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株式会社ファーマフーズ

  • 製造・メーカー系

『ニューモ®育毛剤』が大ヒット。世界に飛躍する機能性食品素材メーカー

上場
自社サービス製品あり
シェアトップクラス
グローバルに活動
カジュアル面談歓迎

企業について

株式会社ファーマフーズは、京都市に本社を置く東証プライム上場企業だ。卵やゴマ、ワイン、バナナ、乳酸菌等の身近な食品を由来とした機能性食品素材の研究開発を中心に、様々な販売チャネルで事業を展開している。

同社が研究開発する機能性素材のうち、一般生活者にとって最もなじみ深いのは、チョコレート製品等にも採用されているGABAだろう。GABA自体は自然界に存在するもので、1960年代から医薬品に用いられてきたが、近年は特に注目が高まり、国内でもストレス緩和や睡眠の質向上で注目され、数々の機能性表示食品やサプリメントに採用されている。現在(2023年4月)、国内でGABAを採用する商品の数は600以上に上り、機能性表示食品の中でも圧倒的な採用数だ。その人気のきっかけを作ったのが同社の『ファーマギャバ®』である。

京都府中小企業技術センターとの共同研究で発見した乳酸菌株をもとに、大量生産する技術を開発し、2001年に製品化。ちょうど健康意識の高まりとともに自然素材が注目され始めていたことから人気が高まり、2006年、同社がマザーズ市場に上場するきっかけとなった。2015年、機能性表示食品制度が始まるとさらにブームは再燃。現在では、GABAを成分に含む600以上の商品のうち、『ファーマギャバ®』を採用するのは約8割と圧倒的なシェアを誇るまでになっている。その中には、一般生活者がコンビニエンスストアやドラッグストア等で、日常的に手にする商品も含まれる。

GABA以外にも、大手製薬会社から販売され大ヒットした成長期サプリメント製品に採用されている卵黄由来のペプチド『ボーンヘップ®』のほか、卵の研究から生まれた機能性素材を中心に、様々な機能性食品素材を提供している同社。ファーマフーズという社名の認知度を一気に押し上げたのが、テレビCMで知られる『ニューモ®育毛剤』である。

同社は元々、自社で研究開発した機能性食品素材を食品メーカー等に卸すBtoB事業からスタートした会社だが、2012年2月には自社オリジナルの最終製品を開発し、一般消費者にダイレクトで販売する通販事業を開始。自社で運営するECサイト『タマゴ基地』を通じた販売に加え、テレビや印刷媒体等、マルチチャネルでの通販事業を展開してきた。

商品ラインアップは自社の研究を生かした最終製品で、サプリメントや健康食品を中心に、膝関節サポーターやコルセット、メガネ型ルーペ等、健康をテーマにした商品群だ。高齢男性を中心に登録者数を増やす中、2018年11月に発売した『ニューモ®育毛剤』が大ヒット。当時、100億円に満たなかった通販事業が、3年後には400億円規模の事業へと急拡大する起爆剤となった。同商品はその後も順調に売上を伸ばし、シャンプー、サプリメント、まつげ美容液と、『ニューモ®』ブランドでシリーズ化するまでになっている。また、2021年2月に東証1部(現・東証プライム)市場に株式を移行する下地を作ったのである。

管理部 部長・河中敏弘氏は、『ニューモ®育毛剤』を中心とした通販事業成功の要因を次のように語る。

「私達は当社の通販事業について、エビデンスがしっかりしていることから“発明企業の通販事業”と呼んでいます。ニワトリのタマゴは、21日間温めるとヒヨコが孵ります。黄身と白身の中には、骨、関節、目、そして羽毛等、ヒヨコの全てを形作る成分が入っているのです。私達の長年にわたる研究によって生まれた商品の特徴を、そのようなストーリーでお客様に分かりやすくお伝えしていることが、ヒットの最大の要因でしょう」(河中氏)。

