ELW株式会社

業務システム等の受託開発の他、2024年からは顧客管理サービス『DRIVE SFA』も展開するテックベンチャー、ELW株式会社。

元々同社は、代表取締役CEOの長谷川雄一氏が一人で立ち上げた会社だ。

長谷川氏は専門学校でプログラミングを学んだ後に大手開発ベンダーへ就職。その後は大手人材関連企業でも一大プロジェクトをけん引する等の活躍を見せた。その後は、いまや有名な上場企業となっているリユース事業の会社へジョインし、執行役員も務め上げた。

そんな長谷川氏は、2019年に自身で事業を始めようと同社を設立。その時の思いについて、こう語っている。
「新しいことに挑戦し続けたいという気持ちは、常日頃からありました。そのマインドを持ちながら前職で執行役員を務め、上場まで実現させて。その成功を見た時、『自分もこの手で0から1を生み出し、大きく成長させたい』と思ったんです」

誰かの作った組織に所属して成功するのではなく、自分でビジネスを生み出したい――。そんな思いが生まれた長谷川氏は、まずは会社員を続けながらビジネスを立ち上げた。

長谷川氏の実力や丁寧な仕事を評価する声は多く、事業は順調に成長した。そしてある時、経営に参加していたとある企業のSaaS開発を引き受けることに。そんな大規模なプロジェクトを目の前に、2023年、長谷川氏は本格的に同社を拡大する。

長谷川氏の人望は、前職でも厚いものだった。仲間に声をかけると、次々とメンバーがジョイン。

「それまでは粛々と、自分なりに成長しようと仕事をしていました。しかし組織を大きくしたからには、メンバーの人生も背負わなければなりません。依頼のあったSaaS開発だけでなく、それまで恵まれた人脈を生かしてどんどん取引を増やしていきました。あの時は生き残ることだけを考えていましたね」（長谷川氏）。

そうして今は、クライアントの根幹を担う業務システムを手掛ける企業へと成長。2024年からは自社サービスにも力を入れる等、さらに大きな可能性を秘める組織へと変貌している。

予約システムや顧客管理システム、経営管理システム――。そうした業務システムを多く手掛けている同社。似た領域の開発を経験してきたことも評価の一つだが、それだけではない。

同社の大きな強みは、“事業者目線でのシステム開発”を貫いている点だ。

長谷川氏はエンジニアとしてこれまでに4社、同社創業後にも多数の企業に携わってきた。その中で、システム開発の大切な本質に気付く。それは、「自分達の提供したシステムが、どのように使われ、どのような利益をもたらすのか」という視点を持って開発に臨むことだ。同社はその視点を一度たりとも捨てることなく、ものづくりに励んできた。

「ものづくりの目的は、最新技術を使うことや、かっこいいデザインを作ることではありません。営業社員がスムーズに顧客管理するための見やすいUI・UXだったり、コーポレート側が情報を俯瞰的に見ながら経営管理できる機能だったり。本質的な開発を目指すために、私達エンジニアはクライアントへ細かなことまで提案しています」（長谷川氏）。

システムは無論、“完成したら終わり”ではない。売上や組織成長に貢献できなければ意味がないのだ。つまりシステムは、あくまでクライアントが成長するための手段。しかしだからこそ、どこまでも質の高さを追求していく。この姿勢は長谷川氏だけでなく、メンバーもしっかりと全うしている。

こうした姿勢で、ゼロからクライアントのシステムを作り上げることも多い同社。要件定義から設計、開発、運用までワンストップで任せられている。

「おかげさまでメンバーを迎えた2023年から1年間の売上は、これまでの3倍にまで伸びました。今後も、毎年売上を倍増させていくことが目標です」と長谷川氏は展望を語った。

そして、2024年にスタートした顧客管理サービス『DRIVE SFA』は、そんな同社の成長を力強く後押しするだろう。

「もちろん受託開発でも、多くのクライアントから厚く信頼していただいています。でも今後は、もっと活躍できるフィールドを広げたくて。例えば、やはり企業には『営業管理に便利なシステムはないか』『CRMで顧客管理を効率化させたい』等、大枠のニーズは明確に決まっているんですよね。だから、顧客管理なら『DRIVE SFA』と連想してもらえるような、広く認知されるプロダクトも武器にしたいんです」（長谷川氏）。

同社は今後『DRIVE SFA』を筆頭に、今後も自社プロダクトを開発していく予定だ。

Enjoy Life With…――こちらの頭文字を引用したのが、同社の社名“ELW”だ。「関わる全ての人が人生を楽しめる会社でありたい」という思いが込められている。

だからこそ同社は、クライアントのため、そして自分達のため、ものづくりの本質を捉えた事業を貫いているのだ。

「技術を一途に突きつめるエンジニアには、もしかしたら避けられてしまう姿勢かもしれません」長谷川氏はそう話す。しかし、こうした長谷川氏の考えに共感し、どこまでも高く技術を高めたいと願ってジョインしてきたメンバーが大勢いるのだ。

実際に前述の通り、長谷川氏の前職であるリユース事業会社から、長谷川氏を信頼してジョインしたメンバーも多い。また別の大手企業から、同社の将来性に期待して転身してきたメンバーもいる。

また同社は、以下のパーパスとバリュー、カルチャーを掲げる。

＜パーパス＞
■挑戦をドライブする（テクノロジーを活用して本気で挑戦し、その過程さえも楽しむ）

＜バリュー＞
■成果にコミットする（何が成果に繋がるかを考えて行動する）
■もっと速く！（効率化を徹底し、スピードを追い求める）
■昨日の自分を超える（常に研鑽を積み、成長し続ける）

＜カルチャー＞
■挑戦と安心（仲間と手を取り合い、安心できる環境で切磋琢磨し、共に成長する）
■自由と責任（成果にコミットできれば、働く場所も時間も、副業への挑戦も自由）

いずれも長谷川氏の信念をベースに、メンバーと話し合って決めたもの。

このような組織の基本的な方針に止まらず、日頃からメンバーは積極的に意見を発信する。その他、個々の得意分野はもちろん、未経験の領域にも手を挙げてチャレンジする風土が目立つ。

さらにメンバーのキャリア形成について、長谷川氏から面白い話を聞くことができた。

「今後の部門やポジションも、まだまだ築き上げている最中です。そこには会社の成長だけでなく、メンバーの適性やキャリア志向、挑戦したいことも反映できればと考えています。つまり、メンバーがやりたいと思った事業があれば検討していきます。そうすれば自然と必要なポジションも生まれ、お任せできるんじゃないでしょうか」（長谷川氏）。

同社は本当の意味で、一人ひとりが作り上げる組織なのだ。

また同社では副業はもちろん、エンジニアには“社内副業制度”も導入している。自身がメインで担当するプロジェクトの他、社内で走っている他のプロジェクトに参加可能。自身のスキルを高めたい人、頑張った分だけ収入を得たい人にはピッタリな環境だ。

裁量と自由度は、かなり大きなもの。同社では一人ひとりが主役となり、思う存分に成長を楽しめそうだ。