設立に至ったきっかけを教えてください。
私は当社を設立する以前、大手総合人材サービス会社の立ち上げに参加し、取締役として人材紹介ビジネスに携わっていました。そこで良い人材を求める企業と、自分の能力を発揮できる企業を求める求職者と数多く接する中、私はある課題を感じていました。大手企業を含め、「どんな分野の人材ニーズにも対応できます」と謳うサービスがほとんどで、お客様から見ても個社ごとの特徴が見えなかったのです。 そうした状況で場当たり的なマッチングをしても、結果的には早期離職につながってしまい、企業・求職者双方にもムダな時間をつくらせてしまいます。だから私は、人材ビジネスに必要なのは提案・マッチングの品質だと考え、品質を追求するためには、“何でもできる”ではなく、“これだけはNo.1”という専門性が必要だと考えたのです。 専門性を追求するには、どうしても総合人材サービスの組織では限界があります。だから同じ志を共有できる同僚の有志を集め、業界特化型の人材紹介サービス会社を設立することにしたのです。
IT・Web・ゲーム業界に着目したのは、どのような理由からですか?
私たちの暮らしを豊かにしている商品・サービスをイメージしてみてください。商品・サービスの進化に影響をもたらしている大部分は、技術革新だとは思いませんか。私は人材ビジネスに携わっている以上、人材で世界を変えたいというビジョンがあります。そう考えた時に、IT・Web・ゲームが最も適している業界だと思ったのです。 それともう一つ、IT業界をリードしている企業と聞いて、どんな企業名が浮かんでくるでしょうか。検索エンジン、SNS、ECサイトなど、各分野の代名詞となるようなサービスの多くは、海外のIT企業が運営しているのはご存知の通りです。しかし日本国内のIT業界を見ると、世界的なネームバリューを持つ企業がまだまだ少ないのが現状です。つまり、世界に発信する和製ITベンチャーが生まれるのはこれからであり、それを実現するためにはエンジンとなる優秀な人材が必要なのです。IT・Web・ゲーム業界の人材紹介は、提案・マッチングの品質を追い求めていけば必ず成長すると思いました。
「ギークリー」という社名には、どんな思いが込められていますか?
ギーク(geek)とは、特定分野にて並外れた知識と探求心を持った人間を指す俗語であり、IT・Web・ゲーム業界で活躍するエンジニアやクリエイターの間では、技術に詳しいタイプの人間に対して誉め言葉として使われる事が多いです。 私たちはこの“ギーク”というワードに、“こだわりを持って採用活動を行う企業”と“仕事にこだわりを持っている人”の意味を当て込み、ギークな人たちに好機を提供したいという思いを込めて命名しました。 ギークな人たちに満足していただくためには、自分たちもその人たちに負けないくらいの熱量とこだわりを持ってサービスに向き合わなければなりません。社名は、事業に込められた情熱そのものであり、私たちの存在価値そのものなのです。
中長期的なスパンで目指している御社の姿を教えてください。
設立当初は企業・求職者ともにまっさらな状態からの開拓でしたので、紹介実績を築きあげるのにもひと苦労でした。しかし、一つひとつの期待を丁寧にクリアしながら実績を積み上げていき、おかげざまでIT業界の人材紹介=ギークリーという評価ができつつあります。 私たちは、単に評価の良い人材紹介会社で終わるつもりはありません。電気・ガス・水がなければ暮らしが成り立たないように、IT・Web・ゲーム採用のインフラとなり、「ギークリーさんがいないと困る」という存在になるのが中長期的な目標です。 そのためにはまだまだ知名度も足りませんし、事業の原動力となる社員も不足しています。人員体制を強化することはもちろん、主体性をもってサービスを改善するカルチャーや、メンバーの頑張りを後押しする制度・仕組みを継続して築いていきたいと考えています。
事業を発展させる上で、どんなタイプの人材に期待していますか?
単に人材ビジネスにチャレンジしたいのであれば、それができる企業はいくらでもあるかと思います。やはりあえて当社を志望するなら、専門分野に特化したスペシャリスト集団ならではの事業・サービスの展開の仕方を学び、こだわりの仕事を通じて己を成長させたいという気概を持った人が来てくれるとうれしいですね。 人材業界の経験はむしろいらないとさえ思っています。なぜなら当社は業界内でもオリジナリティを意識しているため、業界の慣習とは無縁で、ゼロベースで物事を考えられるタイプの方がフィットしやすいのです。人材紹介はヒアリングビジネスと思われがちですが、私たちが大事にしているのは、企業や求職者の皆様に満足していただける提案です。どんな業界でも提案は存在するものですし、さまざまな業界で培ってきた経験を活かし、当社のビジネスに新しい風を吹かせてほしいというのが、率直な気持ちです。