株式会社Netforce

株式会社Netforceは、プライベートブランドやナショナルブランドのオフィス家具を中心に、ECでの販売や卸を手掛けている企業である。

●EC事業
社名のとおり、“ネットの力”を活用するEC事業が同社の根幹。ショップとしては、総合通販サイト『LOOKIT!』（ルキット）の本店（オフィシャルサイト）のほか、複数の大手通販サイトに出店している。
取扱商品としては、オフィス家具を主体に、店舗事務用品、照明、厨房機器、金庫、工具、医療介護福祉器具、教育施設用家具、インテリア等と幅広く、総商品点数は約5万点に及ぶ。商品点数は毎年増加しており、「いつも新しい発見がある」「選べるワクワク感がある」といった評判を呼んでいる。

『LOOKIT!』の強みは、コストパフォーマンスの高さ。ナショナルブランドの商品は商社等を介さない直取引と取引量の多さで仕入れ価格を抑え、プライベートブランド商品はD2Cとして流通コストをカットし、低価格に繋げている。
ECづくりにおいても、専用スタジオを設けて全商品の撮影を自社で行っている。
また、商品は全て自社倉庫で保管し、在庫管理や受注受付、梱包・配送、アフターサポートといったフルフィルメント業務を同社が一貫して行うことで、顧客に対してきめ細かいワンストップサービスを実現。

こうしたことから、2023年にはオフィス家具ショップとして初の「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2023 家具・収納ジャンル賞」に輝いている。
なお、販売先は企業や店舗だけでなく、官公庁や学校、介護施設等年間10万社以上に及んでいる。

●メーカー
ロッカーやオフィスチェア等、自社オリジナルのオフィス家具の企画・デザイン設計を自社で行い、製造は同社の品質管理の下で東アジアや東南アジア諸国のOEM工場に依頼。商品はもちろん、取扱説明書や梱包資材まで日本基準の高品質を追求。現在、1,200アイテム以上のPB商品を揃えている。最近では家電領域にも進出し、移動式エアコンをリリースしている。

●卸販売
メーカーや商社としての機能を生かし、取扱商品をオフィス向け通販サイト等の小売や施設設計会社、他の商社等に卸している。
そのほか、新規オフィス開設やオフィス移転時等にオフィス家具をまとめて提供するコンサルティング直販売も手掛けている。

同社は、2008年3月に代表取締役社長CEOの安坂明典氏が創業した。

安坂氏はそれまで中古オフィス家具会社で店長を務めていたが、中古の商品は仕入れが不安定で在庫管理が難しいという問題があった。そこで、新品の取り扱いを経営に提案したところ、自ら手掛けることを勧められる。これを機に、当時隆盛を始めていたECで新品のオフィス家具を扱うことを思い立ち、同社を起業した。
当初はナショナルブランドの商材だけでスタートし、2014年からプライベートブランド商品の開発を手掛け、メーカー機能を持つようになる。2021年にはナショナルブランドとプライベートブランドの売上が半々となり、現在はプライベートブランドが70%を占めるほど成長している。

業績は毎年115～130%と伸び続けており、2024年12月期の売上高は48億円。2030年までに100億円を目指している。
「今後の成長戦略としては、プライベートブランドの比率をさらに高めていくとともに、オフィス家具以外の領域を広げていくことに力を入れていく計画です。移動式エアコンを開発した家電領域や、家庭向け商品にもチャレンジしています。」と管理部総務・人事Gの髙橋氏は話す。

同社が掲げているMISSION、VISIONは次のとおり。

●MISSION：FUN SPACE and TIME 楽しいを創造する
お客様、お取引先様、社員の皆様全てにインターネットを通じて、「ワクワクする空間と時間」を創造します。

●VISION：感動、新発見、楽しさを感じる 世界に通用するショッピングサイトを作る。

「インターネットを通じて多くの商品を世の中に提供している当社として、お客様には楽しいショッピングをしていただき、お取引先様とは共に成長して喜びを共有し、社員には幸せな生活と楽しく充実した仕事を実現できるよう、創業以来努めてきました。今後もこの志を原動力に、成長を続けていこうという思いを、MISSIONやVISIONに込めています」と髙橋氏は説明する。

現在の同社の社員数は約70名で、男女比率は4：6と女性が多い。うち、子育て中のママ社員・パートが20%を占めている。平均年齢は36.5歳だ。
こうした組織全体を束ねるVALUE/WAYは、次の8項目だ。

●VALUE/WAY
01 品質と価格はサービスだ
02 商品開発力で勝負する
03 挑戦することを忘れるな
04 ゴールを決めたら、ルートを考え、行動を逆算しよう
05 言い訳しない、脳がちぎれるほど考え、とことんやり抜く
06 One for all, All for one
07 誠実であり続ける
08 就職したい会社にする

このVALUE/WAYは、MISSION、VISIONと共に記載したカードを全社員に配布し、いつでも見られるようにしている。また、新人の入社時には暗記するまで読み合わせるプログラムも設けて、浸透・促進を図っている。

人材育成制度としては、社内研修をはじめ、書籍購入や資格取得の費用補助も行って自己啓発を促進。
人事評価においては、職種・階層ごとに役割や業務内容を明示する「業務定義書」を設け、半期ごとの目標設定と進捗状況を基に行われている。

同社のカルチャーについて、髙橋氏は次のように話す。
「役職者でも“さん”を付けて呼ぶカルチャーがあり、全体的にフラットでフランクな組織風土があると思います。ちなみに安坂は“社長”と呼ばれることが多いのですが、本人は“安坂さん”と呼んでもらいたがっています」

同社は2024年9月、JR総武線小岩駅より徒歩約5分のところに自社ビルを新築し、本社オフィスとして構えている。オフィスワークを原則としているが、固定デスク制で全社員にモニターを2台供与する等、業務環境を充実させている。また、1階にはラウンジを設け、来客の応対やイベント、ランチタイムに社員が食事や休憩をするといったことに活用されている。なお、新本社竣工とともにケータリングの弁当代の半額を会社が負担する「ランチ補助」もスタートさせ、社員に喜ばれている。
「カルチャーと併せて、とても働きやすい環境があると思います」（髙橋氏）。

そんな同社は、DXを推進する情報システム部の社内SEを求めている。
「詳細は、情報システム部マネージャーである倉地のインタビュー記事を読んでください。会社が求める人物像としては、規模的に担当業務を細分化できず一人の業務範囲が広く、特にマニュアル化もされていないので、自分で考えて行動できる方、そんな環境を楽しめる方にぜひ来ていただきたいと願っています」と髙橋氏は呼び掛ける。