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株式会社エヌ・ゲート

  • IT/Web・通信・インターネット系

自社プロダクト×IT人材育成スクール。福岡から「業界トップシェア」に独自スキームで挑む開発集団

自社サービス製品あり
残業少なめ
カジュアル面談歓迎

企業について

株式会社エヌ・ゲートは、障がい福祉サービス事業所向けSaaS『プロジェクトRIN』の開発・提供を主力事業とする企業だ。『プロジェクトRIN』のローンチは2019年。利用者情報の管理から多様な業務記録、書類作成等、障がい福祉事業所における煩雑な間接業務を広く電子化し、支援員の事務負担を大きく軽減する機能性が高く評価され、全国規模で導入が進んでいる。2024年11月現在、導入実績は北海道から沖縄まで250事業所を超え、まだまだ増える勢いだ。

同社は2007年、SESと受託開発を手掛けるシステム開発会社としてスタートした。受託案件では、電力、不動産、コールセンター、大学や高校、大小様々なメーカー等、業種を問わず多種多様なオファーに対応。加えてITインフラ構築やITコンサル、各種保守ソリューションといった開発以外の領域でも実績を重ねながら知見を蓄積して「いつかは自社プロダクトを」と明確に目標設定し、『プロジェクトRIN』の開発に繋げた経緯がある。初めての自社プロダクトに障がい福祉事業所向けSaaSを選んだ背景を、創業者であり、現在も代表を務める岩下直樹氏に伺った。

「発端は、2016年頃に手掛けた社会問題解決のためのSaaS開発でした。クライアントは宮崎と福岡の社会福祉協議会。ヒアリングを進める中で、福祉現場において膨大な間接業務負担が課題になっている現状や、障がい福祉サービスの整備が医療や介護領域に比べて大きく立ち遅れている事実を知りました。福祉の世界は未知の領域でしたが、私が調べた限り、当時はこうした課題に応える業務システムはほとんどなく、大きな可能性を感じました」(岩下氏)。
その頃、障がい福祉業界では国の制度面の後押しもあって新規参入が相次いでおり、現場の課題に即した使い勝手のいい業務支援システムが切実に求められていた。しかし岩下氏は、プロダクト開発に着手する前に、自ら障がい福祉事業所を立ち上げるという大胆な施策を実行する。
「業務を知らずして、いい業務支援システムは生み出せない。開発現場を知るエンジニアなら誰でも知っている鉄則です」(岩下氏)。

こうして2017年、知人と設立した関連会社で開設した多機能施設『りんぱれっと』では、就労移行や生活訓練といった多様なサービスを提供し、実践を通じて業務と課題に精通。その知見を生かして、まず『りんぱれっと』で用いるシステムを構築し、自社事業所で実証とブラッシュアップを重ねてパッケージに昇華――『プロジェクトRIN』の高評価には、確かな理由があった。

同社のオフィスは、JR博多駅から徒歩7分の好立地。ちなみに『プロジェクトRIN』の初期開発の舞台となった『りんぱれっと』も、オフィスに程近いビルの中にあり、機能開発のヒントを求めて『りんぱれっと』の現場を見学に訪れるエンジニアの姿も日常的に見受けられる。
2024年秋には本社オフィスが同じビルの7階に移転し、フロア面積約60坪、総勢10人ほどのメンバーが働く職場としては贅沢なくらい広々とした環境となった。実は、この広いオフィスの3分の2が開発スペースで、残る3分の1は2025年春にスタートする新規事業『プログラミングスクール JAVAC博多駅前校』の拠点となる。なぜ、スクールを?その狙いについて、岩下氏は次のように話す。

「周知の通り、全国的にIT人材不足が続き、どのIT企業も人材確保に苦労していますが、当社も例外ではありません。そこで、思い切って自前のIT人材養成機関を立ち上げることに。“学生”として想定している主要ターゲットは、他業種で働く業界未経験者。ITエンジニアとしてのスキル習得を目指すリスキリング需要に応え、即戦力のプログラマーに育てて世に送り出そうという構想です。もちろん当社でも、ゆくゆくは“卒業生”を積極的に採用していく方針です」

『JAVAC』には際立った特長が少なくとも二つある。一つは、講師役を同社のエンジニアが担うこと。もう一つは、『プロジェクトRIN』を教材に活用する実践的なカリキュラムだ。『プロジェクトRIN』は、導入先の事業所から寄せられる膨大な要望や評価を踏まえ、新たな機能追加や既存機能のブラッシュアップを重ねている、いわば“成長途上”のプロダクト。その開発タスクにリアルタイムで携わっている現役のエンジニアが、職場と地続きの“教室”に移り、時には開発テーマに沿った現在進行形の実践課題を取り入れながら指導を行い、現場に即応できるプログラミング力を磨いていく。受講者にとって、プログラマーを目指す最短ルートに。それが『JAVAC』の目標だ。またエンジニア目線で見ると、『JAVAC』での講師体験が新たなモチベーションの材料となり得る点も見逃せない。

