株式会社グレイ・パーカー・サービス

株式会社グレイ・パーカー・サービスは、人気キャラクターのグッズ制作において企画開発から商品化、生産管理、販売までを一貫して手掛ける会社だ。
同社が手掛けるキャラクターは「ふなっしー」や、「ちいかわ」「コウペンちゃん」他、枚挙にいとまがない。キャラクターが好きな人なら誰もが一度は目にしたことがある人気キャラクターばかりだ。
2012年の会社設立以来、少数精鋭規模で世にヒット商品を送り出してきた。今後体制を強化して、さらにファンのニーズを満たす商品展開を試みる。自らの経験と感性を活かし、「スピード感ある仕事をしたい」「ヒット商品を生み出したい」「人気キャラクターに携わりたい」と願う新たな仲間を求める。

創業者であり代表取締役を務める鯉沼雄介氏は、広告代理店での営業職を経てフィギュアメーカーの東京支店長を務めた人物だ。当時扱っていたグッズは人気があったものの、サブカルチャーが好きな鯉沼氏はある種の「ダサさ」とおふざけ感があるキャラクターを扱いたいと思うようになった。
そんな頃、キャラクタービジネスのヒットメーカーとして知られる川上洋一氏と、人気カプセルトイ等の企画・製造・販売を行う企業の代表である古屋大貴氏と出会う。
川上氏はスマホアプリ「おさわり探偵 なめこ栽培キット」のなめこをキャラクターとしてプロデュースしており、古屋氏は「コップのフチ子さん」他多くのヒットキャラクターを仕掛けた人物だ。
三人がタッグを組み、2012年に立ち上げたのが同社なのだ。鯉沼氏は代表取締役に就任し、川上氏と古屋氏は社外取締役として同社に関わる。
こうして第一弾となる、なめこのキャラクターグッズを世に送り出した。

会社設立から2年目、新たなキャラクターを探している時に目にしたのが情報番組に出演していた「ふなっしー」だった。
鯉沼氏は即座にアプローチして、数々のふなっしーグッズを手掛けるに至る。ふなっしーが大人気キャラクターとなり、多くの関連グッズが世に広まったのは周知のことだろう。
その後も、「コウペンちゃん」「ちいかわ」「可愛い嘘のカワウソ」等、人気キャラクターのグッズを続々と手掛けている。商品カテゴリーはぬいぐるみ、文房具、ヘアアクセサリー、スマホグッズ、アパレル等、実に多彩だ。

人気に火が付きそうなキャラクターやクリエイターを見出して、世界観とファンのニーズを掴んでいち早く商品化。販売戦略に基づきリアル店舗とWebショップでの販売を行う。キャラクターと共に歩み育てるスタイルで、売上規模は拡大の一途だ。
鯉沼氏は「世の中には誰もが知る世界的アニメキャラや国民的人気キャラがいますが、その牙城は崩しようがありません。我々はそこではなく、SNSやクリエイターが発信する新キャラクターをキャッチしてプロデュースするやり方です。当社がライセンスを持つキャラクターも多く、メーカーでありライセンサーでもあるという立ち位置は業界内では良い意味で特異でユニークです」と同社のビジネススタイルについて話す。

キャラクターの著作権を持つライセンサーに連絡を取り商品化の承諾を取るパターンもあるが、同社がライセンサーの場合は特にスピーディーだ。商品企画においては、売れる根拠を示した企画提案に対してすぐさまOKを出して商品化を進める。
キャラクターごとに公式通販ショップを持つのも特徴で、Webマーケティングやセールスプロモーション、ブランディングまでも一貫して担当する。キャラクターの個々の世界観を大切に考えた結果の方針だ。
「会社設立から10期が経ち、当社ならではの仕組みが上手く出来上がっています。一方で時流に合わせて業態を変化させていて、キャラクターの公式ECショップを立ち上げ、注力するようになったのはここ数年です。ヒットを生む土壌があると自負しているので、人気キャラクターは今後も増えていくでしょう。自ずと公式ECショップも増やしていくことになります」（鯉沼氏）。
企画職・営業職・Webショップディレクター、いずれの職種も増員が必要な背景だ。

同社では各人に大きな裁量が与えられている。冗長なプロセスを必要とせず、即決即断で進められるスピード感が醍醐味だ。発想力と決断力を発揮して、ヒット商品を世に送り出せる環境である。
実績に対して、給与面でのリターンがしっかりとあるのも特筆すべき点だ。
一方で扱う商品こそファンシーであるものの、競争が激しい市場でのビジネスのため相応のプロフェッショナリズムが求められるのも事実である。

多くのファンを持つキャラクターに携わるだけに、要求は必然的に高いものになると鯉沼氏は言う。
しかし決して、根を詰める働き方を望んでいるわけではない。
「仕事は心身を壊してまでやるものではないですよ。人生を楽しむスタンスで、遊び心を持って働いてほしい」と鷹揚だ。
キャラクターの世界観やファンの気持ちを理解するには、何事も楽しむ子供心が必要で、そのためにも社員には多くの“インプット”を心掛けてほしいという。
「美術館でアートに触れたり、演劇を観て感動したり、映画、音楽フェス、読書等何でもいいのですが、インプットを多くすることで人生が豊かになると思っています。そのための費用は経費として認めていますので、残業し過ぎず余裕を持って好きなことをしてほしいですね」（鯉沼氏）。
リモートと出社のハイブリッドで、業務や個人の状況に合わせた働き方が可能だ。ワークライフバランスを大事にするカルチャーである。

また企画から販売までを少人数で一貫して手掛けている同社では、企画・営業兼Web・生産管理・総務と4部門間の連携が緊密だ。
季節やキャラクターの誕生日等のトピックに対して企画が動き、生産管理が必要となる。公式Webショップと直営店舗でプロモーション施策を展開し、また大手雑貨店や催事への出展があれば、案内資料の送付等の営業活動が行われる。各部門が売上の最大化に向けて連携しながら動いているのだ。

仕事外でも活発に取られるコミュニケーションが、チームワークの良さに繋がっている。
「会社の近所にある唐揚げの名店にうちの社員達が足しげく通っていて、飲んでいるところに私もたまに顔を出したりします。あとはサッカーの国際試合がある時はデリバリーピザを片手に皆で応援したりすることも。一緒に飲んだり食べたりが好きなメンバーは多いですね」と鯉沼氏は笑みを浮かべる。鯉沼氏と社員の距離が近く、和気あいあいとした関係性がうかがえる。

鯉沼氏は社員が意見を挙げやすい空気づくりをすると共に、健康にも気を配る。
手頃な価格で食べられるオフィスへの置き野菜サービスを導入している他、月2回会社にマッサージ師が来て、勤務時間内に30分間無料で施術を受けられる。福利厚生の一環で社員に好評だ。

大きな市場規模を持つキャラクターに携わりたい。経験を活かしてキャリアの幅を広げたい。成果が正当に評価される職場でしっかり稼ぎたい。スピーディーな仕事がしたい。
そんな意欲を持ってキャラクタービジネスに携わりたいと願う人材を待っている。