株式会社cloco

インターネットサービス、IoTやAIシステムに関する企画・開発・運営のほか、データアノテーション等のBPO業務を事業として掲げる株式会社cloco。親会社である株式会社モバイルコムのビジネス展開における“IT部門”としての役割も果たす同社では、システムやアプリの開発、インフラ構築、ソリューション企画までの業務をトータルに担っている。

「受託開発をメイン事業としている当社では、顧客企業のDXや既存システムのリニューアルに加え、近年ではIoTに関するデバイスの企画・開発という部分の業務にも携わり、事業を拡大しています。そして、それらの業務で自社に蓄積した知見やノウハウを、グループ企業が企画・開発・販売するプロダクトやサービスに還元するという役割も、当社では担っています」

そう語るのは、同社の代表取締役社長・国吉巧氏だ。競合となるシステム開発企業が多数存在する中でも、着実に業績を伸ばしてきた要因については、「あらゆる案件に対応する姿勢」、そして「グローバルな運営体制を生かした業務スタイル」というものを、国吉氏は挙げてくれた。

「これは当社の特徴だと思いますが、例えばそのプロジェクトの予算が数十万円であっても数億円であっても、私達は同じようにお客様からヒアリングを行い、同じように開発や運営を手掛けるという姿勢で取り組んでいます。また、社内に外国籍のメンバーを数多く揃え、またオフショアでの開発拠点を設ける等、コスト削減や世界基準の技術を取り入れた開発といった、グローバルな視点から業務に取り組める。それも当社の特徴であり、強みにもなっているのではないかと思っています」（国吉氏）。

同時に国吉氏は、同社への案件依頼がエンジニアに直接寄せられるケースが多い、という傾向を語ってくれた。この傾向は、営業スタッフが市場を開拓するという手法とは違い、実際に業務に当たるエンジニアの人間力や素養を見定めた上でのオーダーに、顧客がメリットを感じている表れと言えるだろう。その背景にあるのは、エンジニア一人ひとりの業務への取り組み方、そして人柄が、同社の魅力となっているという事実だろう。

「当社のエンジニア達は、実際の開発業務だけではなく、企画や事前の準備、業務整理を地道に行い、本当に必要な開発かどうかを判断しながら提案を行っています。いわば、“つくること”ありきの提案ではなく、顧客のニーズに的確に応えられる提案を行っているということ。そうした真摯な取り組み方によって、エンジニアに対して高い信頼を頂けているのではないでしょうか」（国吉氏）。

今後の事業展開については、従来の受託開発を中心とした事業に加え、モバイルコムグループとしての事業拡大にIT専門事業者として貢献することだと、国吉氏は語っている。一つの事例として説明してくれたのが、モバイルショップを拠点とした地域活性化への取り組みである。愛媛県松山市を本社所在地とするモバイルコムでは、携帯キャリア・docomoのショップ展開に関する一次代理店としての機能を有しており、その店舗をハブとしたビジネス展開に大きな可能性を見いだしているという。

「関連企業のプロダクトを販売する、またITツールを体験するための“タッチポイント”として、モバイルコムではグループ内のノウハウを活用するという企画を進めています。その企画に対して、テクノロジーを駆使しながら支援する部隊というのが当社の立ち位置です。地域貢献を目指した新たなビジネスを展開し、そのノウハウを日本全国に、そして海外にも展開していきたいというのが、私達のグループの考えなんです」（国吉氏）。

グループとしての新たなチャレンジにおいて、IT領域の業務を担いながら地域への関わりを深める。それが同社の今後の注力事業ということになる。そのプランを支えるために、人員強化を目指している同社だが、その環境にマッチするはどのような人材なのだろうか。同社のシステム開発部でプロジェクトマネージャーを務める高橋祐貴氏は、次のような人材イメージを語ってくれた。

「様々な企画を形にしていくためには、あらゆる物事を柔軟に考えながら『自責』の意識を持って行動できる人材が必要だと、私達は考えています。そして、プロジェクト自体の成否はもちろんのこと、会社やグループにとってのメリット・デメリットを意識した行動を、ストレスなく遂行できるマインドも重要だと思っています」（高橋氏）。

活動を「自分ごと」として捉え、セルフマネジメントを徹底しながら協調性を持って取り組む。その姿勢は肩書やポジションを問わず求められるものであり、また自分自身の業務範囲を限定せずにあらゆる取り組みに前向きに臨めるような人材を、同社では求めているということだ。

「モノづくりを大事にするという意識はもちろん、何よりも“お客様が楽しいと感じているか”ということを常に考えられる人材こそが、当社にマッチすると思っています。私達の仕事は、自分のことよりも相手がどう感じているかを重視するべきもの。その共通認識を持って、自由な発想で自分なりのチャレンジができるのが当社の環境の魅力だと、私は思っています」（高橋氏）。

セルフマネジメントを徹底し、自責の観点で行動する。自由な発想、自由な取り組み方で力を最大限に発揮できる。そんな文化が根付いているという同社だが、そのベースとなっているのは社員全員が「自分で考え、行動する」という理念だと、国吉氏は説明する。

「自分が考えた通りに物事にチャレンジし、失敗したとしてもその結果を次に生かすことで充実した成果を上げてほしいというのが、当社の思いなんです。そのためには、個人のレベルアップはもちろん必要ですが、その支援については会社として全面的にバックアップしたいと考えていますので、自由にトライを繰り返し、その振り返りによって成長を目指してほしいと思っています」（国吉氏）。

そんな社風の中で取り組む業務においては、大きな裁量の中で自分の思いを大切にしながら努力できるという自由さ、そして意識の高いメンバー達が協力し合ってモノづくりを進められる面白味があると、高橋氏は語っている。

「受託開発に関する提案においてはエンジニアの意見が尊重されますし、またアウトプットをしっかり出し続けることで希望通りの行動ができるのも当社の魅力だと思います。業務に関しても、また学びに関しても自由度が高い当社であれば、コミュニケーションを大事にしながら仲間と共に、そして自分らしく成長できると思います」（高橋氏）。

会社から提示されたキャリアプランではなく、実力を身に付けながら自由に、自分自身が理想とする人材像へと成長できるのが、当社の環境で働く中で感じられる最大の魅力だと言えるだろう。最後に国吉氏は、次のような言葉で転職者に向けたメッセージを送ってくれた。

「何よりも、自分の理想の姿を目指して努力しながら、楽しく仕事をしてほしいというのが私の思いです。当社のビジョンは、『世の中を楽しく便利にする』というものであり、この“楽しく”という言葉は自分自身にもかかっている言葉なんです。このビジョンに共感し、仕事や成長することの楽しさを感じたいという方には、是非当社に来ていただきたいですね」（国吉氏）。