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ティービー株式会社

  • IT/Web・通信・インターネット系

電子送付対応のクラウド帳票ツール『LinkPrint CLOUD』で飛躍するシステム開発会社

自社サービス製品あり
残業少なめ

企業について

ティービー株式会社は、納品書・請求書、出荷伝票、給与伝票、送り状、荷札といった帳票類およびラベルの発行システムに特化した事業を展開するシステム開発会社である。一般流通で販売するパッケージソフト、導入企業の要求に合わせたシステム構築が可能な帳票開発ツール、Webブラウザで動作するクラウド帳票サービスといったビジネスソリューションに加え、個人向けのインターネットサービスの運営等、幅広いラインナップのプロダクトとサービスを展開している。同社が提供するビジネス帳票ソリューションの導入社数は受託開発案件を含めて20万社以上、個人向けWebサービスの会員数は150万人以上に上る。

2021年10月現在、同社が最も力を入れて取り組んでいるのは、HTML5印刷ソリューションとして提供するサービス群の一つ、クラウド帳票ツール『LinkPrint CLOUD』だ。

『LinkPrint CLOUD』は、Webブラウザ上で動作し、予め収録された100種類以上のテンプレートフォームから自社に合う帳票を選ぶことができるほか、専用の帳票エディタで自由な帳票レイアウトを設計することもできる。また、CSVデータの一括取り込みや、手入力での帳票作成、Web APIによる基幹システムからの連携出力等、幅広い運用を可能とする。

帳票の発行形態も紙への印刷だけではなく、PDFファイルに出力してWeb配信する電子送信機能を実装。送付方法にかかわらず情報を一元管理できることに加え、ペーパーレス化が進むことによる業務効率化やコスト削減にも繋がる。

同サービスは、企業の基幹系システムのクラウド化が進行する中、ユーザーニーズに応える形で開発が進められ2019年7月にリリースされた。以降、上場企業等の大手企業を中心に着実に導入社数を増やしてきたが、コロナ禍が進行する2020年夏の大型バージョンアップの際に電子送付機能を追加したことで、今は中小企業にも導入が広がりつつある。さらに2022年1月の電子帳簿保存法改正や、2023年10月に施行される適格請求書等保存方式(インボイス制度)といった国の施策が追い風となり、請求書等の帳票類発行業務においても電子化が一気に進行している。そういった背景の下、2022年度の同サービス売上は前年比200%以上の成長が見込まれている。

電子帳票に対応した競合製品は決して少なくはないが、多くの場合、カスタマイズができない低価格帯か、カスタマイズができてもプログラムの知識が必須で価格も高いかのどちらかだ。『LinkPrint CLOUD』は比較的安い価格帯だが、自由度の高さと使いやすさを両立させており、それが強みとなっている。営業部 ゼネラルマネージャー・田村泰宏氏が語る。

「取引先から指定された帳票や自社の顔にもなる帳票を自分で設計できる、今使っている帳票をそのまま電子化できることが一つの強みです。しかもノンプログラマの総務担当者でも自由に設計することが可能です」(田村氏)。

ティービー社のルーツは、帳票メーカーであるヒサゴ株式会社内に1990年、発足したソフトウェア開発部門だ。自社商品である帳票類にデータを入力して印刷するためのパッケージソフト『伝票印刷』の販売を開始。その後『送り状印刷』『指定伝票』『給与印刷』『伝票革命』とラインナップを増やしてきた。1999年には、シンプルなWordの印刷用テンプレートや素材を提供するWebサイト『テンプレートBANK』を開始する等、事業範囲を拡大。そして2001年4月、さらに事業を拡大するために、通販事業部とパッケージソフト事業、テンプレートBANK事業の3事業を統合して独立させたのがティービー社である。

独立以降も時代の変化やユーザーのニーズに応じて業容を拡大。特に帳票開発ツール『LinkPrint』の提供を始めたことで、中小企業や個人だけではなく、中堅企業、大手企業へと客層を広げ、顧客ごとのニーズを反映させるカスタマイズや受託開発を始める等、安定した事業基盤を築いてきたのである。

その事業経緯の中、サービスを拡充しながらも、全てのプロダクト、サービスに共通しているのが、ユーザーにとっての使いやすさだ。ティービー社のパッケージソフトは、メインユーザー層が小規模事業者の経営者である。属性は個人に近く年代も比較的高め。当時としてはパソコン操作に慣れていないユーザーが多数派だった。そういったユーザーでも手軽に使えるインターフェースを磨いてきたことが、ロングセラーに繋がっている。そして、その開発方針は、パッケージソフト以外の全てのサービスに引き継がれてきた。
ただ、そういった開発方針をHTML5印刷ソリューションで実現することは容易ではなかった。HTML5印刷ソリューションとして最初にリリースしたのは個人ユーザー向けのWeb サービス『年賀状プリント決定版』である。2014年にリリースされるまで足掛け2年の月日を要した。そしてそこから『LinkPrint CLOUD』をリリースするまではさらに5年を費やした。

