創業のきっかけを教えてください。
新卒で入社した大手総合人材サービス企業で、人材営業を経験してきました。 その中で、日本の社会問題である「労働力の低下」を解決するには、日本の生産性自体を上げる必要があると感じていたんです。 そのためには、既存の人材サービスがやっている紹介斡旋や派遣以外の形で、副業や兼業、フリーランスのような自由度の高い働き方をしやすい社会にしていくべきだと思い、サーキュレーションを創業しました。その解決手段としてスタートしたのが、プロシェアリングです。 実は前職でも、新しくシニア向けの顧問サービスの立ち上げはやってみたんですけどね。もっとビジネスの枠組みを広げたかったし、会社の都合にとらわれず、自由な意思決定をしながら自分たちで新しいマーケットを創っていきたいと思ったのが、創業のきっかけです。
この領域で事業を展開している理由は何ですか?
各業界において、テクノロジーの分野で活躍している人たちは働く場所に依存していません。これらの人たちこそが最も新しい働き方を世界中で実現しています。テクノロジーが高度になればなるほど、現在の社会の雇用の形態に合わなくなっていきます。コネクテッドインダストリーが進む時代に、インダストリーとインダストリーがつながっていく中で、常勤で働く必然性も薄まっていっています。一方、中小企業やテクノロジーが遅れている企業にとっては、イノベーションを起こすためにITの知見が必要になったとしても、そこに適した人材を雇用することが難しいケースは珍しくありません。これらの個人が抱える課題と企業が抱える課題の両方に対するソリューションを提供できるのがサーキュレーションであり、そこにやりがいがあります。
会社としての今後の展開を教えてください。
自分自身が問題を解決していく者として企業に入り込み、課題を特定すること。それがコンサルティングの仕事です。しかし、私たちサーキュレーションの特色は、専門家が持つ専門性を通して課題を特定できること。コンサルティングを実施するのにあたり、専門性を担保できることが強みだと考えています。専門性を活かして企業にイノベーションを起こしたり、外部の知見を注入して企業の構造を変えたり、このようなことができるのが私たちの仕事の醍醐味です。 現在、サーキュレーションの中で一番多いのは、新規事業のコンサルティング案件です。製造業のIoTだったり、大企業のアイデアフラッシュだったり、中小企業、大企業を問わず、新規事業という分野で、専門性を軸とした解決支援を提供できる面白さは大きなものです。今後の展開としても新規事業の案件には積極的に関わっていきたいですね。
社員に対してどんな思いを抱いていますか?
私たちの仕事はさまざまなクライアントの経営に関わるため、視座を高くして働けるところに魅力があります。単純に自分自身のことではなく、そこから自分の周辺のこと、会社のこと、さらには、マーケットをどう作るかということや、働き方をどう変えていくかなど、より高い視点を持って仕事に取り組めるところにこそやりがいがあると思います。 またクライアントの課題を特定することに加えて、その背景を把握しておくことも必要になります。求められるのは、情報を収集するにしてもより高い視座から行うこと。それは、突出したスペシャリティを持っている人がその知識や経験を活かしながらさらに他の力を得ることができたり、経営においてのゼネラリストを目指したりすることにつながります。何より、社会的課題の解決を考えながら働くことができるのは価値があります。ぜひそのように仕事に取り組んでほしいですね。