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インタビュー画像富田 佳成 代表取締役 1979年、愛媛県松山市生まれ。愛媛大学理学部卒。在学中、友人とともにリフォーム家具の販売を手がける。2002年、新卒で地元のITベンチャーに入社する。 2003年、知人と共に起業し、WEBで結婚式の招待状を送付するサービスを開発し、ブライダル関連の企業に提供。 2004年、個人事業としてトエビスを創業し、ホームページの受託制作を開始し、2011年7月には法人化。以降、WEBシステムの開発、EC構築・運用と、サービスを拡大。2014年、東京支店開設。

大学卒業後、1年ほどで起業された経験をお持ちですが、起業を志したのはいつ頃からですか。

私は、父親が商売をしている家庭で生まれ育ちましたので、父親の背中を見て育ったことは影響していると思います。明確に意識したのは大学生の時です。当時、『マネーの虎』というテレビ番組が流行っていて、それを見ながら仲間内で「あのビジネスモデルはいける」「自分ならこうするな」などと話していました。 実際、その友人達とは事業も立ち上げました。友人の自宅の納屋を借りて、中古家具を仕入れ、色を塗り変えるなどのリフォームを施して、フリーマーケットで販売する事業でしたが、お客さんが嬉しそうに買っていかれるのです。 よく覚えているのが、ペンキを塗ったばかりの小さな白い椅子を持っていった時のことです。とある女性が、その乾いていない椅子に座ろうとしたので、「ちょっと待って」と声をかけたところ、「後で買いに来るから」と立ち去っていきました。その椅子だけ残して他の家具は全て売り切り、「本当に戻ってきてくれるかな」と心配していたところ、最後に戻ってきてくれて「ありがとう」と言って、乾いた椅子を購入していただきました。その時に「商売って最高だな」と感じたのを今でも強く覚えています。

順調に事業を拡大し、今もリソースが追いつかないほどお忙しい。そのタイミングで自社サービスに着手するのはなぜですか。

クライアントワークには限界があります。例えばこの先、クライアントを獲得し続けることができたとしても、必要に応じた社内体制を作り続けなければいけません。 その時、問題となるのは人材の確保です。今の状態でも苦労している状況ですので、大きくなればなるほど難しくなるでしょう。クライアントワークと自ら確立した自社サービスで、「確実に読める売り上げ」と「プラスアルファの売上」という形のビジネスモデルを確立することができれば、結果的に経営が安定しますし、働く社員も楽になります。そういう意味でも二軸持っておきたいなというのが正直なところです。 現在計画しているのは、プラットフォーム事業ですが、次の段階ではそのプラットフォームを使って自社でも物販しようとか、お客さんの荷物を運ぶ物流のサービスを立ち上げてみようなどなど、ECを軸に様々なビジネスを派生させることも可能となります。 現在、軌道に乗っているEC事業では、システムの構築だけではなく、運用にも関わってきました。その中で、こういう時に物が売れるのかというナレッジがある程度蓄積されていますので、それを生かしてプラットフォーマーとしてのポジションを確立したいと考えています。そして、事業を広げ、将来的には海外にもビジネスを広げることができれば良いなと考えています。

上場も目指されているのですか。

上場を最終目標にはしていません。弊社は"100年続く企業"をビジョンに掲げています。しかしそれは、我々の世代だけで実現することではありません。100年続けていくには、「先輩は後輩にきちんと伝える」「後輩は先輩からしっかり学ぶ」という企業カルチャーを定着させなければいけません。 まだできていない部分もありますが、それを確立して継続していくことが出来て初めて"100年続く企業"が実現します。100年続いていけば売上規模も、それなりに大きくなっていくでしょう。ですから上場を最終目標とするのではなく、"100年続く企業"を目標に頑張っていたらいつの間にか上場していた。そんな感じでやっていければ良いなと思います。 そういう意味では、現在、トエビスは若い人を育てる時期でもあります。先輩が後輩を育てられるようになり、そこで育った社員が一人前になって、また下の社員を育てていくという循環ができれば、社員数と売り上げが自然と上がっていくのではないかと考えています。

居住地フリー、フルリモート勤務の社員を採用し始めたきっかけをお話しください。

弊社は、2020年の春先に新型コロナウィルス感染症が拡大した際、いち早くリモートワークを導入しました。愛媛は他府県に比べて、感染状況はさほど逼迫した状況ではありませんでしたが、小さなお子さんを抱えた社員もいますので、社員保護のために移行しました。今も完全にリモートワークを実施しています。会社に来ているのは役員含め数名だけです。 最初はどうなるかと思いましたが、やってみたら意外にスムーズに移行することができました。お客様との打ち合わせや商談もZoomで問題ないですし、社員からすれば、朝の通勤と夜の帰りが楽になります。むしろ、全員がカレンダーに予定をきちんと書くようになって進捗管理がしやすくなるなど、副産物もいろいろありました。そんなこともあり、コロナが終わったとしても、リモートワークを続けたい人は続ければいい。事務所に来たい人は来たら良いということになったのです。 採用の条件にも「リモート勤務OK」という条件を入れてみたところ、すぐに応募が増えました。居住地フリーのフルリモートにすることで、対象となる方の範囲が広がります。居住地フリーで出勤する必要がないとなれば、来てもらえる。かえって優秀な人材からの応募が増えました。 コロナ禍が明けたら、地元の社員と他府県のリモート社員が一堂に集まって、お祝いする機会を作りたいと思っています。

採用時に最も重視されるポイントをお話しください。

私が重視するのは人柄です。素直さ、向上心、あとは元気の良さは見ています。私が判断できるのはそれぐらいで、あとのスキル面の部分は各部門の長に任せています。ただ、入社後、周りと上手くやれるかということもありますので、これらの要素はとても重要だと思っています。 現在、弊社はEC事業を中心に、業績を拡大しているところです。加えて、今後は新規事業としてSaaSの自社サービスを構築し展開していく計画ですので、これらの事業に一緒に取り組んでいただける人材を募集します。 新規事業に関しては、会社の未来を切り開いていく事業ですので、チャレンジ精神のある方、新しいことにチャレンジしたい方にとって非常に良い機会となるでしょう。働く場所も制限しませんし、成果を上げればきちんと評価します。挑戦できる環境もあります。ぜひ、ご自身の力で会社の未来が変わっていくところを実感してください。

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