『ニューモ®』ブランドが躍進し続ける中、絶えず新しいチャレンジも行ってきた。通販事業では、子会社の株式会社フューチャーラボの化粧品や、明治薬品株式会社の医薬品を商品ラインアップに加える等、新たな核となる商品の育成と事業拡大に取り組む。フューチャーラボ社は元々、大手化粧品メーカーの子会社だった企業であり、明治薬品社は薬のメッカである富山の伝統的な製薬会社で、大手製薬会社のOEM等も受けている。各社の商品が持つ独自性と、同社が培った通販のノウハウがシナジーを生み出し、さらなる成長を遂げ始めている。

一方、BtoB事業の一環として、自社ブランド商品の一般流通の開拓にも乗り出している。通販事業で販売する製品とは異なるオリジナル製品を開発し、コンビニエンスストアやドラッグストア等で販売していく計画だ。2023年2月下旬には、その第1弾として中高年向けのGABAドリンク『明晰ラボ®』を発売。販路をコンビニエンスストアチェーンに絞った展開だが、発売と同時に配荷率は80%(全国2万1,000店舗のうち約1万7,000店舗)と、好調な滑り出しとなっている。

また、1997年9月の創業時から積年の課題としてきた創薬事業も、今後本格化する見通しだ。同社が展開する創薬事業は、同社が研究した成果を製薬会社にライセンス供与する。これらが製品化され、販売が実現したらライセンス料を得るビジネスモデルである。特に同社の強みはニワトリから抗体医薬品を生み出す技術『ALAgene® technology』だ。哺乳動物を用いた従来法では困難な各種抗原に対する抗体作製を可能とする。同様の研究を行う企業はヨーロッパにも数社存在しているが、ライセンスアウトできるレベルには達していない。ニワトリに人間が罹る病気の抗原を打ち、そこで抗体を作った上で、人に使えるようにする“ヒト化”の技術等、同社が圧倒的な優位性を有している状況であり、既に田辺三菱製薬社との共同開発による自己免疫疾患プロジェクトを進めている。

「当社の技術を使えば、これまで治らなかった人も治る可能性があります。それが当社技術の優位性です。現存する自己免疫疾患向けの薬で最も売れている商品の年間売上は1兆円以上。今後、臨床試験等も経なければなりませんが、将来、薬として世の中に出た時には弊社の収益構造が大きく変わる可能性を秘めています」(河中氏)。

さらに海外展開も推進している。これまでも商社を通じて、アメリカ、中国等の市場を開拓してきたが、2022年には直接ベトナムに進出し、現地の企業と合弁会社を設立を発表。サプリメント工場の建設計画を進めている。

以上のような展開は、中期経営計画に基づくものだ。最終製品の販売を通じてファーマフーズブランドを高めるとともに、グローバル展開を強化しながら、2026年度にはグループ全体で売上1,000億円を達成する計画である。

同社の創業者は、代表取締役社長・金武祚氏だ。大学卒業後、研究者としてアメリカに渡り、帰国後は食品化学メーカーに入社。研究所長、常務取締役を歴任した後、1997年9月に数名の研究者と共に同社を設立した。設立当時から、“免疫・老化・神経”という、生命活動と健康維持にかかわる三つの要素に作用する機能性素材の開発をコンセプトとして、事業を展開してきた。その原点となったのがニワトリの卵だ。生命を司る全ての物質を備えた卵から、生命の創造・維持に必要な成分を取り出す研究・開発をスタートし、現在に至っている。

そんな金氏が現在、社内向けに発信しているのが“第2ベンチャー創業期”というメッセージである。設立から四半世紀が過ぎ、プライム市場に上場した現在もベンチャー精神を忘れず、社員一人ひとりが当事者意識を持って新しいことにチャレンジし続ける。その価値観を共有しながら中期経営計画の達成に向けて事業を運営しているのが、現在の同社だ。

