株式会社GLOBAL EDUCATIONAL PARTNERS

東京都港区麻布台、周囲に諸外国の大使館が立ち並ぶエリアに、株式会社GLOBAL EDUCATIONAL PARTNERS（以下GEP）の本社がある。同社は2006年に設立された、インターナショナルスクールの運営や、教育コンサルティングを行う会社だ。

傘下のグループ会社を合わせ、東京都西部地区を中心に8校の直営インターナショナルスクールを運営するほか、3校のアフタースクール、オンラインスクールを運営。日本に住む外国人子女をはじめ、帰国子女、感度の高い保護者を持つ日本人子女多数を生徒に迎えている。そのほか、インターナショナルスクールの情報を扱う独自メディア『The International School Times』の運営等も手がけている。

「当社の創業者は、昔から長期スパンでお子さまの教育についてのコンサルティング、アドバイスを行ってきました。5年、10年というスパンでお子様と向き合い、留学の支援であるとか、幅広い教育上のお悩みのサポートをしていたのです。2006年に会社を立ち上げた後も生徒のサポートを中心にビジネスを進め、2013年に私が代表に就任して以降は、インターナショナルスクールの運営やオンライン教育にもビジネスを広げ、現在2歳から15歳までの教育に対応する総合国際教育グループに成長しました」（代表取締役社長　最高経営責任者　モントゴメリー道緒）

最近の同社におけるトピックスのひとつが、2019年4月に幕張新都心に新規開校するインターナショナルスクール『SOLTILO GSA International School』だ。同校は、GEPと、サッカースクールを運営する企業との合弁会社によって設立され、同校の発起人として現役プロサッカー選手も名を連ねている。

「新しい学校で提供するカリキュラムもそうなのですが、当社の考える国際教育とは、単に英語が話せればいいというだけではありません。グローバルな視座から自分の頭で考えて判断できる人材を育てたいのです。『グローバルを生きる』をテーマに、英語教育のみに留まらず、スポーツや文化など、様々なメソッドを提供していきたいと考えています」（モントゴメリー氏）

その一環として同社が近年力を入れているのがオンライン教育だ。『Global Step Academy』と名付けられた同社のオンライン・インターナショナルスクールは、2015年にスタート。英会話はもちろんのこと「英語で学ぶ練習」ができるよう、同社のもつノウハウがふんだんに盛り込まれた、他にはない内容のオンラインスクールとなっている。

オンライン・インターナショナルスクール『Global Step Academy』（以下GSA）は、今後の成長戦略の要だ。英語がベースの教育メソッドであり、なおかつ同社には国際色豊かなメンバーも揃っているため、海外展開も容易だろう。実際に同社では、アジアを中心としてヨーロッパ等諸外国へ展開し、海外の子女も生徒にしていくことを考えているという。

「私達がオンラインスクールで実現したいのは“英語で生きていくためのプラットフォーム”です。先ほども述べましたが、インターナショナルスクールで教えるべきは、グローバル化が進む世界の中で、力強く生きていける方法。英語で学び、英語で考えることのできる子供を育てたいと思っています。そのために、『GSA』でも算数やプログラミング等、様々なカリキュラムを用意しています。今後はアートやスポーツ等も提供していくつもりですし、海外展開を通じて、海外の子女と日本の子女がオンラインで共に学べる環境を実現していきます」（モントゴメリー氏）

オンラインスクール『GSA』のさらなる展開にあたり、エンジニアの果たす役割は非常に大きい。オンライン教育用のシステム自体はあちこちにあるが、同社が求める教育水準を実現するためのシステムはなかなか見当たらない。そこで、自らの開発力が重要となる。

「UIにしろ、バックエンドにしろ、既存のサービスを流用することができないんです。今世の中にある技術を活用しながら、どこを自分達で作り、どこを流用すべきか、考えつつビジネスインフラを作らねばなりません。今後は予約システム等も絡めて開発を進めますが、ハードルは高いと考えています。特にグループレッスン機能は、今後のポイントになってくるでしょう」（モントゴメリー氏）

現在、同社技術陣を率いるのは取締役CTO・亀田祥平氏。同氏とともに重要な技術面を受け持つエンジニアを特に求めているという。

「英語力についてはさほど心配はいらないと思います。英語を使おう、話そうという意志があれば、こちらでサポートもできますから。ぜひエンジニアの方にジョインして頂き、今後私達の成長戦略の核となる技術部門で、良い経験を積んでほしいと思います」（モントゴメリー氏）

ここまで紹介してきたGEPによる国際教育事業。同社のように実際のスクールや教育コンサルティング、そしてオンラインまで包括的に展開している会社は、国内はもちろん世界でもあまり類をみない。モントゴメリー氏によれば、同社のサービスは、長期に渡って利用できるため、1人の生徒当たりの「生涯価値」が大きいといい、ボリュームだけを取りに行くようなビジネスではないため、規模感の大きなプレイヤーが参画しづらいこともポイントになっているという。そんなGEPは、近い将来の上場を目指している。その要はやはりオンラインスクールの発展だ。

「当社では、実際のインターナショナルスクールも多数運営していますが、成長ストーリーの中心はあくまでオンライン。バックエンドのオペレーションも含め、上場へ向けて一歩一歩進めています」（モントゴメリー氏）

そんな同社、社風を一言で表現すると「リラックスしている」とのこと。

「経営陣は皆結婚していますし、子供がいる人も多い。当社はベンチャー企業ではありますが、学生が起業した会社のような雰囲気ではなく、比較的落ち着いていますね。私自身は24時間仕事をしたいタイプなのですが、皆はそうでもなくて、仕事とパーソナルな部分はキッチリ分けていますね。ほぼノマドで出勤しないような人もいるくらいで、個人個人のライフスタイルを重視するのが当社のやり方です」（モントゴメリー氏）

とはいえ、やはりベンチャーらしく、経営陣の直下で様々な経験が積め、風通しの良い環境で自らのアイディアを発揮したい人物にとっては、非常に魅力ある環境だといえる。さらに同社は国際教育の分野で強みを持つ会社。将来の子供達のためになる仕事を、インターナショナル感の強い環境ですることは、他では得られない経験だろう。

「やはり当社はベンチャーなので、誰かの教えを待っているような方には向かないと思います。継続的に自ら学んでいける方、自分で物事を推進できる方。即戦力でなくても、ミスをしてもいいから、失敗をおそれず、自ら前に進めていける方といっしょに仕事がしたいですね」（モントゴメリー氏）