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インタビュー画像and factory株式会社 代表取締役社長 青木倫治(あおき りんじ)

アプリ事業、IoT事業と事業領域が異なる二つの事業を展開している理由を教えてください。

創業当初から弊社は「日常に&を届ける」を理念にしています。すでにさまざまなサービスを利用している方に、より便利さを感じていただいたり、さらに暮らしを豊かにしてもらったりという、この「より」「さらに」の部分を「&」という言葉で表現していこうと事業を展開しています。 つまり、あるモノに対して付加価値を創造することを念頭にサービスを作っており、「うちはゲーム会社だとか」「不動産領域が当社のフィールドだ」という風には決めていません。既存事業に「&をお届けする」というのがスタンスです。 ただ創業後、ゲーム攻略掲示板とマンガアプリという大きめの事業が2回続けてヒットしたことがここまでの成長につながったことは間違いない。時代のタイミングと僕らの培ってきたアイディアやUI、UXを作る技術力が上手くかみ合ったと思っています。 今後の事業の展開として、賃貸領域にも踏み込もうと思っています。賃貸ってマーケットはとても大きいけれど、物件選びも契約も、水道光熱費の契約や管理費に至るまで、アナログな要素が多すぎてなんだかよくわからない。リリース前なので詳しくはお話出来ませんが、この領域にIoT事業部の宿泊領域サービスで培ったノウハウをひっさげて、日本中の何万という賃貸者さんにサービスを出して行こうと。

収益成長で500%とか600%と、会社を急成長し続けられている理由とポイントについて。

僕と会長の小原で会社を立ち上げた当初、資金調達をせずに自前でやっていこうとしていました。お金がない分「一番成功率が高いのはどの領域だろう?」と常に考えていて、その「高いところ」に踏み込んでいく。その繰り返しが、成長できた要因だと思っています。 僕たちが手がけてきた事業は、たまたま選んだジャンルが時代の流れにギリギリのタイミングで合っていたのだと思います。きっと早すぎてもダメだったでしょうし、マーケットが広がり始めて一番ユーザーに受け入れてもらえるタイミングだったかと。また「競合になるのではなく提携相手として最大手に寄り添う」というスタイルで事業を展開しており、新たな市場を創っているのも要因だと思っています。

and factoryのビジネスのつくり方とは。

当社には幸いなことに強いビジネスチームがいたので、自分たちが選んだジャンルにはメンバー全員が(同業他社の)誰よりもコミットして、スピードを意識してブラッシュアップしてきた自負はあります。 数字とかKPIもすべて見ていますし、ダウンロードの単価とその後の継続率、1人あたりの利用単価なども創業当初からすべて計測して分析しています。その結果を見て、 「この価格帯のお客様にはこういうサービスをした方がいいんじゃないか」 「継続してくれないお客さんの原因ってこうだろ」 「じゃプロダクトの改善はこういう風にしていこう」 …とすごい勢いでPCDAを回し、少々上手く行かなくても無理矢理軌道に乗せていく(笑)。 またサービスを構築していく過程で、データマーケティングやKPIの知識が必要だなと感じたときは、知り合いの中でそういう分野に特化している人間を口説きまくって入ってもらいました。そうしてリファラルで固めたメンバーで、泥臭く一緒にやってきた感じです。 エンジニアの採用には苦労しましたが、募集をかけて来てくれた一人に直感的に「この人なら創業期のうちでもコミットしてくれるのでは?」と感じ、なんとか口説いて入ってもらいました。 その第1号エンジニアは今でも働いており、彼が中心になって「and factoryのエンジニア文化を創っていこう」という動きをしてくれたお陰で、2人目、3人目とエンジニア採用が続いた。エンジニア同士のコミュニケーションも良好で、スピード感ある決定力と技術力をちゃんと付けていこうという文化ができあがっています。 普通の会社なら、まず仕様会議をして「じゃぁ、来週までにブラッシュアップして持ってこよう」となって、決定までに2週間かかるような企画を、僕らは隣同士の席なので5分で決めてすぐにブラッシュアップに取りかかるというようなことをやってきましたから。

会社の規模感はどのような変遷をたどっているのですか?

最初は僕と小原の2名ですが、その後ゲーム攻略掲示板の頃に10名程度、マンガアプリとIoTがほぼ同時に立ち上がっていて、そのころがいわゆる“30人の壁”を感じていたあたり。移転して今の場所(東京都目黒区)に来て、ホステルを立ち上げる中で50名に増員、今が大体130名くらいといったところです。

新型コロナウイルス感染症の拡大で新たな生活様式が浸透する中、今後の働き方についてはどのように考えていますか?

新型コロナウイルス感染症の拡大で新たな生活様式が浸透する中、収束後に元の働き方に戻すのではなく、いわゆる「ニューノーマル」に合わせた働き方にアップデートする必要があると感じました。 そこでand factoryの働き方をアップデートするに当たり、ボードメンバーでこれからのオフィスにどの様な価値を持たせるかを話し合い、大きく3つの価値を持たせようという話になりました。 1.信頼感  and factoryのアセットは社員です。イノベーションや、スピード感などグロースの源泉と考えており、緊急事態宣言発令中フルリモートワークを経験し、オンラインでの信頼感の構築は改めて難しいと感じました。 2.イノベーション  社員から新規事業も募っていますし、自身も常に新しい事を考えています。そういう意味でイノベーションをかなり重要視してますし、雑談などの緩やかな人間関係がイノベーションを生むと感じています。 3.モチベーションマネジメント  現在第9期目、ライブ感のある成長をオフィスが担ってきました。社員全員がそれを感じ、モチベーションを上げる手段としてオフィスを提供していきたいと考えています。 現在も進行中の新規事業や、毎月2~3名程度の中途スタッフの入社があったり、まだまだ成長フェーズな企業だと感じる中で、上記のオフィスの価値はand factoryのグロースや、スタッフのやりがいにとって欠かせないものです。 一方今回の在宅勤務の実施で、作業が捗ったり、通勤のストレスが無くなったりとリモートワークの良い面や、「新しいものを生み出している空気感を感じ辛い」などの改善点も見えてきました。 新型コロナウイルス感染症が収束するまでは、時事に合わせてオフィスの制限をかけつつ、収束後には、これまでのand factoryの良さを活かした働き方を実現したいと考えています。

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小山 萌
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