

デジタルのものづくり全般を手がけている、ANKH Systems（株式会社アンクシステムズ）。

同社では、即戦力のディレクター職（東京）やソフトウェアエンジニア職（大阪）を中心に、人材採用を行っている。

同社が手がけている領域は、Webシステムやアプリ開発、制御系（組込み）システム開発、ロボットアプリ開発、デジタルコンテンツ制作など多岐にわたり、要件定義から開発、実装まで一連の工程にワンストップソリューションを提供している。

これまで、多くのジャンルでの開発を手がけてきた。
フルスクラッチでのCMS開発や、業務管理システム、会員管理サイト、ECサイトなどWebアプリケーションを中心に、
カーナビ掲載用オーディオ機能開発や新幹線向け制御ソフトウェア開発、家電製品組込マイコン向けや、車載系、そして、IoT関連機器などの制御系システム、
「Pepper」「Sota」などのサービスロボットのアプリ開発など多岐に渡る。
クライアントも、東証一部上場企業など大企業から、個人医院などまで、規模や業種を問わず多岐にわたる。

「自分たちの考えでものづくりを手がけたいので、SESメインの事業では無く、出来るだけ社内リソースで外注を使わず、社内で開発を行っています。」と代表取締役の金　明淑（きん　みょんす）氏は言う。
自社サービスを手がけたいというディレクターやエンジニアは多いが、金氏は「当社は事業会社とは違って1つのプロダクトに携わり続けるのではなく、いろいろなプロジェクトにタッチ出来るので、新しい技術にチャレンジしたり、ものづくりを楽しめるメリットがある」と強調する。
どのプロジェクトを担当するかは、出来るだけ本人の希望を重視しながらも、会社としてチャレンジしたい領域や、チームバランスなども考えてアサインしている。

強みの源泉は、人材力だ。
「新卒者や他業界からの未経験者の方が多い」と金氏は言うが、未経験者については、採用時点で素養やセンスを確認する独自のテストを実施し、厳選して「研修生」として採用し、入社後はマンツーマンのトレーナー制度でその人のレベルや志向に応じた育成を行っている。
「新人が失敗しても、本人ではなくトレーナーの責任として原因を探り、次に生かしています」（金氏）
一人ひとり、興味関心の対象や得意・不得意は異なるが、
「私が個別に向き合って把握し、できるだけその人を伸ばせる環境をつくることを心がけています」と金氏は言う。
そんな環境が、グローバルなチームメンバー組成に至ったようで、2021年夏時点で、社員の約3割が外国籍を有する社員で、日本を含むと9カ国出身の社員が在籍している。
日本とは異なる文化を持つ社員が参画することによって、コミュニケーションや作業効率などの面でも、いろいろ刺激がもたらされたそうだ。

金氏の略歴は次のとおりだ。

学生時代に発売されたWindows95を機にコンピュータに関心を深め、大学卒業後は300名規模の独立系システム開発会社に就職する。
主に手がけたのは、家電製品に組み込むワンチップマイコン向けソフトウェア開発。
「人を大切にする会社でしたが、5年を過ごして『この会社しか知らないのは良くない』と思い、転職することにしました」（金氏）
転じたのは、ロジスティック3Dシミュレーションパッケージの開発会社。
「ITバブルの当時、待遇は良かったのですが、成長できそうもない風土になっていったのです。この会社でやれているなら自分にも何かできるのでは？と感じ、勢いで独立しました。3年やってダメなら、エンジニアとして転職できるとの自信もありましたので。」と金氏は振り返る。

こうして2003年4月、大阪市にANKH Systems（株式会社アンクシステムズ）を設立。2009年には、リーマンショックでの苦境を逆手に取って、東京にも進出すべく、東京オフィスを開設する。
創業当初は、昼間はエンジニアとして自らも客先で開発作業を行い、夜間に自分のやりたい開発を手がける日々を送る。
「いろんな失敗を重ねましたが、そのから学んで少しずつ成長を続けてこられたと思います」と語る金氏が芯としてブラさずに一貫して取り組んできたというのは、クライアントのオーダーに沿いながら、プライドを持ってきちんとしたものづくりを行うこと。「住む人にとってとても大切な家を建てる“工務店”のような感覚がある」と金氏は話す。そして、利益よりもやりたい仕事を手がける姿勢を貫いている。
「仮に世の中の経済情勢が悪くなっても、そういう会社ならば生き残れると思っています」（金氏）

なお、理念やミッション、ビジョン、業績や採用人数などの目標は設けていない。
「設ける意義も理解しているつもりですが、言葉や数字にしてしまうと、それにとらわれてしまう気がしています。例えば、採用人数が目標に足りていないと妥協して採ってしまうといったように。芯は明確にあるつもりなので、あえて設けずにやっています」（金氏）

2021年8月現在、同社の社員数は約30名。平均年齢は31.4歳で、外国人社員が30％（日本を含め9カ国）を占めている。
「日本人だけだと、会議などで言葉を飲み込んでしまうケースが多くなりますが、外国人は自分の意見をはっきりと言い、納得いくまで議論する姿勢があります。また、ムダなことが嫌い。そもそも、若いうちから外国に行ってチャレンジしようという意欲の持ち主です。こうした存在が、組織にいい影響を及ぼしていますね」と金氏は言う。
同社ではフレックスタイム制を導入しているが、各自の判断で業務時間をコントロールしているという。

前述のとおり、人材育成にきめ細かく取り組んでいるが、もう1つの特色として挙げられるのは、週に1度の英会話レッスン。その狙いについて、金氏は次のように話す。
「オフショアと仕事をする機会もありますし、逆に海外から『日本企業は真面目につくるから』とオーダーが入る可能性もあると思っています。また、テクノロジーにかかわる最新情報は英語でしかありません。英語力がないよりあったほうがはるかにいいと思うので、会社が費用を負担して行っています」

そんな同社の風土は、アットホームだ。まず、チームビルディングを意識した歓迎会や忘年会を、会社が費用負担して行っている。
「自分が20代の会社員の頃、よく知らない先輩の送別会に自費での参加を要請され、疑問を感じました。とはいえチームビルディングは必要なので、メンバーの席をクジ引きで決める、未来のための歓迎会などに限定するという2つのルールを決めています」（金氏）

アットホームな風土の象徴的存在として、一体感を醸成しているのが社員共済会だ。社員が自分たち決めた会費を給料から天引きし、会社が同額を供出してプールする。委員会も社員が主体的に運営し（役員は不参加）、社員旅行や年1回の社員総会におけるパーティー、周年行事などの使途を決めている。
「2018年に創立15周年記念の感謝祭を開催しましたが、メッセージ動画やTシャツ、お配りする新聞をつくったり、お出しするフードメニューを考えたり、記念品のモバイルバッテリーを手配したりと、すべて社員たちが一丸になって取り組んでくれたのです。お越しいただいた方々から『あなたたちらしいパーティーだった』などと嬉しいお言葉をいただき、全員、満足できました」と金氏は目を細める。

余談だが、前回の社員総会パーティーでは、ある社員が「誰も傷つかないクイズ」を企画した。社員の良いエピソードを聞いて誰のことかを当てるというクイズだが、間違われても良いエピソードなら傷つかないというわけだ。
「感心しました（笑）。こういう社員たちが会社を盛り立ててくれています」（金氏）

ここで募集するディレクター職における求める人物像について、金氏は次のように呼びかける。
「相手やチームに気配りのできる、体育会系的な環境の経験者がいいですね。ぜひアクセスしてください！」