「『りんぱれっと』の自立支援プログラムにIT訓練のコースがあり、当社のエンジニアも一部関わっているのですが、非常に前向きに取り組んでいて、本業にもプラスに作用しているようです。エンジニアの個性は多様で、当社にもいろんな社員がいますが、教える楽しさを知ることでモチベーションが増す人が意外なほど多い。自分が学んできた技術を次世代に伝えていく必要があるというのは、各エンジニアが思っていること。今後、『JAVAC』で自分自身の意外な一面や未知の可能性に気付く社員も少なからずいるのでは、と期待しています」(岩下氏)。

オフィス移転、『JAVAC』開校と、大きなニュースが続く同社だが、それとは別に創業以来最大とも言うべき転機を迎えている。
「ある大手企業とJVを組み、本格的な成長を目指すフェーズに移行します。提携先は福祉業界の事情に精通する企業。今後は営業活動を提携先に一任し、当社は開発に専念する新たな役割分担の中で、『プロジェクトRIN』の可能性を最大限に引き出していこうと考えています」(岩下氏)。

障がい福祉事業所は全国に約20万拠点。そのうち、『プロジェクトRIN』のサービスが適応可能な事業所は9万拠点にも上る。伸びしろは十分過ぎるほどだ。
「当社には営業部門がなく、250事業所という現状のユーザー数はほぼ紹介や口コミを軸に達成した実績です。現在、業界トップシェアのシステムの導入先は、約4,000~6,000事業所。当面の目標は、このサービスを追い抜き、トップに立つことです。現状では開きがありますが、決して不可能ではないと思っています。それくらい、福祉の現場から生まれた『プロジェクトRIN』は確かなポテンシャルを秘めています。今後、提携企業が本格的な営業活動を進める中で、どこまで広げられるか。楽しみです」(岩下氏)。

開発現場では細かな役割分担は行わず、一人のエンジニアがフロントエンドからバックエンドまで、インフラ対応やパフォーマンス改善等も含めてフルスタックで担うスタイルを徹底している。エンジニア目線で見れば、トータルな開発スキルをスピーディーに習得できる環境であり、大きな魅力になっている。
社内ルールを極力設けない自由度の高さも特徴的だ。「各自の役割さえ全うすれば、あとは自由。服装の縛りはもちろん、定型の研修制度や社内イベントの類もありません。もちろん外部研修等の参加希望があれば認めますし、会社が費用を負担するケースも。社員主導で技術勉強会を開くのも、もちろん自由です」と岩下氏。

自由と自主性を尊重する一方、基本出社を貫いているのも、同社らしさ。リモート勤務を禁止しているわけではないが、現状ではほぼ毎日、メンバー全員が顔をそろえている。余計な干渉のない気楽さと、お互いが気軽に相談できる和やかさを兼ね備えた空気感こそ、同社ならではのカルチャーなのかもしれない。
「今後は、『プロジェクトRIN』に続く新たなプロダクト開発にも乗り出します。あなたの発想やアイデアも、ぜひ形にしてください」(岩下氏)。
本格的な拡大フェーズに入った同社の成長と足並みをそろえて、エンジニアとして大きく成長できるチャンスが、ここにある。

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インタビュー

株式会社エヌ・ゲートのインタビュー写真
代表取締役 岩下 直樹氏 事業会社の営業職、福岡市のSIer勤務を経てフリーのSEに。2007年、24歳の時に起業し、現在に至る。

── 24歳でエヌ・ゲートを起こされていますね。元々起業志向が強かったのですか?

そうですね。たしか高校生の頃には、いつかは自分で会社をつくりたいと考えていました。といっても、この業種でこんな仕事を、というような具体的なイメージはなく、著名なベンチャー創業者に憧れたわけでもなくて、要は会社員には向いてないだろうな、と。体育祭で右向け右!とか、みんなと同じ行動というのがどうも性に合わなくて。大きな組織のone of themなんて到底無理なので、自分には起業しかない、と。

当社では社内ルールを極力作らず、社員の個性と自由をできる限り尊重する姿勢を徹底していますが、私自身がそういう環境の方が快適だから自然とそうなった、という面もある... 続きを読む

企業情報

会社名

株式会社エヌ・ゲート

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > ソフトウェア/パッケージベンダ

IT/Web・通信・インターネット系 > システムインテグレータ・ソフトハウス

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、自社サービス製品あり、残業少なめ
資本金

1000万円

売上(3年分)

202227200万

2023210000万

2024210600万

設立年月

2007年03月

代表者氏名

岩下 直樹

事業内容

自社開発SaaSの提供
地域の中小企業へのITコンサル・インフラ構築
プログラミングスクール(2025年4月開校)

株式公開(証券取引所)

非上場

従業員数

9人

平均年齢

31歳

本社住所

福岡県福岡市博多区博多駅前1丁目23番2号

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