株式会社andBlue

株式会社アイオウプラスは、キャラクターグッズの企画・開発・販売やイベント運営を手掛けている。人気のアニメやゲームのキャラクターのIP（知的財産）コンテンツを持つ、出版社やアニメスタジオにIPの使用許諾を受けると共に、イラストの作画を依頼。出来上がったイラストを基にグッズ化する。

同社がグッズ化する作品の多くは、「萌えアニメ」「ラブコメ」と呼ばれるジャンル。熱心なファンが多いことで知られるジャンルで、人気作品のグッズ化へのニーズも高く、マーケットとして成熟している。つまりビジネスチャンスがある。

これまでにグッズ化した作品には、「リコリス・リコイル」「五等分の花嫁」「ご注文はうさぎですか？」のように人気アニメが沢山ある。グッズの種類も豊富。アクセサリー、アクリルスタンド・プレート、アパレル、キーホルダー・缶バッジ、食品・食器、書籍・映像、ステーショナリー、タオル・寝具、タペストリー・ポスター、時計、PC・スマホグッズ。

「好きなものといつも一緒にいられる、もっと素敵な時間をつくる。当社は『好きと生きる』を、一つひとつカタチにしています。自分のアイデアを信頼する仲間と話し合い、グッズ作りはスタートします。メンバーとの話し合いは、好きなものに関することで、ビジネスでもあるため互いに真剣です。代表だからといって忖度はありません。実際に商品化に進むのは1割くらいです。性別、世代に偏りなく声を聞くことを大切にしています」（常務取締役・浦部宗太郎氏）。

同社では、キャラクターグッズの企画・開発だけでなく、販売も手掛けている。ECサイト『アニメユニバーシティコープ』を運営し、「コミケ（コミックマーケット）」等のイベントでブースを設け、グッズを販売している。

「人気アニメのキャラクターグッズといっても、告知をしっかりしなければ売れません。作品の公式SNSと丁寧な交渉を重ね、いつ、どんなふうに、どんな内容で発表してもらうか決めます。熱心なファンが盛り上がっているのを見ると、自分達の『好き』が届いたようで、とても嬉しくなります」（浦部氏）。

全国の書店、ホビーショップ等で購入できる『きゃらっとくじ』もビジネスとして展開。その場でくじを引いて賞品（アニメグッズ）と交換する仕組み。マルチクロスやアクリルスタンド、缶バッジといったアイテムのほか、最後のくじを引く「ラスト賞」には特別なグッズを用意し、ファンの心をくすぐるのを忘れない。

人気アニメのキャラクターグッズを企画・販売する同社。人気アニメのIPコンテンツを活用した新規ビジネスにもチャレンジしている。

アパレルブランド『＋CLOTHING』は、アニメのIPコンテンツを使いつつも、普段づかいができる、おしゃれなデザインのアパレル製品をラインアップ。『＋CLOTHING』の第1弾『Five Collection』は、アニメ「五等分の花嫁∬」に登場する五つ子が普段着ている洋服をイメージしてデザインされている。アニメのモチーフは、好きな人だけが気付く程度のさりげないレイアウトに止め、一方で、キャラクターハンガーで“推し”とお揃いの服を着ている気分になれるように演出。熱心なファンの心を掴んでいる。

「服選びに時間をかけず、大好きなキャラクターをいつも身に纏えるのが、『＋CLOTHING』のポイント。漫画やアニメが好きな人の中には、服を選ぶことが楽しい人もいれば、苦手な人もいます。そこで服を選ぶのではなく、好きな作品やキャラクターを選ぶことを目的にしたアパレルブランドを立ち上げました。夏と冬、季節に合わせた様々なアイテムを展開しています」（浦部氏）。

オリジナルスイーツブランド『Anisugar（アニシュガ）』は、アニメとスイーツのコラボがテーマ。スイーツは素材や味にもこだわり、食べるのがもったいなくなるような可愛いパッケージ。おまけのグッズも、作品のキャラクターを全員揃えたくなるような、コレクション心をくすぐるデザインだ。

