株式会社サンマリエ

株式会社サンマリエは、2024年に創業43周年を迎える結婚相談所だ。昨今、婚活というとアプリ系サービスが主流だが、同社は設立以来「いい出逢い」と「いい結婚」にこだわり続け、“専任のプロ仲人”によるきめ細やかな対応を特徴としている。

「結婚相談所へいらっしゃる会員様は、結婚について本気で考えているだけに、活動していく中で様々な悩みや疑問を抱くものです。そんな時、完全担当制による専任仲人が会員様としっかり向き合って話に耳を傾け、親身にアドバイスをさせていただいています。自分にはどのような方が合っているのか、いつまでに結婚したいのか、過去にどのような恋愛を経験してきたのか……。経験豊富な専任仲人が会員様のお考えをしっかり把握し、その人となり等も合わせて細かい状況を把握した上で、成婚に至るまで二人三脚で徹底サポートするのが、当社の強みです」（取締役 プロダクト部 部長・小笠原武彦氏）。

この“人が介在する良さ”をデジタル技術によってより一層強化するため、2020年に立ち上げられたのが、プロダクト部である。

例えば、サンマリエでは専任仲人が会員と密にコミュニケーションを図りながら成婚をサポートしている分、時間の経過と共に多くの情報が蓄積されていく。その情報を成婚に活かすには、必要な時に必要なものを取り出しやすいよう整理し、記録として残す必要がある。その作業をデジタル化することによって専任仲人の負担が軽減されるだけでなく、創出した時間を「いい結婚」の実現のために費やすことで会員に提供するサービスの質を高めていくことができるわけだ。

「現在は、UI/UXの向上を図るため自社アプリの管理画面を改良しているところですが、今後は会員情報の管理から活動の振り返り、仲人とのコミュニケーション向上、会員のモチベーション向上に繋がる機能を追加していきたいと考えています。例えば、よくある質問の対応をBOTによって自動化することで、仲人にしか答えられない相談事や質問に対応する時間を十分確保するといったことも考えています。しかし、仲人をBOTに置き換えたことで会員様が違和感を覚えて、仲人との気持ちが離れてしまっては意味がありません。そのため、私達が目指しているのは、コンピュータっぽさを感じさせないBOT、仲人と会員様の距離を壊さないデジタルコミュニケーションの形を模索しているところです。結婚相談所というとレガシーな業界をイメージするかもしれませんが、当社はデジタル技術の導入にも積極的で、専任仲人とデジタルの長所を掛け合わせた新しい形の結婚相談所を目指しているため、エンジニアとしての面白味も実感できる会社だと思います」（プロダクト部開発課・仲野真広氏）。

株式会社サンマリエは、ネット婚活事業を展開するリーディングカンパニーである株式会社IBJグループの一員であり、86,403名（IBJ結婚相談所・2023年10月実績）という日本最大級の登録会員数を誇っている。また、専任プロ仲人制だけでなく、「成婚力UP」を目的とした人気セミナー『マリカレ』（オンライン）の実施等、多彩なサービスによって高い成婚率を誇っている。しかし、それでも「正しい姿を広く認識してもらえるところには至っていない」と小笠原氏は語る。

「結婚相談所というと『敷居が高そう』『具体的にどんなことをするのかよく分からない』といったイメージが先行しているために、利用を躊躇してしまう人が少なくありません。そのため気軽に始められるマッチングアプリ等に出会いを求めがちです。しかし、結婚という目標が明確になっていないマッチングアプリでは、交際してみたものの結婚の話はいつまで経っても出ずに結局別れてしまう等、時間をムダにする危険があります。その点、結婚相談所は登録するために独身証明書や年収証明書が必要になる等、会員の質がしっかり管理されていますし、本気で結婚を考えている方々が集まっている分、お見合い等の具体的な話に進みやすく成婚までのスピードも速いといった特徴があります。こういった結婚相談所の特性を正しく、かつ広く認知してもらうことで業界を活性化し、その結果として当社の業績向上へ繋げていくことも重要です。このミッションを実現するため、プロダクト部にはWebマーケティングを担うチームもつくりました」

日本は少子化や結婚率の低下という大きな問題を抱えている。サンマリエでは、「世の中により多くの幸せのシーンをつくる」という経営理念を追求することで、この社会課題の改善に少しでも貢献していきたいと考えている。ただ、そのためには結婚相談所に対する世間のイメージをよりポジティブなものに変え、利用する敷居を下げていく必要がある。そのため、同社のWebマーケティングチームは自社の認知度向上や集客向上に止まらず、業界に対するイメージ変革に挑戦していくのだと小笠原氏は語った。

株式会社サンマリエでは、結婚を望む会員のために何ができるのか。また、結婚相談所業界を活性化するためにするべきことは何なのかを考えることが求められる。それはプロダクト部においても同様だ。そのため「事業共感できるかどうか」を重要視していると小笠原氏は話す。
「会社が目指していること、経営理念、クレド等に共感して、そこを起点に自分がすべきことを考え、実行する力は大切です。特にWebマーケティングチームは大所帯ではないため、メンバー一人ひとりが自身のスキルや知見の幅を広げていける自主性が欠かせません。また、一人でできることには限界があるため、動くとなった時に周りを巻き込んでいける熱量も必要になります。しかし、当社の考え方に共感していないとモチベーションは上がらないでしょうし、仕事に対する熱量も生まれてきません。だから、当社で働くからには『サンマリエを、結婚相談所を盛り上げたい！』という気持ちを持ってもらいたいですね」

開発チームをまとめる仲野氏は、「サービスを意識できることも大切だ」と続ける。
「成婚できる会員様を1組でも増やすため、デジタル技術を活用することで何ができるのかを考えながら開発できなければ、本気度が非常に高い会員様の期待に応えることはできませんからね。システム起因で会員様をがっかりさせることはしない。このプライドを持って仕事に取り組める仲間に来てほしいと思っています」

サンマリエは、女性が8割ほどを占める会社であり、プロダクト部も同様に多くの女性が活躍している。また、できて間もない部署ということもあって、メンバー一人ひとりの裁量権が大きく、幅広い経験を積んで自己成長を望む人にはチャンスに溢れた環境でもある。何より「結婚という人生の大きな転機に関われる喜びを味わえる」のだ
「会員様の成婚というハッピーなシーンをシステムづくりという側面からお手伝いできるのがやりがいです。仲人から『結婚しました』と聞くと本当に嬉しいもので、自分も幸せな気分になれます。こういう気持ちになれる仕事というのは、いいものです」（仲野氏）。

「この業界では、エンジニアやWebマーケティングの求人自体あまりありません。その貴重な機会を掴んで、人の幸せをつくる仕事に携わりたい。そう思える人を待っています」（小笠原氏）。