株式会社リピスト

D2C特化型カートシステム『リピスト』を提供する株式会社リピスト。2023年1月に代表が交代し、5月にはPRECSから社名変更したばかり。看板商品の『リピスト』が新たに進化した『リピストX（クロス）』がリリースされるなど、まさに「新しく変わっている真っ最中」の注目ベンチャーだ。

同社のサービスの特徴について、代表取締役社長の吉原庄三郎氏は次のように話す。

「定期通販、今でいうサブスクリプションに特化したECサイトを創業以来展開しています。購入経路の多様化に合わせて、通常のカートを使った購入だけでなく、LP上やチャット上でも商品が購入できたりと、UXを構築する上でいろいろな購入体験を作れるようにしています」

コロナ禍で人々の生活の仕方が変わっている中、「ECを使って便利に買い物をしよう」「ECで定期でものを買おう」という需要は急増。定期通販機能に長けた同社のシステムは注目を集めており、急成長を遂げている。化粧品や健康食品、サプリメント等に加え、最近は食品を扱う事業者の導入が増えているという。

「10年以上当社のサービスを使っていただいているクライアント様も多く、いろいろなご要望を聞きながら、それに対してどう応えていくかをずっと大事に取り組み続けてきました。お客様のEC事業立ち上げからご一緒させていただき、一緒に成長しながら信頼構築しているクライアント様もすごく多いです。必要なご要望を叶えることで成長を支え、それに伴走してきたという意味では、パートナーという感じに近いかもしれませんね」（吉原氏）。

国内におけるBtoC-EC市場規模は20兆円を超え、まだまだ成長の余地があるといわれている。そうした状況を追い風に業績を伸ばし続ける同社。今後については、ECのプロダクトを軸にしながら、新しいプロダクトやサービスのリリースを計画しているという。

「EC事業で集まった顧客情報を活用し、その情報を分析しながらLTVを伸ばすような新しいサイクルを作っていきたいと考えているのです。そのためのCRMを年内にはリリース予定です。また、リリースは来年以降になると思いますが、もう1つ大きなプロダクトを開発中です」（吉原氏）。

そうしたフェーズの同社での仕事のやりがいについて、次のように吉原氏は話す。

「SaaSのサービスを育てる経験もできますし、新しいプロダクトを生み出す経験もできます。そうしたところのワクワク感を一緒に体験したい人には、すごくチャンスのある環境だと思います」

同社が新しいプロダクト生み出すときは、エンジニアの頭の中で作るようなことはしないという。クライアントの声を聞きながら共同開発するようなイメージで、世の中のマーケットを意識して進めていく。

「だから、目の前の人の課題を解決できるものを作れるのです。課題も明確ですし、『誰のために』とか『何のために』が非常に分かりやすいので、仕事のやりがいも感じやすく、手応えもしっかりとしたものが得られると思いますよ」（吉原氏）。

同社のエンジニアは現在30名ほど。「少人数のスタートアップでいろいろなことをやらされるのも、大きい組織の歯車になるのも、どちらもしんどいでしょう。その意味では、小さすぎず・大きすぎないちょうどいいサイズ感では」と吉原氏。しかも、10年戦士のベテラン社員もいれば、入社したばかりの新人も多数。年齢構成もバラバラだ。「だからこそ、どのポジションで入っても自分の立ち位置や居場所は作りやすいはず」と付け加える。

開発においては、コンテナ化やプライベートクラウドの導入、フレームワークも新しいものを使ったりと、最新の技術は積極的に取り入れている。アプリケーションだけでなくインフラも含めて経験できるため、本当の意味でフルスタックを経験できる環境といえそうだ。

エンジニア以外の職種においても、新しいプロダクトの開発に関われるのは貴重な経験であり大きなやりがいだろう。エンジニアチームがすぐ横にいるので、コミュニケーションをとりながらいろいろなことを実現していける環境がある。

「マネジメントのスキルを伸ばしたい方にも当社はぴったりだと思います。日々試行錯誤を続けている会社なので決まったレールがあるわけではなく、自分でそのレールを作りながら歩けるイメージ。それを楽しめる人であれば、こんなにやりやすい環境はないと思います。ヒエラルキーもきっちりしているわけではないので、ある程度の柔軟性がある中で“自分なりの仕事の仕方”を作っていけるし、自分の色は出しやすいはずです」（吉原氏）。

大きな事業の枠は経営層でまとめるが、それをどう作っていくかは現場に任せているという。そのためにチームはできるだけ小さくして、それぞれにマネージャーを置き、現場が意思決定できる組織体制を作っているという。

吉原氏は代表に就任する前、同社でCTOとして開発部門を取りまとめていた。CTOがこのタイミングで新たに代表になったということで、今後については「プロダクトに力を置いたIT企業」としての側面を強化させようという意図があることは明白だ。

同社のビジョンについて、吉原氏は次のように語る。

「我々のクライアントであるEC事業者様が何をやっているかというと、インターネット上で物を売買するという“新しい経済のあり方を作っている”ということなのです。だから新しいチャレンジをしているところがいっぱいあるのですよ。それをいかに、技術を使って支えるか。それが我々の存在意義だと考えています」

例えば、冷凍の美味しいお弁当が、毎週いろいろなメニューで届くということは、以前は考えられなかっただろう。「そうしたイノベーションを支えるために、いかに我々が日々努力できるか、それだけを考え続けていますし、それを支えられるような組織づくりやプロダクトの拡充を進めています」（吉原氏）。

自分たちの仕事が、世の中を変えている−−そんなふうに思いながら働けることも、同社でのやりがいだろう。

働きやすい環境づくりにも力を入れる同社。真っ先に挙げられるのが「休みやすさ」だ。例えば、育休をとる男性社員が増えており、中には2回目の取得を予定しているメンバーもいる。基本的には出社がメインで、リモートは週1程度としているが、「会社に来たい社員が多いようで、大体みんな毎日顔を合わせています」と吉原氏。

それによって活発になっているのが、社内勉強会だ。元々はエンジニアが中心で始まったものが全社的に広がって、現在は職種の垣根を超えて週2〜3回、夕方の時間を使って開催されているそうだ。現場主導でやっているものだからこそ、長く続いており、コンテンツもどんどん充実しているという。

「日々の仕事をよくしたいと思っている社員が多いのでしょうね。そのためのヒントが欲しくてみんな集まっているのかな、と。メンバー間の距離もすごく近いと思いますよ」（吉原氏）。

月1回、全社的に集まって行うライトニングトークでは、各部署の情報共有だけでなく、新しく入ったメンバーの紹介なども行っている。こちらはケータリングをとったりして賑やかに楽しむイベントとして定着しており、毎月の楽しみになっている。

特徴的な取り組みの1つが「社内バトン」で、新入社員が紹介された先輩たちと次々に話をしながら交流を重ねていく制度。また、「クオーター同期」の仕組みを取り入れており、中途入社でも入社時期が近い同期との結束力を高めながら、切磋琢磨していくことが可能だ。

最後に吉原氏も新たなメンバーに期待することを伺った。

「“この会社を作り変える！”くらいの気概のある人に来てほしいですね。代表も社名も新しくなり、制度も次々に新しいものに変えようとしている会社だからこそ、今やっていることをそのままやり続けても意味がないと考えています。今、この会社ができないことをやれるようになるために、新しい人の力が必要です。何か自分なりの考えがあったり、新しいことにチャレンジしたい人は、当社で思う存分、実現させてください。ぜひ一度、お会いしましょう」