株式会社日本ブレーン

銀行向けシステムを中心とする金融と、臨床試験支援サービスを中心とする医療・福祉の二つの分野で、業務系システム開発、Web系システム開発、インフラ構築を手掛けている株式会社日本ブレーン。1985年の設立以来、「クライアント第一主義」を大切に、着実に実績を重ねて成長を続けてきた。

創業以来、主力事業として展開している金融系システム開発は、数多くの実績があり、銀行からのプライム案件にも多数携わっている。専務取締役の江川茂氏は次のように語る。

「金融系の7～8割が銀行向けシステム開発で、その中で柱となっているのが地方銀行基幹系システム共同化に伴って、行内業務システムを各行向けにカスタマイズ開発・導入するプロジェクトです。当社のライフワークともいえるプロジェクトで、約10行と直接取引しています。現在もある地方銀行様の開発・導入を行いながら、次の銀行様向けの導入準備を進めている最中です」

もう一つの柱として展開している医療・福祉分野には約10年前に進出。中枢神経領域の臨床試験の症例評価を支援するクラウドサービスや、ストレスチェック制度対応を支援するクラウドサービス等、医療系ブランド『Cinfinity』（シンフィニティ）シリーズを自社サービスとして提供している。

「医療系の自社サービスは、それまで金融系で培ってきた技術力を活かし、より景気に左右されにくい企業体質とするために開始しました。この分野は100%プライムで、例えば臨床試験支援サービス『Cinfinity Central Monitoring System』は、複数の大手製薬メーカー様に採用いただいています。また、国立大学の研究機関で行われている臨床試験に対し、電子問診等のクラウドサービスを提供しています」（江川氏）。

そして2014年にミャンマーで、マイクロファイナンス機関向け経営管理システムをクラウドサービスとして提供開始したのを皮切りに、海外展開もスタート。2018年11月にはタイに現地法人を設立し、B2B融資管理クラウドサービスをリリースし、2019年11月にはカンボジアで電子マネー連携のシステム開発に着手した。

「医療分野でも、2020年1月に国際医療ボランティア団体に対し、海外拠点間の遠隔医療を支援するモニタリング環境の実証提供を開始し、自社ブランドの電子問診票サービスの海外展開も進めています。現在、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジア、インドネシア、中国、オランダの7ヶ国でサービスの開発・提供を行っています」（江川氏）。

現在、日本ブレーンでは約140名のエンジニアが活躍しており、約7割が金融系、約3割が医療・福祉系等、その他システムの開発に携わっている。プロジェクトにはエンジニアの希望をしっかりと聞いた上で、複数名のチームでアサインするスタイル。

同社でエンジニアとして活躍する魅力は、システム開発の上流から携わるチャンスが多いことだ。また、医療・福祉分野の自社サービス開発に携わることもできる。

「プライム案件が全体の70%と多く、エンドユーザーの反応をダイレクトに感じながら開発に取り組むことができます。お客様から直接要件を伺う上流の部分から携わる機会が豊富なので、設計・開発経験を活かして上流にチャレンジし、コンサルティングスキルを身に付けたい方には魅力的な環境です。また、金融系プロジェクトは大規模なものが多く、体系的なプロジェクト管理を経験できます。一方、医療系の自社サービスは、研究開発に近く、最新テクノロジーを駆使して開発を進めています。そのため、最先端領域に携わり、まだ世の中にないシステムやサービスを生み出していく面白さがあります」（江川氏）。

さらに、より市場価値の高いエンジニアへと成長できる環境を整えているのも、同社の大きな魅力だ。同社に転職後、半年で単価が1.5倍になった、3年で2倍になった等、多くのエンジニアが市場価値を上げ、給与アップを実現している。

「当社ではエンジニアの成長を何よりも大切にしています。月に1回のペースでエンジニアと上長の面談を行っており、一人ひとりと向き合ってキャリアを築いていけるようにしています。営業がエンジニアに直接次の案件を紹介してアサインする会社もありますが、当社では営業とエンジニアが直に案件について話すことはありません。営業が打診するのはあくまで上司。しかもその案件がエンジニアの成長に繋がらないと判断すれば、上司はノーと言っていいことにしています。たとえそれでエンジニアがしばらく待機になっても構いません。そんな姿勢を徹底しているので、当社に転職してきたら間違いなく市場価値が上がるはずです。例えば、あるエンジニアはそれまで運用しかやったことがなく、サーバー構築に携わりたいと30代半ばで当社に転職してきました。サーバー構築に携われる環境にアサインしたところ、本人は水を得た魚のようにイキイキと働き始め、1年で市場価値は1.5倍になりました」（江川氏）。

日本ブレーンは、東京・池袋にあるビルの56階に本社を構え、東京都千代田区外神田に秋葉原オフィスを、大阪市中央区内本町に大阪オフィスを展開している。社員の年齢層は20代から40代まで幅広いが、20～30代が多く、平均年齢は35歳前後。企業カルチャーについて江川氏は次のように語る。

「仕事の時は真面目に集中して取り組み、オフは思い切り楽しむ、メリハリをつけて働く人が多いですね。また、組織もまだそれほど大きくないので、言いたいことが言える風通しの良さがあります。希望や意見があれば、上司との面談で言うこともできますし、月次報告の中に、会社への要望・提案を書く欄があるので、そこに書いて伝えることもできます」

プライベートも大切にしながら働ける環境も整えており、完全週休2日制（土日祝日休み）で、年間休日は128日。残業は月平均20時間以下と少なめ。しっかり休んでこそいい仕事ができるとの考えから有給休暇の取得を推奨しており、平均取得日数は18.5日。

「社員には健康で長く勤め続けてほしいので、本社に産業医が定期的に訪問し、エンジニア一人ひとりの健康をチェックしています。健康診断の結果も過年度分も含めて産業医の先生に全て目を通していただいて、何かあれば『ここが気になるから専門医の検査を受けてみてください』と言ってもらうようにしています」（江川氏）。

スキルアップ支援に関しては、最新言語、フレームワーク、開発手法等の技術研修はもちろん、リーダー研修や管理職向けの研修を年間計画に基づいて実施。PCやスマホで利用できるeラーニング制度もある。さらに、資格取得を推奨・支援しており、対象資格に合格した場合、受験料全額に加えて月々の手当または一時金を支給している。

今後は、金融のプライム案件や自社サービス等、同社がコアビジネスと位置付けている事業の比率をさらに高めていきたい考えだ。

「2024年にはコアビジネスとSESの比率を5対5にするのが目標です。そのためにもエンジニアの中途採用に力を入れていきます。来ていただきたいのは自ら考えて行動できる方。経験が浅くて腕に自信がないとか、ブランクがあるといった方でも構いません。当社ならスキルに応じた仕事からスタートし、段階的にキャリアアップしていくことができます。上流工程に携わりたい、運用からサーバー構築にステップアップしたい等希望がある方は、是非当社で挑戦していただきたいですね」（江川氏）。