株式会社Novel

エンジニアが豊かなキャリアを構築するのに最適な会社がある。2017年に設立されたシステム開発会社、株式会社Novel。キーワードは「プライム」「アジャイル」「モダンアーキテクチャ」「フルリモート」だ。

同社の事業は、いわゆるSES（システムエンジニアリングサービス）。ただし、一般的なSES事業とは少し趣を異にする。自社エンジニアが将来を意識したキャリアの構築を可能とするべく、参画する案件をしっかり“吟味”している。

同社が自社エンジニアを送り出す案件には、いくつかの条件がある。第一に「プライム案件」、あるいはそれに準ずる案件しか受けない。同社の案件の半数はエンドユーザーの直請け。残りの半分も一次請けが基本。加えて、SIerからの案件がほぼなく、外資系を含むコンサルティングファームの現場で働くエンジニアが多いのが特色だ。

「全ての案件でエンドユーザーが見えるポジションの案件に参画しており、孫請け・ひ孫請けといった商流の深い仕事はしません。コンサルファームの案件が多く、要件整理や技術支援といった工程と開発フェーズを得意とするのが、当社のSES事業です。大手SIerが仕切るゼネコン構造のプロジェクトで働くのに比べ、全体が見渡せるポジションでの仕事は、エンジニアの“モノづくりマインド”を刺激してくれます」(事業部長・佐藤貴之氏)。

一般に商流が深くなるほど、働き方や待遇が悪くなるといわれているSESの仕事だが、同社のように商流の浅いポジションでの仕事だと、エンジニアの働く環境も整備されており、自然と働き心地も良くなる。

そして、同社には「アジャイル型」の開発案件が多い。PMP（Project Management Professional）保有者が複数名在籍し、上流工程から下流工程までワンストップで提供。要件定義からローンチまでE2Eで対応し、DevOps戦略の立案・実行でハイレベルな運用保守サービスも提供している。

「SIerとの付き合いが少ないことで、結果としてウォーターフォール型の開発案件に参加する機会が限られます。現代のシステム開発は、納品で終わりではありません。クライアントと一緒に開発したシステムのブラッシュアップを続ける。それに伴った新規機能や新システムの開発が派生します。当社では、エンドユーザーの懐に深く入り込んで、一緒に事業成長させる開発を実現しています」(佐藤氏)。

さらに同社では、案件のこだわり条件に「モダンな技術」を挙げている。ReactやVue、Go等の開発言語や、クラウド、サーバーレスアーキテクチャといったモダンな開発スタイルの案件を優先している。

「モダンな開発にこだわっているのは、社員を“枯れた技術のエンジニア”にしないためです。日進月歩の勢いで開発のスタイルが変化するIT業界において、エンジニアが長く安定したキャリアを歩むには、常に最新技術へのキャッチアップは欠かせません。技術習得のサポートだけでなく、エンジニアが仕事で新しい技術にチャレンジできるフィールドを用意するのは、会社の務めだと考えます」(佐藤氏)。

SES業界でエンジニアが新しい技術にチャレンジするのは、簡単ではない。クライアントに技術力を提供するビジネスであって、本来は学びの場ではない。しっかり技術を身に付けたエンジニアをサービスとして提供する。しかし、同社ではクライアントと信頼関係を築いてきたこともあって、チームでプロジェクトに参加することで、新しい技術を身につけたいエンジニアもプロジェクトを通して新しい技術に触れることができる。

「経験豊富なエンジニアと経験の浅いエンジニアがチームとなってプロジェクトに参加してもらうことで、エンジニアの成長を実現してきました。JavaやPHP等でWEB開発をしてきたエンジニアで最新の言語での開発に参加したい人がいれば、当社が最適だと断言します。経験が足りない場合は、エンジニアへの投資と割り切ってディスカウントも視野に入れています。チームで価値提供することで属人化も防げ、全体に高単価のプロジェクトで働くことが可能となります」(佐藤氏)。

エンジニアのキャリア構築に関しては、会社と社員の間でミーティングの機会を設け、現状と将来に関する認識を共有し、それに合わせて参加するプロジェクトを決定。エンジニアが着実にステップアップできる道を一緒に作り上げる。

「最近、エンジニアから現状や将来に関するヒアリングの機会を増やしました。それまで四半期に一回の1on1で話を聞いていましたが、それでは時間が足りず、2カ月に一回、話を聞く機会を設けています。現場では働くエンジニアと密にコミュニケーションを取ることで、現場で問題が発生していれば、速やかな対応も可能です」（佐藤氏）。

エンジニアの働き方に関しても、同社では案件を吟味する基準がある。それは「リモートワーク」。そのため「フルリモートOK」の案件を多く受注している。

フルリモートOKにこだわっているのには、いくつか理由がある。一つには、オンラインで働くことで、社員の置かれている状況を会社で把握しやすい。SES事業はクライアントのオフィスで働くケースが大半であるため、現場で何が起こっているのか会社からは見えにくい。その点、オンラインでのコミュニケーションに限定すれば、会社でも現場の状況が簡単に把握できる。

「コロナ禍前までは、当社のエンジニアもクライアントオフィスに常駐していましたが、現在は全員が原則、フルリモート。プロジェクトの進捗の都合でクライアントオフィスに出社する時もありますが、程度は各エンジニアの裁量に任せています。エンジニアという仕事は非常にリモートワークに適した職種。そんな特色を生かさないのは、もったいないです。当社代表が“通勤”を非効率と考えるタイプなので、当社はフルリモートで会社も現場も回るように事業を設計しています」(佐藤氏)。

オンラインで働くフルリモート。業務上のコミュニケーションに支障がないとはいえ、自社エンジニア同士のコミュニケーションの場がなければ、孤独に仕事をしなければならない。同社では自社エンジニアのコミュニケーション促進を目的に「バーチャルオフィス」を設置している。

「SESですが、客先常駐せずに、オンラインのバーチャルオフィスに集まって、みんなで仕事をしています。コミュニケーションが気軽になって、エンジニアが当社の一員であるという意識を作り出すのに一役買ってくれています。」(佐藤氏)。

創業者である代表を含め、全員がエンジニアだという同社。エンジニア同士なので、コミュニケーションの土台が同じ。対人関係でもストレスフリーで働けそうだ。

「現在、会社を次のフェーズへとステップアップさせるべく、インナーブランディングを実施し、新しいメンバーを迎え入れる準備をしています。“攻めの開発”をキーワードに、エンジニアが仕事に打ち込める環境を全員で作り上げていきます。営業を置かず、バックオフィスも最小限に留めることでコストを圧縮し、その分、エンジニアに還元しています」(佐藤氏)。

プライム・アジャイル・モダンアーキテクチャ・フルリモート。エンジニアの長期的なキャリア構築や働きやすさを追求するSES会社。同社で働けば、SESという働き方のイメージがガラリと変わること請け合いだ！