株式会社ジーネックス

岐阜県多治見市にある株式会社ジーネックスは、WEBシステムやスマートフォン用アプリケーションの開発・運用を行っている会社だ。2018年2月、有限会社ジーアップシステムの開発関連事業を継承する形で設立された。

代表取締役を務める柴田俊氏は、高校を卒業後、世界的に有名な大手コンピューターメーカーに就職し、大型コンピューター用のソフト開発等を行っていた。しかし入社して3年半後に辞表を出し、ワーキングホリデービザで単身、オーストラリアに渡った。

日本食レストランで働きながら英語を学び、同時に就職活動にも取り組んでいた柴田氏。ある翻訳会社に入社し、DTP、翻訳者支援、社内ネットワーク管理、翻訳支援ツールの開発等を担当した。1995年7月、当時のボスに促され、オーストラリアでの起業を果たした。

オーストラリアの快適な生活環境を気に入っていた柴田氏だったが、「快適過ぎて、このままでは自分がダメになるのではないか」という気持ちが胸をよぎった。そんな折、日米豪でビジネスを展開するボスの「ビジネスを成功させるのは日本が一番難しい」という言葉を聞き、日本で起業することを決心した。

多治見市は柴田氏の地元だ。田んぼの真ん中でプレハブ小屋という環境だったが、1996年9月、ジーネックスの前身である有限会社ジーアップコンピューターが誕生した。

ジーアップ（G-UP）とは「Growth Under Pressure」の略。「常に挑戦し、窮地を乗り越えながら成長し続ける」という意味が込められている。社名が変わった今も、その想いは変わらない。社員一人ひとりが目の前の課題に全力で取り組み、挑戦し、窮地を乗り越えることで能力を高め、適正な評価と対価を受け取る。ジーネックスはそんな「成長のためのステージ」でありたいと、柴田氏は考える。

受託開発のほか自社企画のシステム開発も展開し、さらに全国展開するベンチャーと手を組み、新事業にもチャレンジするジーネックス。無我夢中で挑戦し続けるうちにメンバーも増え、さらなる成長を見据える。

ジーネックスは、総合的なWEBシステムの開発・運営支援を行っている。（1）ビジネスに寄り添ったシステム提案、（2）WEBシステムにスマホアプリやIoTを組み合わせた複合システム、（3）事業規模やシステム規模に合わせた適切な運用支援、が事業の3本柱だ。

建設・不動産業界向けシステム開発を中心に、IT利活用による業務改善、事務革新をサポート。WEBシステムを基盤とした業務管理システムやECサイトシステム、スマートフォン向けアプリの制作を行っている。

実績をいくつか紹介しよう。多治見ビジネスイノベーション大賞を受賞した地域公共交通の予約システム「LoCoBuS（ロコバス）」は利用者が減少し運行の効率化を進めたい自治体で採択されている。パッケージサービスとしては予約システムだが、地域公共交通の運行についての知見や経験を評価され、そこから様々な地域公共交通のためのシステム開発の委託も受けるようになっている。
そこで開発したバスの乗降者数カウントシステムは、公益財団法人りそな中小企業振興財団と日刊工業新聞社が選定する「第35回中小企業優秀新技術・新製品賞ソフトウェア部門奨励賞」を受賞した。

不動産仲介業に新規参入する工務店向けの物件・顧客管理システムも手掛けた。物件情報の管理、ポータルサイト連携、地図表示、顧客情報の管理、営業状況の確認等を行うことができる。

地域密着型保険薬局のIT化を推進するため、全国200店以上の保険薬局で利用されている調剤薬局レセプト電算処理システムの開発も行った。

またIoT連携システムとして、IoT機器を使った車両管理システムを独自に開発した。新しい技術を取り入れ、地方のコミュニティバスが位置情報や乗降者数カウントシステム等を安価に導入できるようになった。

ジーネックスは、全員が開発スタッフだ。案件ごとにプロジェクトチームをつくり、全員が時にはリーダー、時にはメンバーとなり、協力しながらプロジェクトを推進する。代表・柴田氏もリーダーとして現場に立ち、全員で静かに、そして熱く開発に取り組んでいる。

2023年4月時点の従業員数は9名で、男女比は7：2の比率。今回は、プログラマー、システムエンジニアの採用を行う。
創業は1995年、1996年に有限会社ジーアップ設立、2018年にジーアップは持ち株会社となり、新しく設立した株式会社ジーネックスに事業移転。

文系理系・学歴・性別は不問だが、1年以上のプログラミング業務経験、サーバー管理経験が求められる。言語はPHPとLaravelを習得していることが望ましいが、他の言語でも相談に応じる。

業務内容はWEBシステムの開発だ。常時、開発プロジェクトが稼働しており、担当フェーズも上流工程から運用保守まで様々。希望やスキルに合わせたアサインを行うため、経験が少なくてもサポートや指導を受けることで、実戦的なスキルが身に付く。

ジーネックスのような小規模のシステムデベロッパーは、一人が多くの役割を担う。近年では大手企業のシステム開発も任されるようになり、一人があれもこれも担う必要がある。代表・柴田氏はこう語る。「当社のSEは何でもします。そのため、ジーネックスのSEを経験すれば、どんな企業でも通用する高度なSEのスキルが手に入ります。これは約束します。ただし、この場合のSEはシステムエンジニアであると同時に、『仕事エンジョイアー』（Shigoto Enjoyer：仕事を楽しむ人）でもありますけどね」

最後に、待遇や福利厚生について述べておこう。休みは完全週休2日制（土日祝）で、年末年始等を合わせると年間休日は127日（2019年度実績）。休暇も、有給休暇、慶弔休暇、産休・育休、子の看護のための休暇、介護休暇、冠婚休暇（本人の結婚・子の結婚・妻の出産）、忌引休暇等充実している。月平均の残業時間は5時間程度と少なめだ。

各種社会保険はもちろん、退職金共済、企業型確定拠出年金、健康診断、親睦会・部活支援制度、資格奨励制度、弁当代補助等、福利厚生も充実している。手当は交通費（月額3万円まで）、家族手当、資格手当等。昇給は年2回（4月・10月）行われる。

ワーク・ライフ・バランスや子育て支援にも力を入れており、
・健康経営優良法人2023認定
・ぎふ健康経営認定事業所
・岐阜県ワーク・ライフ・バランス推進企業
等の認定を受けている。