株式会社ウェブエッジ

クライアント企業に対するDXソリューションの提供のほか、エンジニア教育、自社プロダクトの開発を事業として掲げる株式会社ウェブエッジ。2008年の創業から16期目を迎えている現在、同社では客先にエンジニアを派遣する事業形態からの変革を進めているという。代表取締役・友⽥俊輔氏によれば、売上高は前期の約6億円から今期は約8億円へと成長する見通しであり、これまで前年比約140%のペースで拡大を続けてきた同社のビジネスは、さらなる飛躍を遂げるだろう。

「当社の事業は、収益の約9割を占めるDXソリューション、そしてソフトウェア開発やプログラミングをカリキュラムとして展開するエンジニア教育事業が中心となっています。企業規模が拡大するのに比例し、一次請けのプライム案件の比率も上がってきている状況で、企業のDXに関するソリューション提供とコンサルティングを担う私達のビジネスは、これから大きく生まれ変わると思います」（友田氏）。

同社の実績として、旅行サービス大手企業の予約システムや教育系SaaSサービス展開企業のアプリ開発、そして国内有数の通販企業のECサイト運用等、業界大手企業からのニーズに応える成果を生み出している。その実績を基に事業収益を拡大する中、同社のビジネスはプライム案件を中心とした受託業務、コンサルティングを含めたDXに関する上流工程への対応等、ITベンダーとしての活動から進化している。

「IT業界は、クライアントと直接取引をする一次請け企業が窓口となり、開発を担うパートナー企業に業務を委託するといった構造がありますが、当社は単なる“下請け企業”ではない強みを持っています。その強みと言うのが、モダンな技術を武器としたソリューション提供の力であり、評価が高まることで一次請けの案件比率が高まってきたのだと思っています」（友田氏）。

同社が掲げる経営理念は、「お客様に付加価値を届ける」というもの。その付加価値とは技術に限らず、柔軟な対応を可能にするメンバーの人間力、ニーズを的確に捉えながら問題を解決に導く適応力がベースとなると、同社は考えている。お客様が何を求めているかを正確に掴み、最適な解決策を提示することこそが付加価値となる。その考えの下、開発力だけではなく人間力をも発揮するモダンな開発を、同社では実践している。

「IT業界における立ち位置として、当社は自らをシステムインテグレーターではなく、IoTやAI、クラウド、ブロックチェーンといった最新テクノロジーを組み合わせたソリューションを提供する“デジタルインテグレーター”として捉えています。その考えの下、今後は上流工程の業務にも対応するDXコンサルティングに注力し、ワンストップでクライアントのデジタルトランスフォーメーションを実現させていきたいと思っています。自社プロダクトの開発・リリースについては、そのDXソリューション事業の取り組みを発展させ、デジタルインテグレーターとしてのブランド力を生かした展開が可能になった後に、本格化させていく考えです」（友田氏）。

友田氏によれば、これまでのシステムインテグレーターはソフトウェアの開発やシステム構築等、“画面の中のこと”だけに注力するあまり、クライアント企業の課題に関する真の解決を実現し切れなかった側面があるという。同社の取り組みは、その旧来のSIer企業の業務を進化させ、クライアント企業が抱く「もう一歩深いデジタル化」への思いを形にしていくものだと、友田氏は語っている。ニーズを的確に理解し、その先に存在するエンドユーザーをも視野に入れた「toC」の視点を取り入れたソリューションを提供すること。そんな“モダンな開発力”を備えることが、将来的な自社プロダクトの開発・成功に繋がるというのが同社の考えなのである。その環境で働くことの魅力について聞いたところ、友田氏は次のように答えてくれた。

「常に最新のテクノロジーに触れられること。そして一次請けの案件に取り組む中では、エンドユーザーから感謝の声を直接頂くこともあるわけですが、これは技術者のモチベーションを向上させる大きな要因となります。上流工程の責任ある役割を担い、お客様からの感謝の言葉や満足度を次のプロジェクトに技術として反映させる。そんな環境でやりがいを感じている社員は多いはずですし、当社の離職率の低さはその証しとなるはずです」（友田氏）。

友田氏自身、エンジニアとして勤務する中で寄せられた感謝の言葉に勇気付けられ、ダイレクトにユーザーと接することができるフリーランスエンジニアとして活動した経験を持っている。その原体験を基に、ソリューション提供による真の満足を追求する集団を立ち上げたのが、現在の同社の姿だと言えるだろう。

開発エンジニア、インフラエンジニアを中心に、DXコンサルタント、セールス、バックオフィス業務を担当するメンバーが在籍し、現在は88名の体制で事業に取り組んでいる同社。今後の飛躍を目指し、DXソリューションサービスの拡大という大きな変化を迎える自社について、友田氏はその社風を次のように紹介してくれた。

「DXソリューション事業を中心に展開する中で、私達はお客様の伴走者としての役割を担います。その意味では、コンサルタントやセールススタッフはもちろん、エンジニアも含めた全メンバーがコミュニケーションを重視していて、それが社風の一つだと言えます。業務においての会話を積極的に交わすことに加え、業務外でも共に時間を過ごしながら関係性を深めているのが、当社の文化です。アウトドアや旅行、スポーツのサークル活動も盛んに行っていますし、“誰かと何かをすること”が好きなメンバーが集まっている印象ですね」（友田氏）。

技術領域のスタッフに関しては、クライアントや社内の仲間との会話を楽しみながら業務を進めるメンバーだけではなく、自身の技術力にこだわりながら業務に集中するメンバーも存在すると友田氏は語る。その両者がバランス良く在籍していることが、モダンな技術を追求し、クライアントの伴走者としてニーズに応える事業で成長を遂げている要因だと言えるだろう。今後同社に迎えるメンバーに期待することについて聞いたところ、友田氏は次のような思いに共感してほしいと語ってくれた。

「本気でDXに取り組みたいという思いには共感してほしいですね。自社のサービスやシステムを、お客様に導入していただくことだけを目的にするのではなく、ビジネスを成功に導くようなDXを実現することに本気になってほしいと、私は考えています。現在、DXの成功率は、国内産業においては約6%に止まっていると言われています。この数字は、IT業界で仕事を担う人間にとっては恥ずべきもの。私達の最大のミッションは、お客様のビジネスにおける資産を最大化することであり、攻めのDXによって成功率を上げていきたいと私達は考えています。ビジネスロジックを理解しながら、ご自身のプログラミングスキルを武器としてレベルアップしていきたい方には、ぜひ当社の事業にチャレンジしていただきたいです」（友田氏）。