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株式会社今仙電機製作所

  • 製造・メーカー系

独立系の自動車部品メーカーが急成長中の「電子事業」でキャリア採用を強化

上場
シェアトップクラス
グローバルに活動
残業少なめ

企業について

1939年(昭和14年)の設立以来、独立系の自動車部品メーカーとして日本の自動車産業を支え続けている株式会社今仙電機製作所。2019年には設立80周年を迎えている。同社は、自動車用電子ホーンをはじめとして、⾃動⾞⽤ランプ、リレー、ウインドレギュレータ、シートアジャスタ等、多様な製品開発を積極的に進めてきた。現在は主力のシートアジャスタに加え、ECU製品をはじめとした電子ユニットの生産に携わっている。

同社内で歴史が長く、売上の約8割を占めているのはシート・電装事業である。シートアジャスタ等の主力製品は、本田技研工業株式会社、日産自動車株式会社、三菱自動車工業株式会社、株式会社SUBARU等、大手完成車メーカーの製品に導入されている。2020年秋には大手サプライヤーのテイ・エス テック株式会社と資本業務提携を締結。完成車メーカーへの提案活動や次世代製品の開発等、様々な共同プロジェクトを進めている。これが同社第一の柱だ。

第二の柱が、今回本稿でフォーカスする電子事業である。マツダ株式会社への供給を中心に、同社ではECU製品の開発と製造が急速に業績を伸ばしている。マツダ株式会社が本拠を置く広島に同社の広島工場があり、進化するカーエレクトロニクスに対応した高付加価値製品の開発・製造、供給体制を確立。ロケーションの近さから、マツダ株式会社と技術面での交流も少なくないようだ。なお、広島工場には2021年5月に新設されたテクニカルセンターがあり、70名のエンジニアはここで日々の業務に携わっている。

なお、同社を中核とするIMASENグループは、2021年4月から『中長期経営計画2029 -Trust & Challenge-』をスタート。シート・電装事業、電子事業に続く第三の柱として、新事業の育成を掲げている。同社の関連会社である今仙技術研究所は、2014年に名古屋工業大学との産学連携で無動力歩行支援機『ACSIVE』(アクシブ)を開発。既存事業とは切り離して建てられた「IMASENグローバル開発・研修センター」が、その技術をさらに進化させた『aLQ(アルク) by ACSIVE』を2017年にリリースしている。

このような社会貢献をCSRの中心に位置付けながら、同社およびIMASENグループ各社は、「信頼される企業」、「挑戦し続ける企業」であることで「社会に選ばれる企業」になるための新しいスタートを切った。

改めて同社の電子事業を紹介しよう。同事業の要である広島工場では、パワーエレクトロニクス製品(DC/DC コンバータ、エアコンプロアモータ制御ECU等)、ボディー制御製品(パワーシート/シートヒータ制御ECU、ボディーコントロールモジュール、スライドドア制御ECU等)、安全関連製品(バックアップ電源、画像切替ECU)の開発・生産が行われている。

前述のように、エンジニアは70名体制である。同社がキャリア採用を本格的に始めてから10年と経っていないため、中途入社者の比率は全社で見ると高くはない。しかし電子事業に限っては、近年急速に伸びている事業であることから、中途入社者の比率約4割と相対的に高くなっている。前職も自動車部品業界で、培った経験を同社で(もしくは広島という場所で)生かすために転職してきたエンジニアがほとんど、とのことだ。


ちなみに現在の事業本部長も中途入社者である。その事実からも、外から同社に新しい風を吹き込ませてきたエンジニアが、電子事業に活力を与えていることが伝わってくる。そんな雰囲気が、電子事業が急成長を遂げる原動力の一つになっていることは間違いない。さらに、中途入社の社員をはじめ、多様化する社員構成に柔軟に対応した処遇を実現できるように、同社では2022年度以降に新しい人事制度をスタートさせる予定だ。新しい風が吹き込む先は管理部門にも及んでいる。それほど中途入社者のプレゼンスは高いのである。