「ドーナツ、プリン、ケーキ等、様々なスイーツを展開しています。パティシエが開発したスイーツは、どれも本格的な味わい。パッケージやおまけのグッズをエサにスイーツを売るのではなく、スイーツとして高い完成度を誇っています。2022年5月に第1弾の店舗となる『Anisugar中野ベース』をオープン。コンセプトは『お菓子の家』です。スイーツだけでなく、アニメグッズも販売しています。2023年中に2店舗目をオープン予定。ゆくゆくは東京23区内に数店舗、さらに全国への展開が目標です」（浦部氏）。

新しい事業もスタートし、同社は成長フェーズに入った。成長を加速させるため、各ポジションでメンバーの増員に踏み切った。これまで、細々と採用活動をしてきた同社は、今回、積極的な増員に打って出る。アニメ好きな人には“好き”を仕事にできる絶好のチャンスといえるだろう。

2012年、ゲーム開発会社としてスタートした同社。オリジナルゲームをリリースしたが、ゲーム開発が大規模化したこともあって、併行して展開していたグッズ事業に経営の中心をシフト。「すべての人に幸せな活力を。」をミッションに、メンバーが“好き”を貫ける会社を目指して成長を続けている。

「エンタメ業界で仕事がしたいメンバーが集まる会社です。グッズ事業にこだわっているわけではなく、エンタメ業界で“好き”を形にする事業を展開していきたいと考えています。代表を筆頭にメンバーの大半は、アニメ好き。とはいえ、アニメ好き以外でも大歓迎です。何かに対する“好き”を形にしていきましょう！」（浦部氏）。

同社が“好き”にこだわるのは、メンバーみんなが好きなものから活力をもらった経験があるからだ。明日が楽しみになる。だから、今日を頑張る。そんな想いを熱心なファンに届けたい。それが同社の原点なのだ。

「メンバーみんな、“好き”を仕事にしていると感じています。そして、“好き”に助けられた原体験を共有できるメンバーが集まっています。今回の採用に関して、性別も年齢も趣味も気にしていません。アニメ好きなメンバーは多いですが、そこにこだわりはありません。ただ、アニメに詳しいと、確実に仕事がしやすくて楽しいです。アニメ業界の情報が入ってきますし、話題のアニメには目を通さなければ仕事になりません。アニメを見るのが仕事の一環ともいえます」（浦部氏）。

同社代表の兼光一博氏は、アニメのプロデューサーとしても活躍する人物。2020年秋に公開されたアニメ「ご注文はうさぎですか? BLOOM」のプロデューサーにも名を連ねている。

「代表は、ゲームとアニメを作るのが夢でした。当社を立ち上げて、オリジナルゲームをリリースし、アニメプロデューサーとなったことで見事に夢を叶えました。当社で働くメンバーにも、どんどん夢を叶えてほしいと願っています」（浦部氏）。

コロナ禍を機に、リモートワークをベースにした働き方にシフトした同社。アフターコロナでも、リモートワークを続ける予定だ。

「グッズというリアルな商品を扱う以上、時にはオフィスに出社する必要があります。量産に入る前にサンプルの色合いをチェックする等、実物を見ないと判断できません。また、新規商品の企画も対面でディスカッションを進めた方が、効率的でもあり議論を煮詰めることができます。代表が『通勤嫌い』なので、リモートワークを続けますが、メンバーには状況に応じて柔軟な対応をしてもらいたいですね」（浦部氏）。

オフィスに出社した際も働きやすいように、永田町駅から徒歩4分にあるコワーキングスペースにオフィスを移転。麹町駅、半蔵門駅からもアクセスできる。

「フリー席、固定席、ブース席があり、チームでのグループ利用も可能です。ワークスペース以外にラウンジやキッチンもあります。毎日、自宅で仕事していると気が滅入りませんか？時にはオフィスで仲間と一緒に働きたいという声に応え、オフィスを再度整備しました。これからも働き方の柔軟性を高めたいと考えています」（浦部氏）。