株式会社丸井グループ

丸井グループは1931年の創業以来、小売・金融一体の独自のビジネスモデルを、時代やお客さまのニーズの変化に合わせて、革新・進化させてきました。創業者の言葉「信用はお客さまと共につくるもの」に由来する「信用の共創」で、お客さまに寄り添い共感し、長いお付き合いの中で生まれる信用を共に創ってきました。そして、「景気は自らつくるもの」という創業者のもう一つの言葉の通り、お客さまの「しあわせ」や社会が変化すれば、私たちもビジネスのあり方を根底から覆し、新たな需要や市場を創造していくのです。これが、丸井グループが永続的に持ち続けるべき創業の精神であり、「革新と進化」の気概です。

2021年5月、丸井グループは3つのテーマからなる「インパクト」を発表しました。これは2050年の未来を見据えた丸井グループの新たな宣言であり、企業として実現したい方向性を明確化したものです。

◇インパクトを実現する三位一体のビジネスモデル◇
私たちはすべてのステークホルダーの重なり合う「利益」と「しあわせ」の調和と拡大をめざしています。
創業以来、進化させてきた「小売」×「フィンテック」に、「未来投資」を加えた三位一体のビジネスモデルによってシナジーを追求することで、インパクトの実現に取り組んでいます。

◇小売◇
～年間2億人のお客さまが来店されるリアル店舗～
丸井グループが考える「小売」とは、店舗で商品を売ったら縁が切れてしまう関係ではなく、お客さまへの体験価値の提供はもちろん、不安や課題を解決するサービスを展開することで多様な接点を持ち、寄り添っていくことです。

◇フィンテック◇
～信用の共創によりお客さまの一生涯に寄り添う～
丸井グループが考える「フィンテック」とは、これまでの富裕層を中心とした限定的な金融サービスではなく、収入や世代を問わず、すべての人が必要な時に必要なサービスを受けることができるファイナンシャル・インクルージョンを実現していくことです。そのため、まだ年収の少ない若年層にも低い限度額でクレジットカードを発行し、ご利用とお支払いをくり返していただくことで、信用を共に積み上げていく、「信用の共創」を創業当時から続けています。

◇未来投資◇
～イノベーションの創出によりインパクトと収益の両立をめざす～
丸井グループの「未来投資」とは、一般的なベンチャーキャピタルのように投資リターンや配当を目的とするものではなく、インパクトと収益の両立をめざした「新規事業投資」と「共創投資」の総称のことです。

「インパクト」の実現にはテクノロジーの力が必要不可欠です。現在はグループ企業の株式会社エムアンドシーシステム（以下M&C）がIT・デジタル領域を統括して様々なプロジェクトを推進していますが、変化のスピードに柔軟に対応するために、オンプレミスからクラウドへの移行やアジャイル開発への転換など、新たな取り組みが急務となっています。

◇M&Cが推進するプロジェクト事例◇
・スタートアップとの協業による『マルイ』店舗でのテナント精算・売上報告システム開発（未来投資事業）
・『エポスカード』のシステム全般の開発・運用（フィンテック事業）
・『エポスカード』会員向けサービス『エポスネット』『ライフスタイルアプリ』の開発・改善（フィンテック事業）
・『マルイ』店舗への出店の検討から問い合わせ、契約までの手続きがオンラインで行える出店サービスの運用（小売事業）
・ECサイト『マルイウェブチャネル』のシステム開発（小売事業）

丸井グループではグループ会社間の異動による「職種変更」を積極的に行っており、現在のM&Cのメンバーは、店舗での販売など様々な業務を経験した後にM&Cへ異動したという社員が大半を占めています。グループの理念に共感しビジネスを深く理解したメンバーに、ユーザーのニーズを見据えたシステム開発を行ってほしいという意図があります。

しかし、大きな変革を起こすためには、外部から「新しい風」となる知見を取り入れる必要があるとも考えています。IT/Web人材を中心とした中途採用を強化して、さらに変化のスピードを加速させていきます。

「丸井グループでは、すべての人の『しあわせ』をステークホルダーと共に創る『共創経営』を進めています。この考えはM&Cのチームづくりにも活きており、お互いの個性や価値観、考え方を認め合う風土が根付いています。多様なメンバーの知見や視点を活かしながら、より良いサービスや新たな価値を生み出していこう、という組織風土です」（M&C 人材戦略部長 押川剛一郎）

「これまでのご経験や事例を共有していただくことで、発信力・影響力ある立ち位置として活躍できます。チームの成果を重視する当グループにおいて、チーム強化に繋がる取り組みは高く評価されます。そのため個人技重視の方より、共感力を持ってチームで協力しあって仕事を進めたい方がマッチします」（業務企画部長 相澤直史）

丸井グループの特徴的なカルチャーに"手挙げ"の文化があります。グループの未来に繋げるプロジェクトや、学びのプログラムへの参加は公募制で、グループの垣根なく自ら手を挙げて誰でも自由に挑戦することができます。

現在は、DX研修、マーケティング経営戦略講座、社外のリーダーシップ研修など、多彩な学びのプログラムを用意しています。基礎から最新のスキル・知識を学べるオンラインの動画学習プログラムもあり、企画提案、デジタル活用、Webデザインなど6,000以上もの講座にアクセスすることができます。

また、組織のカルチャーとしてもう一つ、小売事業から始まった丸井グループだからこそ"対話"を大切にする文化があります。店舗運営では多くのスタッフの連携が必要不可欠ですので、「安全な場宣言」や「人の意見を否定しない」など対話のルールを定めて、活発なコミュニケーションが自然に生まれる風土を醸成しています。「小売×フィンテック×未来投資」の三位一体のビジネスモデルを真に実現するには、各グループ会社が強みを活かし、密に連携していくことが必要だと考えています。

そして、丸井グループ全体として、メンバーが生き生きと健康に働ける環境づくりにも積極的に取り組んでいます。結婚・出産・育児・介護等、ライフステージに合わせた様々な制度と福利厚生を用意して、社員の仕事と私生活の両立を支援しています。女性も男性も区別せず自分らしく働くために、制度利用推進ばかりでなく、性別による分担意識の見直しといった意識改革にも取り組んでいます。

このような様々な文化・取り組みが評価され、「健康経営銘柄」「なでしこ銘柄」には5年連続で選定されています。他にも「新・ダイバーシティ経営企業100選プライム」「えるぼし認定」三つ星の取得など、ありがたいことに各方面から評価を頂いています。