株式会社TENET

東京都渋谷恵比寿西にある株式会社TENETは、対面診療に加えオンライン診療のクリニックの開業支援を行っている医療機関に特化した経営支援企業だ。クリニックへのオンライン診療システムの導入やオペレーションの構築等、医療機関向けDX支援事業を展開している。

あらゆることがデジタル化されていく中で、「医療」という領域においては解決すべき課題がまだまだ多い。その理由として、治療を受ける患者側には、病院に行くのが「怖い」「面倒くさい」「恥ずかしい」「治療費が高い」等と感じる人が多いこと、医療を提供する側の課題としては、デジタルを使いこなせる人材の不足やオンライン診療ツールを導入しても売上が伸び悩み、コスト増に陥る、などの課題が存在する。

その一方で、新型コロナウイルスの影響もあり医療業界にはルールチェンジも起きている。2020年4月10日に政府が発表した「初診からのオンライン診療の恒久化」の方針が進み、オンラインによる診察のハードルは大きく下がった。コロナ禍の特例的対応として認められたものだが、患者に合わせた診察を行うことができるようになった。

このような大きなルールチェンジを踏まえ、TENETは、まずAGA（男性型脱毛症）治療から保険診療（心療内科/精神科）の領域まで複数の領域でデジタルネイティブな医療サービスの提供を支援していく。

TENETの代表取締役を務める花房弘也氏は、1992年6月生まれ。大学在学中の21歳の時に、髪の悩みに特化したメディア「ヘアラボ」を含む複数のバーティカルなヘルスケアメディアの運営会社を創業し、24歳で13.5億円の評価額でDXプラットフォーム事業を展開する東証マザーズの上場会社にセルアウトした。25歳で執行役員に就任し、インターネット・テクノロジー分野のM&Aや、ベンチャー投資、新規事業の立ち上げ等に従事。その後、2020年に27歳でTENETを設立した。

TENETは、患者にとって「簡単」「使いやすい」「分かりやすい」「安心できる」と思える医療体験を、最先端のテクノロジーやソフトウェアを駆使し、オンラインで提供することを可能にした。クリニックのデジタル化を支援し、その先に存在する患者にとって利便性の高いサービスが提供される。デジタル支援したクリニックの収益は数十倍に向上するなど、確実にその結果が出始めている。

オンライン診療も活用するデジタルクリニックは、施設コストや設備投資費を大幅に削減できることも大きい。また、医師や看護師、各種医療スタッフが流動的に稼働できるシステムによって、人件費等のコスト効率性を徹底的に改善していくことを目指す。「必要な時に必要な分だけ」稼働する“デジタルクリニック”は医療の低価格化を実現し、患者は「財布に優しく・続けやすい医療」というメリットを享受できる。


TENETは、AGAや精神疾患だけでなく、ピルの処方やED治療、妊活、避妊、肥満、禁煙に関連した医療サービスの提供等に挑戦していく予定だ。

2023年4月時点の従業員数は23名で、メンバーは在宅での勤務と、東京・恵比寿にあるコワーキングオフィスでの勤務を併用している。「患者様ファースト」の意識で、変化を前向きに捉えながら、「やりたいこと」よりも「やるべきこと」を優先する意識で働いている。

今回の採用では、マーケティング、グロースハック、カスタマーサクセス等を想定している。

マーケティング職は、オンライン診療を活用したtoC向けの医療サービスを爆発的にスケールさせる仕事。デジタルマーケティングから、TVCMを含むマスマーケティングまで幅広く担当する。月間広告費は1億円程度。大きな規模感の中で、責任と裁量を持って仕事に取り組むことができる。

オンライン診療という、時代の大きな変化を捉えた事業が社会に与えるインパクトは大きい。仕事に「意義」や「やりがい」を感じられる仕事にコミットでき、顧客数が急激に増えていくスケール感にも魅力がある。また、代表の花房氏は起業や事業売却等の経験が豊富で、ビジネス立ち上げ等の知識・ノウハウも身に付くだろう。