代表取締役社長　廣中 憲司氏（2024年4月1日付 退任）

略歴をお教えください。

1982年に新卒でNECの関連会社に入社して以来、一貫して防衛省やJAXAなどを顧客とする防衛や宇宙関連のシステム開発を手がけてきました。2015年に、NECが資本参加している情報セキュリティ会社の株式会社インフォセックの社長に就任しました。 当社は2013年にNECの100％出資会社となり、私は2016年に2代目の社長に就任しました。

社長に就任し、御社をどういった会社にしていこうと考えていますか？

ネットワーク技術者やシステムエンジニアをセキュリティ技術者に育成するためには、かなりの期間を必要とします。そして、ハッキングやサイバー攻撃といったダークな側面のサイバーディフェンス業務を手がけるエンジニア、いわゆる“ホワイトハッカー”を育成しにくい環境にあるわけです。しかし、ご存知のようにサイバー犯罪がますます巧妙化・頻発化していく中、当該技術・サービスは欠かすことができません。また、NECグループはいろいろなサービスを手がけ、警察、防衛や宇宙など国家のプロジェクトに数多く関わっており、各システムの正常稼働には、“サイバー空間の安全”も重要なテーマになっています。そこで、国内最高レベルといえる当社の当該技術が必要不可欠であります。 今までのシステム構築に加え、次はいよいよサイバー空間の安全を提供することで、NECグループと一緒になって社会に貢献していきたい。 そのために、いざという時にいつでも最大限の技術力を発揮できるよう、常に技術を磨き続けていく会社にしていきたい。

社員に対して、どんな存在になってほしいか、どんな人生を過ごしてほしいかといった思いを聞かせてください。

「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、遊びやゲーム、もちろん仕事も好きなことだから自ずと一生懸命やり、上達も早いわけですね。ですから、仕事には興味をもって取り組んでほしいと思っています。そして豊かな生活を送ってほしいです。生活の豊かさに関しては、給料がいいとか残業時間が少ないといったことも重要なファクターでしょうが、仕事そのものに興味を持って取り組む環境とか、仕事が楽しいと思うことできるかが重要だと思います。 その点、当社は日本でトップレベルのサイバーディフェンス技術を突き詰めることを目指していますし、ホワイトハッキングに興味を持つ人材にトップレベルの環境を提供できていると自負しています。かつ、この技術はITの各領域で大いに生かせると思います。エンジニアとしてのキャリア構築に、これほど優れた環境はそうそうないのではないでしょうか。

「仕事観」をお教えください。

仕事は、それを通して人間性を磨く場所であると考えております。そして、前述のとおり好きなこと、興味のあることが仕事内容に一致することが望ましいです。また、一致していても社会生活を送っていれば大変な目に遭うこともしばしばでしょう。しかし、そういった一見好ましからざる場合も、自分の人間性を磨く機会になると思います。学生時代は同級生とだけ付き合っていれば良かったものが、社会に出ると10歳も60歳も年上の人と話さなければならなくなる。そんなコミュニティだからこそ、いろいろな考え方に接し、人間性を高めていけると思います。 隣の席に日本人としてトップレベルのホワイトハッカーが座っていたりする当社の場合は、思う存分技術力を磨けるコミュニティでもあると思います。この世界は新しい事象が次々に起こります。だからこそ、新しい技術やツールにはまず触ってみることが大事です。色々な事にチャレンジした結果がすべて財産になります。

オフタイムの過ごし方とは？

なるべく諸先輩方と交流を持つことで、リラックスした雰囲気の中でためになる話を聞いたり、ちょっとしたことを相談したりといった機会に飲み会やゴルフをたまに行っています。そこからいいヒントが得られていますよ。