一方で、中途・新卒といった入社の経緯を問わず、同社が重視しているのは“Trust & Challenge”のスピリットである。これは前項で掲げた中長期経営計画に盛り込まれている言葉だ。人材像に置き換えると、“Trust”は顧客・社内双方の信頼を得られるような人材、“Challenge”は前例を打破して新しいことに挑戦できる人材、ということになる。

特に成長著しい電子事業においては、一人ひとりの責任は大きく、任される仕事の幅も広がっているため、この言葉が意味するものは大きい。自らの経験を積極的にアウトプットしながら社内外の信頼を獲得する。同時に、顧客のシビアな要求にも応えようと挑戦し続ける。このような姿勢が常に求められるからだ。しかし見方を変えれば、強い負荷がかかるということは、それだけ大きく伸びるチャンスがあるということ。その伸びに自らのキャリアアップを重ねようという前向きな人材を、同社は求めている。

社員が“Trust & Challenge”のスピリットを存分に発揮できるように、同社ではESG(Environment, Social, Governance)経営を心掛けている。管理部門内に「ESG推進課」を設置し、今仙版SDGs『ISP(IMASEN Sustainable Plan)2030』「地球とIMASENを持続可能にする」を策定し、各種制度の実施および社内への浸透に力を入れているところだ。

最低でも月1日は取得を奨励する有給制度や、5年ごとに休日および補助金が付与されるリフレッシュ休暇制度の導入等、オフの時間を提供する休暇制度は既に整っている。そのほかにも、男性の取得者が増えている育児休職制度、子供が3歳までは6時間、小学校3年生までは7時間の時短勤務が可能な育児短時間勤務制度等、最長で1年間取得できる介護休職制度等、子育てや介護を支援する制度も充実している。

そして、同じく2021年の春に同社初の「従業員満足度調査」も実施。高得点を取った項目が「人間関係の良さ」「上司のサポート」だったことからも、同社の働きやすさがうかがえる。

さらに同社では、ESG経営やISP2030等に先行する形で働き方改革に関する施策である『Revo(レボ)21』という取り組みを2019年よりスタートさせている。施策の一つとして制服のモデルチェンジを行った。新しいデザインのユニフォームの導入に加え、社員の志向の多様性を反映できるように、白・水色等、複数のカラーのポロシャツを社内で着用できるようにした。長袖・半袖の2パターンで、社名の代わりに肩に“Trust & Challenge”がプリントされているだけなので、そのまま外着としても使えるそうだ。

また、2021年春からは間接社員(生産・研究設備に直接携わらない社員)に対して、フレックスタイム制度を導入した。8~17時の間のコアタイムに1時間以上勤務すれば、残りの時間はフレキシブルに勤務時間を設定できるようになっている。例えば、リモートワーク中の社員が自宅で1時間勤務した場合、それ以外の勤務時間は自由に設定できる、という具合だ。

電子事業を成長株と位置付け、既存の事業と新事業の三本柱で90周年、100周年へと向かっていく同社。大きな変化と成長の機会に合流し、働きやすい環境の中で成長していきたい人にとっては絶好のチャンスではないだろうか。

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企業情報

会社名

株式会社今仙電機製作所

業界

製造・メーカー系 > 電気・電子・機械・半導体

製造・メーカー系 > その他メーカー系

企業の特徴
上場、シェアトップクラス、グローバルに活動、残業少なめ
資本金

72億8900万円

売上(3年分)

2021387,096百万円

20203112,081百万円

20193118,579百万円

設立年月

1939年02月

代表者氏名

代表取締役社長執行役員 櫻井 孝充

事業内容

自動車部品およびその他の輸送用機械器具部品の製造販売
産業用機械部品の製造販売
無動力歩行支援機等の健康機械器具の製造販売
金型、治具および諸機械の製造販売  等

株式公開(証券取引所)

東証一部

従業員数

1564人

平均年齢

42歳

本社住所

愛知県犬山市字柿畑1番地

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