マイスペース株式会社

世界最大のSNS（ソーシャルネットワーキングサイト）である「MySpace」の日本におけるサービスを展開しているマイスペース株式会社。ソフトバンク株式会社とアメリカNews Corporationグループ傘下のF.I.MインターナショナルB.Vが共同で出資する合弁会社として誕生し、2006年11月から正式にサービスを開始した。<br /><br />2004年1月にアメリカでスタートしたオープン型のSNS「MySpace」は、デザインカスタマイズ性に富んだプロフィールページや楽曲を公開できる「アーティスト登録」など“遊び”の要素を多く盛り込んでいるのが他のSNSと違った特長である。現在、登録ユーザー数約2億人を有する世界最大のSNSとして、日本を含め世界17カ国（地域）、9言語でサービスを展開している。<br /><br />もちろん、すべてのサービスは無料で提供され、招待制を採用していないので、ユーザー登録さえすれば誰でも自由に利用することができる。一般的なSNSに比べて、自分専用のページを好みのデザインに変えられるという自由度の高さが人気の一つであり、さらに、アメリカではメジャー、インディーズを含め600万組以上のアーティストが登録をして楽曲をアップロードしている。「MySpace」から火がつき、有名になったインディーズアーティストも数多くいるということだ。<br /><br />日本でも現在3万組以上のインディーズアーティストが登録し、楽曲の無償提供やリアルイベントとの連動などプロモーション活動の一環として利用している。また、映像コンテンツも充実しており、公開直前の映画をプロモーションするなど、表現豊かなリッチコンテンツが他のSNSにはない魅力としてユーザーの心を掴んでいる。

オープンから1年が経過した「My Space Japan」であるが、データベースやサーバ等のプラットフォームはアメリカにあるため、スピード感をもって日本の文化にあったサービスにローカライズしていくことが当面の課題である。サイト内に日本語と英語が混在していることもあり、多くの日本人にとっての利便性という意味でもまだまだ変更、修正していく余地があるということだ。<br /><br />「オープン当初はアメリカのサイトをそのまま持ってきていました。インターフェイスを含め、ユーザーの声を拾いながら着実に日本向けにアレンジしています」と管理部マネージャーの雨宮氏は語る。世界最大のSNSとはいえ、日本ではまだまだ認知されていないのが実状。しかし、日本版のベースが整いつつある今、これからはメディアへの露出などを増やし、積極的に展開していくということだ。<br /><br />また、既にソフトバンク携帯にSNSの公式サイトとして登録されるなど、モバイル版にも注力している。「モバイルに関していえば、日本が完全に先行している形です。アメリカでは日本ほどモバイル文化が発達していませんから。そういう意味では「My Space」のモバイル版をオリジナルで開発していく面白さはあると思いますね。ほとんどの部分を日本国内で決定できますから、開発からオープンまでのスピード感も感じていただけると思います。」<br /><br />今後は音楽アーティスト以外の情報発信の場としてもサイト内を活性化していく予定だ。「お笑いやアイドル、サブカルチャーなどカテゴリーを広げていくつもりです。ユーザーが好きなアーティストやタレントと直接コミュニケーションが取れる「My Space」の強みをどんどん強化していきたいですね。また、アメリカでは既に定着しているサービスですが、eコマースの導入も視野にいれています。」

平均年齢は20代後半、そして、今のところ社員の過半数ほどがソフトバンクグループ各社からの出向組で構成されているという同社。「そういう意味ではベンチャーでありながら、ベンチャーらしからぬ面がたくさんあります。出向組はきちんとそれぞれの分野で教育を受け、実績を残した人たちばかりなので、若い人材を育てる下地をもっています。それは歴史が浅いベンチャー企業にはない、当社の強みだと思いますね」と雨宮氏。<br /><br />では、これからの同社にはどのような人材が求められているのだろうか。「一言でいうとセルフスタータータイプの方です。当社の場合、待っているだけでは仕事はありません。逆に、自ら動いて仕事を見つけ、積極的にアイデアや意見が言える方には活躍の場がどんどん与えられる会社なんです。」<br /><br />「MySpace」のベースとなるシステムがアメリカで開発されているということもあり、エンジニアには海外で学ぶチャンスもたくさんあるという。仕事を通じて、最先端の技術を習得できるのも同社の魅力の一つだと言えるだろう。<br /><br />「当社にはソフトバンクグループとNews Corp.グループという大きなバックボーンがあります。そういう意味では創業間もない会社ですが、資金、ノウハウを含めた資産は充分に整っています。その資産を使って、いかに新しいことにチャレンジしていくかがこれからの課題です。日本No.1のSNSを目指して一緒に頑張りたい。そんな意欲あふれる方々にご応募いただきたいですね」と雨宮氏は締め括った。<br /><br />会社の一員としてただ単に仕事をこなすだけではなく、自ら会社を育て、会社と共に成長していきたいという方には申し分ない環境と言えるだろう。今後、日本での成長が期待されるSNS「MySpace Japan」で、新たな一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。