今後、中期経営計画に基づいた事業展開を進める上で、課題の一つとなっているのがマンパワーの強化だ。2023年4月には、新卒中途合わせて17名の採用を行ったが、通販事業、管理部門を中心に、今後も採用を強化していく計画である。

“宇宙人以外は誰でも応募歓迎”と謳いながら通年採用を行う同社には、そのキャッチフレーズ通り、様々なバックボーンを持った人材が集まる。同社単体の社員数は約130名だが、そのうち20名が外国籍の人材で、出身地は中国、インド等9カ国に及ぶ。研究部門だけではなく、管理部門、通販部門にも在籍している。国籍や人種の多様性だけではない。入社前の経歴も多種多様だ。例えば河中氏は、2015年に入社する前は、7年間フリーランスのエンジニアとして生計を立てていた。

「当社の面白いところは“ダイバーシティ&インクルージョン”の取り組みが浸透している点です。7年も組織で働いていなかった人間を雇い、チャンスを与え、公平に評価してくれて、今では部長職まで任せていただいています。普通では考えられません」(河中氏)。

同社が社員に求めることは、“ポジティブ”“リーダーシップ”“オーナーシップ”の3要素(P.L.O)だ。階層が上に上がれば上がるほど、この3要素を軸に評価される。それは管理部門も例外ではない。会社が成長するために、営業部門や研究部門と同じ目線でサポートすることが求められる。

「もちろん、経験の浅い若手や年次の浅い方の場合、こちらからお願いしたことを着実にこなしてもらうところからスタートしていただきますが、“遠慮するな”ということは常に訴え続けています」(河中氏)。

男女比は女性が半数を超えており、男女差なく管理職も任せられる。女性も男性も育休は当たり前で、福利厚生も手厚いため、女性の育休からの復帰率は100%だ。

経営者との距離の近さも同社の魅力だ。社長室のドアは常に開けっ放しで、金氏自身も分け隔てなく社員とのコミュニケーションを図る。時には就業時間中に、社屋に隣接する自社所有の竹林に社員と一緒に入ってタケノコ掘りを行うこともある。そのような経営者と社員の関係性があるからこそ、ビジョンや計画、価値観の共有も図りやすく、P.L.Oの3要素が育まれる環境が醸成されてきたのである。

「“新価値創造1K”をテーマに、2026年の売上高1,000億円達成を目指してグループ全体で取り組んでいます。これまで以上に激しい変化が訪れることは間違いありませんので、退屈することはないはずです。ぜひこのタイミングでご入社いただき、その醍醐味を味わってください」(河中氏)。

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企業情報

会社名

株式会社ファーマフーズ

業界

製造・メーカー系 > 医薬品・医療機器

製造・メーカー系 > 化粧品・アパレル

製造・メーカー系 > 食料品・日用品・雑貨・文具

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、上場、自社サービス製品あり、シェアトップクラス、グローバルに活動
資本金

2,042百万円

売上(3年分)

2022760,185百万円

2021746,752百万円

2020715,353百万円

設立年月

1997年09月

代表者氏名

金 武祚

事業内容

ファーマフーズは「医薬」(Pharmaceuticals)と「食」(Foods)の融合により、人々の健康維持と生活の質向上に役立つことを目指して設立された京都本社のバイオテクノロジー企業です。

科学的根拠に基づいた独自の研究とその成果を製品として提供することを強みとしており、例えばニューモ育毛剤は、年間売上高280億円となるなど、私たちは急激に成長しています。

近年では、非食品分野として、世界初の医薬品の開発や卵殻膜を使った繊維など、他社にはない独自の製品が生まれようとしています。

今後は「100 歳時代に価値ある豊かさと価値ある健康を」というサステナビリティビジョンを掲げ、長寿社会を迎えている現代において、健康という側面から人々の持続的な幸せへ貢献していくことで、持続可能で豊かな社会の実現を目指しています。



株式公開(証券取引所)

東証プライム

従業員数

643人

平均年齢

35.8歳

本社住所

京都府京都市西京区御陵大原1-49

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