「帳票のノウハウはかなり特殊です。例えば罫線の設計等は奥深い世界です。始めに手掛けたのは最もシンプルな、文字と絵だけの年賀状。その次は2017年ラベル発行クラウドサービス『SmartLabel』をリリースしました。さらに複雑な表や計算が必要な伝票へと徐々にWeb上での編集の技術を向上させていきました」(田村氏)。

HTML5印刷ソリューションの開発を牽引する営業部 開発推進課チーフ・戸高健太郎氏は語る。

「『年賀状プリント決定版』を出すのと同時に、HTML5ソリューションの基盤技術を使った受託開発もスタートさせました。そこで色々な経験を通して実績とノウハウを蓄積し、その集大成として製品化したのが『LinkPrint CLOUD』です」(戸高氏)。

ベースとなる技術の獲得からスタートして7年、リリースから2年が経とうとしている現在、様々な企業からの引き合いが増え、飛躍に向けた手応えを感じ始めている。2022年に向け、2回目の大型アップデートを計画すると同時に、大手パートナーと組んで拡販していくプロジェクトも進む。ユーザーが飛躍的に増加する見込みが立てば、それに備えた開発が必要となり、メンテナンス体制の強化も求められる。同社は現在、そのための人員確保に動き始めたところだ。

「これまでは急激な拡大路線は取らず、できる範囲で扱うサービスやプロダクトの比率を入れ替えつつ、売上規模をそれなりに維持して少しずつ成長してきました。元々帳票の世界は、ドラスティックに変化するものではありません。しかし『LinkPrint CLOUD』はこれまでにない市場を取っていくビジネスです。当社も変わっていく時期だと考えています」(田村氏)。

ティービー社は、開発から営業、カスタマーサポートに至るまで総勢15名(2021年10月現在)の少数精鋭の組織である。各自、役割を持ちながらも、一つのチームとして事業を推進している。

「『LinkPrint CLOUD』のサービス拡大に向けて求めているのはWeb系の知識を持った方です。ただ、弊社は人数が少ないこともあり、色々と兼務している状況です。サーバーのセットアップ、AWSの設定等の知識を持ち合わせた方ならなお歓迎です」(戸高氏)。

『LinkPrint CLOUD』の導入に当たっては、基幹システムとの繋ぎ込みやカスタマイズが発生する。そういったプロジェクトを、PMまたはPLとしてまとめられる人材、もしくは顧客へのヒアリングから要件定義、設計、開発等の工程を一通り経験してきた人材を採用したい考えだ。

「当社は少人数なので、色々やらなければいけない。逆に言えば単なるプログラマーとしてではなく、客先に出向いて話を聞いて、自身の意見やアイデアを製品に反映させることもできる環境です。世の中に対して影響力のあるプロダクトを生み出す過程に携われますし、大規模なお客さんを抱えていますので、作ったものに対する確かな手応えも感じていただけるはずです」(田村氏)。

少人数で幅広い業務をこなしていく必要がある分、各自の意見を尊重する風土が定着してきた。商品戦略等の裁量権は各部門の現場に与えられ、意思決定のスピードも速い。完全内製かつ100%自社内開発なので、余計なストレスを抱えず案件に集中して取り組める環境である。

一方では、残業も月間8時間とほとんどないに等しく、有給休暇の取得率も高い。ライフワークバランスを取りやすい環境だ。研修制度等は特にないものの、必要に応じて外部研修にも参加できるし、資格取得の支援も受けられる。全従業員15名のうち女性が11名を占め、社員の定着率も高い。これらは創業当時から働きやすい環境作りに努めてきた結果である。

2014年12月以降はアド・ダイセングループに編入し、同グループ内のシステム開発部門という役割も担っている。グループ内のシナジーを活かした事業展開により経営の安定感も増している。落ち着いた環境で、クラウドを使った帳票のデジタル化という未開拓市場に取り組めることも一つの魅力だろう。 新卒をはじめ20代の若い技術者も多数在籍し、リーダーとしての活躍も期待される。ティービー社は、一定の経験を経て、新天地での活躍を求めている技術者に対して、最適な舞台が用意された会社だ。

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企業情報

会社名

ティービー株式会社

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

IT/Web・通信・インターネット系 > ソフトウェア/パッケージベンダ

企業の特徴
自社サービス製品あり、残業少なめ
資本金

3000万円

設立年月

2001年10月

代表者氏名

代表取締役会長 大嶋 禎

事業内容

・ソフトウェアの企画、開発、販売
・パッケージソフト製品の企画、開発、販売
・インターネットによるコンテンツダウンロードサービス
・インターネット広告事業
・コンテンツの受託制作およびライセンス提供
・スマートフォン用アプリケーションの企画・開発・販売
・クラウドサービスの開発・運営

株式公開(証券取引所)

従業員数

15人

本社住所

愛知県名古屋市中村区名駅2-45-7 松岡ビルディング2階

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