Zababan株式会社

システム開発会社の、Zababan株式会社2018年9月設立のニューフェースである。SES事業としてエンジニアが手がけたい案件を獲得し、実質売り上げのの8割を報酬原資としてエンジニアに還元する“エンジニア第一主義”を掲げているところが特長的だ。

手がけてきた主な実績は、次のとおり。
・メディア／自社コンテンツ会社におけるPHP/JavaScript開発テスト運用業務
・自動車メーカー／車両から受け取った情報をカーナビ画面に表示、またはユーザー操作からの指示を車両に要求する制御
・通信キャリア／キャリア向けIaaS基盤構築（クラウドオーケストレーション）
・小売業／新システム導入に伴うクライアントからの操作方法に関する問い合わせ対応やRFP作成
・人材サービス／各サービスに蓄積されるデータを駆使した顧客のデモグラフィック推定や精度向上
・メーカー／クラウドプラットフォーム開発（エンハンス）・バリデーション・運用
・AIプロダクト／AIによる手書き文字をテキストへ置換。機能追加・改修・テスト

「基本的にエンジニアが手がけたい案件を優先的に受託していることもあり、基幹システムや業務システムから、インフラ構築、B to CのECサイト、AIプロダクト、そしてWebサイトの企画制作まで幅広く対応しています」と代表取締役社長の瀬畑陽裕氏は言う。

取引先は約20社以上で、うち5社がEND直取引。そのうち1社の大手メディア運営企業においては、SNSの掲示板機能を備えたゲームアプリの開発を任されている。
現在、売り上げの90％をSESが占めている。残りの10％は、コーポレートサイト運用業務の受託。また、懇意のSIerの代理店として案件を受注し、手数料を得る収入軸も有している。

同社を創業した瀬畑氏は、大学卒業後にSIerのエンジニアとしてキャリアをスタートする。4年間従事の後、別のSIerに転じて営業職に就いた。ここで8年間、様々な案件に関わりながら経験を積む。SES部門を立ち上げて、40名ほどのエンジニアを擁する部門にまで育て上げるといった活躍をし、独立を決意する。瀬畑氏はその動機を次のように語る。
「ITエンジニアや営業を経験してきたことを通じて、自らの手で世の中にない独自サービスを送り出し、ずっと必要とされる会社をつくりたいと思ったのです。そんな会社にしていくために、年功序列を排して、働くメンバーを公平に処遇するフラットな組織をつくろうと思い立ちました」
元々エンジニア出身だけに当然、エンジニアの働き方、エンジニアの気持ちは知り尽くしている。エンジニアにとっては非常に安心な職場である。現在は代表 兼 営業・人事・総務担当の瀬畑氏が陣容だ。今はSES事業を柱とし、情報システム構築に関わる業務全般を行っている。


独立に際しては、
「名刺交換や情報交換程度だった企業の名刺ですが、貴重なアプローチリストとなりました。現にここから取引先が生まれています」（瀬畑氏）

その“独自サービス”は、リリースに向けて開発準備を進めているという。サービスの概要について、瀬畑氏は次のように説明する。
「今、AIやIoT、ロボティクスが目覚ましく進展し、“第4次産業革命”と呼ばれています。こうした中、それらの技術やプロダクトが欲しいユーザーと、提供するサプライヤーやベンダーをマッチングするプラットフォームを企画中です。介護ロボットが欲しい介護施設は、どのロボットベンダーにアクセスすればいいかよくわからないといった状況のままだと思います。ある企業の協力を得て、これを解消するプラットフォームをつくります。」

ベトナムなどでのオフショア開発拠点も組み込みながら、まずは100名ほどの開発体制を擁するスケールを目指すという。

社名の頭文字“Z”には、アルファベットの最後としてこれより上位のものはない“最高”“究極”の意味を表しているという。「その後の“ababan”は勢い（笑）」と瀬畑氏。同社の今後が楽しみだ。

現状、瀬畑氏含め35名の社員と30名以上の業務委託エンジニアを擁し、SES事業を手がけるシステム開発企業として“エンジニア第一主義”を掲げる同社。そのマネジメントの主軸に置いているのは、瀬畑氏とエンジニア一人ひとりとのコミュニケーションという基本の徹底だという。まずは日報で日々の状況を確認。気になる点は、メールや電話で随時確認し必要な対応を取る。さらに、月1回の帰社日を設け、1対1の面談を行って状況をじっくりとヒアリングする。
「その後、全員で費用を会社が負担しての懇親会を開催し、さらにコミュニケーションを深めています。その場に来られないメンバーには、私が常駐先に行ってランチなどを共にしながらコミュニケーションを取っています」（瀬畑氏）

このように帰社日を重視する瀬畑氏は、参加者へのインセンティブの支給も検討しているという。
“エンジニア第一主義”の柱となっているのは、冒頭のとおりエンジニアが手がけたい仕事を獲得し、その売り上げの最低6割を報酬の原資としてメンバーに還元する方針である。
「私は前職で40名以上のSESエンジニアが希望する案件、もしくは近い案件を獲得してアサインしてきました。その営業力を当社でも発揮していると自負しています」（瀬畑氏）

また、売り上げに占める報酬原資の最低比率6割は、比較的高い数値といえる。その分配に当たり、公平性を重視する点で年に1度、顧客満足度などを基に報酬比率を決めている。
それだけでなく、採用においてリファーラルを行った社員にインセンティブを支給想定している。

そんな同社が求める人材像は、次のとおり。
・当事者意識がある
・ほかのメンバーと円滑なコミュニケーションができる
・自分と共に会社を大きくしていきたいと望んでいる
・素直で意欲的
・技術面でリーダーシップが取れる

誕生したばかりの会社と一緒になって成長・発展させていきたいと考えるエンジニアには、うってつけの募集といえるだろう。