「塗料の未来を創り、塗料で未来をつなぐ。」をスローガンに掲げ、住宅用塗り替え塗料の開発・製造・販売を行うプレマテックス株式会社。2000年設立の同社は、塗料業界では類を見ない「エンドユーザーに対するブランディング」によって右肩上がりの成長を続けている。
まず同社には圧倒的な製品開発力がある。健康被害や大気汚染の原因であるVOC(揮発性有機化合物)を削減し、SDGs達成に貢献するために、塗り替えの回数を減らす無機塗料をはじめとした高耐久塗料を開発。VOCをほぼ含まない水性塗料への切り替え。塗装面積に応じたフレキシブルな選択ができるように、従来5kg・15kgの2サイズしかなかった塗料缶に「三つ目のサイズ:10kg缶」を追加。男女問わず操作可能な機械の導入をはじめとする製造現場の自動化…等。この他にも業界に先駆けた様々な取り組みによって、高品質の製品を世に送り出してきた。
一方で、2000年設立の同社は「後発組」であるため、シェアの拡大には製品力プラスアルファが必要だった。そこで力を入れてきたのが、エンドユーザーに対するブランディングである。通常、住宅用塗料はメーカーが製品を用意し、代理店等を通じて塗装業者に卸されて塗り替えに使われる。
しかし同社は違う。代理店を介さない直販体制を確立。そして住宅用塗料のエンドユーザー、つまり塗り替えニーズのある住宅に住む人をターゲットに据え、WEB広告・SNS・動画・テレビCM等メディアミックスで同社の製品をアピールする。エンドユーザーのリクエストを受け、同社に問い合わせた塗装業者に対して直接販売を行うのだ。もちろん製品力には圧倒的な自信がある。高価格帯ではあるが、エンドユーザーからのリクエストなので塗装業者も同社の製品を選ぶモチベーションは高い。値下げ競争に巻き込まれることはないのだ。
また、塗り替えニーズのあるエンドユーザーに塗装業者を紹介するサイト『プレマスタイル』では、同社の製品を利用する全国の塗装業者と提携。エンドユーザーは、同サイトを通じて地元の優良塗装業社に塗り替えの依頼ができるようになった。もちろん、塗装業者にとってもビジネスを広げるチャンスになる。同社はこのようにして塗料業界の常識を打ち破る様々な取り組みによって、右肩上がりの成長を続けている。