株式会社ツクリエ

「スタートアップサイドでいこう」というミッションを掲げ、インキュベーション事業、 イベント・プログラム企画運営事業、起業家教育事業、メディア事業、グローバル事業、投資・共同事業を展開している株式会社ツクリエ。起業家サポートに特化した企業として着実に実績を重ね、順調に成長を続けている。同社の事業の特徴について、本社グループ　シニアマネージャーの上野敦氏は次のように語る。

「様々な形態で起業を志す方の支援を行っているのが特徴です。インキュベーション事業として展開している起業支援施設には自社で運営する「自主施設」と、自治体などから運営を委託されている「受託施設」があり、現在18ヶ所の施設を全国で運営しています。それに加えて、事業成長をサポートするアクセラレーションプログラムの企画運営、当社の施設で成長した起業家の方と一緒にECや商品開発を行う共同事業、将来性のある会社に出資する投資事業も行っています。起業支援の会社は当社以外にもありますが、このように総合的に手掛けている会社はツクリエ以外には、ほとんどないと思います」

自主施設としては、東京、埼玉茨城、愛知に展開するスタートアップ支援型インキュベーション施設『StartupSide』をはじめ、大阪、京都、高知に展開している。これらの施設にはスタッフが常駐し、起業に関するさまざまな相談に対応している。

受託施設としては、東京・丸の内の起業支援施設『Startup Hub Tokyo 丸の内』をはじめ、『東京コンテンツインキュベーションセンター』（東京都中野区）、『イデタチ東京』（東京都荒川区）、『六郷BASE』（東京都大田区）、『嘉手納町マルチメディアセンター』（沖縄県嘉手納町）、『かわさき新産業創造センター』（神奈川県川崎市）、『南相馬市産業創造センター』（福島県南相馬市）、『産業交流スペース Megriba』（山口県山口市）、淳風bizQ（京都府京都市）などがある。

「豊富な受託施設の運営実績と経験を通じ、行政の皆様をはじめ、数多くの皆様から、厚い信頼をいただいています。」（上野氏）。

アクセラレーションプログラム企画・運営の実績も豊富だ。中でも2020年に行った『集英社 スタートアップアクセラレータープログラム　マンガテック2020』は、新たなマンガビジネスの誕生を支援するプログラムとして、マスコミからも注目を集めた。また、チリ貿易振興局のバックアップの下、日本企業との提携や日本進出を検討しているチリのスタートアップを対象としたインキュベーションプログラムの企画・運営も手掛けるなど、グループ会社の海外ネットワークを強みに、海外と連携したピッチイベントや日本進出支援プログラムを実施。韓国、台湾、マレーシアなどの政府系支援機関や大学とスタートアップ支援協定を結び、グローバルにも展開している。

現在、ツクリエでは概算で35のWebサイトの運営、2022年から現在までに15のサイトを新規制作、2つの起業支援Webサービスの開発を行っている。ほぼすべての事業にWebの力を生かしているが、制作チームを内製化することで独自のブランディングを築いている。クリエイティブを担う本社　クリエイティブチームは、マネージャー、ディレクター、エンジニア、デザイナー、Webプロモーションなど7名ほどの体制だが、会社の順調な事業拡大に伴い新たなメンバーを採用したい考えだ。クリエイティブチームチーム　シニアマネージャー　河野義成氏は次のように語る。

「私達、クリエイティブチームでは、当社が運営している起業支援施設、ビジネスコンテスト、アクセラレーションプログラムなどのWebサイト制作を行っています。そして今、進めているのが起業家と支援する人のマッチングや、起業家向けのイベントや相談会をネット上でできるプラットフォームの開発です。規模の大きい同業他社でもこれほどしっかりとした開発チーム、クリエイティブチームを社内に抱えていることはまれです。それだけ弊社ではWebの持つ力を大きく考えており、クリエイターの仕事に対するリスペクトの気持ちを持っています。」

同社の魅力は、大きな裁量を持って自身の考えるより良いクリエイティブを追求できる点だ。

「今回新しく採用する方も含めて、すべてのメンバーにはそれぞれの考えをもってチームをリードする役割を期待しています。これまで培ってきた経験、スキルを発揮しながら、チームの皆とよく議論しながら、自分の理想のクリエイティブを追求していただきたいです。そしてサイトやサービスが立ち上がり、多くの人達に利用されるものとなった時には『このクリエイティブは自分が生み出したのだ』と胸を張って言っていただけるようなお仕事にして欲しいです。」（河野氏）。

同社が求めるのは、自ら考えて行動できる方、チームワークを大切にできる方だ。

「当社では社員一人ひとりがその領域のプロフェッショナルとして、大きな裁量を持って自主的に仕事に取り組んでいます。上からの指示を待つのではなく、自分で考えて行動できる方、こうした方がいいのではないか等、どんどん発言できる方に来ていただきたいですね。その一方で、当社ではチーム力を大切にしています。お互いの得意・不得意を積極的にカバーしあえる、仲の良いメンバーに恵まれています。また、専門職の方は色んなプロジェクトや部署から相談を求められるので、快く自分のスキルを人のために使える方を歓迎しています。困っている人がいたら助けるマインドを持っている方や、人に教えるのが好きな方は当社にフィットすると思います」（河野氏）。

現在、ツクリエは約163名体制（2024年10月時点）。20代から50代まで幅広い年齢の社員が活躍しており、平均年齢は38歳で、男女比はほぼ半々。メンバーのバックグラウンドは実に様々で、多様性に富んでいる。

本社オフィスは東京都千代田区神田猿楽町のビル内にある。JR・地下鉄『水道橋駅』から徒歩5分とアクセスがいいロケーション。座席はフリーアドレスで、自由に使える共有設備としてガラス張りのミーティングルームやリモート会議専用ブースを完備しており、快適に仕事に取り組むことができる環境だ。同社の企業カルチャーについて取締役の海渡雅由氏とシニアマネージャーの上野氏は次のように語る。

「とてもフラットで、年齢や社歴、役職に関係なく、みんながお互いを尊重しながらコミュニケーションを取っています。代表の鈴木はオープンな人で、社員との距離も近いですね。自身も現場の第一線で仕事をしていて現場のことを一番分かっているので、社員もこの人だったら自分達のことをちゃんと理解してくれるという信頼関係がしっかりとできています」（海渡氏）。

「現在は週2日テレワークでの勤務も併用し、必要に応じてZoomやLINE WORKSでやり取りしながら仕事を進めています。LINE WORKS上では、誰でも気軽にスタンプを使ってやり取りするような関係性で、コミュニケーションは抜群に取りやすい会社です」（上野氏）。

オンとオフのメリハリを付けて働くことができる環境を整えており、完全週休2日制で年間休日は125日以上。残業は月平均20時間以下と少なめだ。社員のスキルアップをサポートする制度としては、特定の資格を取得すると祝い金を支給する資格取得お祝い金制度があるほか、起業相談研修やイベント企画研修等の社内教育を行っている。同社ならではのユニークな制度として、社員の起業をサポートする起業支援制度がある。

今後のビジョンとしては、現在開発中のWebサービスをローンチして同社の収益の柱の一つへと育てていきたい考えだ。

「立地やキャパシティの制限がないオンライン上の支援活動は、まさに無限の可能性があります。この無限の可能性に、我々が積み上げてきた支援ノウハウを掛け合わせることで、まったく新しい支援の在り方、起業の仕方を生み出したいと思っています。
私達と一緒に、そして、まだ見ぬ起業家の皆さんと一緒に、イノベーティブな世界を作り出したいという方をお待ちしています」（上野氏）。