株式会社アドベンテック

株式会社アドベンテックは、東京の水道橋に本拠を置くIT系の開発会社だ。
2007年7月、経験豊富なエンジニアを中核とする7名で始まったアドベンテックは、創業10年を経過。
起業直後に襲ったいわゆる「リーマンショック」を乗り越え、現在は新たな発展期に入っている。

同社の主な事業はSES（システムエンジニアリングサービス）や、一括請負契約での各種ITシステム開発。
現状ではおよそ6割がSESによる売上で、残り4割を一括請負・社内開発が占める。
その現状について、同社代表取締役社長兼CEO・小針博樹氏は語る。

「当社は、Web・オープン系のシステム開発を中心に、ほとんどのシステムについて、企画提案から構築・運用業務まで一通りこなせるオールラウンダーな開発会社です。業務分野や業界についても、特にどのジャンルが得意ということはありませんが、SESでは多く担当しているのは、金融業界や公共セクターからのお仕事です。一括請負・社内開発ではシェアリングサービスシステムを中心に飲食店での注文システムの構築、医療系の模試システムなど、多岐にわたります。」（小針氏）

金融業界に対しては、以前は主に銀行を中心とした顧客が多かったというが、最近は証券・保険・クレジットと金融業界のなかでも分野を広げている。
公共セクターからの受注とあわせ、取引先として技術的・経営的な「信頼性」が何よりも要求される「お堅い」金融業界からの引き合いが多いことだけでも、アドベンテックという会社が信頼されていることがわかる。

「当社はもともと技術者が中心となって設立した会社です。そのためSES中心の開発会社にありがちな、営業がやみくもに取ってきた案件をこなすようなことはありません。新規のお客様は、既存顧客からのクチコミや紹介が中心。信頼第一で仕事を続けてきた結果です。当社メンバーのシステムについての深い理解・こだわりが、お客様からのさらなる信頼を呼んでいると考えています」（小針氏）

先ほど挙げた公共系や金融業界、特に保険会社等からの案件が増えていることもあり、アドベンテックでは新たなメンバーを募集している。7人でスタートした会社も、今では20人超。そしてさらなる業容拡大のため「新戦力」が必要不可欠なのだ。

さて、日本国内はもちろん、東京周辺だけでも「IT開発会社」はそれこそ山のようにある。その中で、アドベンテックは「働く場」として、どのような特徴があるのだろうか。

「まず、人数の少ない会社ですから、代表である私との距離が近いこと。当社では皆フランクに私と話してくれます。相談事も気軽にできます。とは言えSES業務では、客先に常駐するメンバーも多く、なかなか『会社として』の交流が取れないことから、月1回の帰社日や、社員会・バーベキュー、忘年会、そして毎年社員旅行も行っており、社員相互の交流を深めるイベントを行っています。社員旅行は、直近だとアクアラインを通って千葉に行きました。それ以前いは日光・鬼怒川や、茨城の大洗にも行きましたね。
またコロナ禍で、まだ１回目の緊急事態宣言発令の前となる2020年3月1日から」（小針氏）

会社としての制度面も、急速に整えられつつあるという。福利厚生こそ同種・同規模の企業とさほどの変わりはないというが、人事評価制度の充実や組織編成など「安心して働ける、成長できる環境作り」に余念が無い。そして何より、顧客から受ける評価、顧客とのつながりがアドベンテック最大の特徴だと小針氏は語る。

「当社では『受けた仕事は責任を持って最後までやる』ことを徹底しています。その姿勢が評価され、多くのお客様と深いつながりを築いてきました。当社の仕事はその多くが既存顧客や人脈からの紹介によるもの。『任されたことをやりきる』ことが、顧客からの信頼に繋がっていると自負しています」（小針氏）

顧客から信頼を集めていること。それが働く立場にとってどのように大切かというと、一番は「仕事がなくならない」こと。そして「いい顧客」が多く、社員として「チャンスが得やすい」ということ。個々に成長するためのキャリアプランが描きやすい会社。それがアドベンテックの特徴であり、ここで働く最大のメリットといえるかもしれない。

「提案レベルからやらせてくれる顧客も多い」
「いろいろな新しい技術を学ぶ機会も多い」
「若手エンジニアにとっては、特に学べるスピードが速いので役に立つ」
「基本的に『やりたいことは何でもチャレンジできる』会社」

アドベンテックのメンバーに聞くと、このような「良さ」を挙げてくれた。顧客との深いつながりを軸に、エンジニアが存分に力を発揮できるチャンスがある、それがアドベンテックといえる。

今後のアドベンテックについて、小針氏に将来像を聞いてみよう。

「現在、人材不足が叫ばれているIT業界ですが、今後はAIの普及等もあり、『人』はあまり要らなくなっていく部分もあれば、更なる人材不足となる部分も出てくるでしょう。アドベンテックは、その中でも『お客様に選ばれる会社』であり続けたいと考えています。そのためには、エンジニア一人ひとりのスキルアップが必要となり、実践の場として、SES案件だけではなく、一括請負案件を増やし、更に自社サービスの開発を行うなど、幅広く経験ができる環境を整えねばなりません」（小針氏）

同社ではすでにAI系チャットボットなど、自社での新たなサービス開発を検討中。同社のポリシーでもある「ITで世の中を便利にしたい」という思いに合致するようなサービスを提供していくとのことだ。そうした「将来像」を描く。

ところで、アドベンテックが求める人材は、どのような人物なのだろうか。同社で働く現役社員の履歴などを参考に「ロールモデル」を示してもらった。

「一例ですが、中小規模の会社でエンジニアをしていて『もう少しいろいろなことをやりたい』と思っているような方がぴったりだと思っています。当社では、提案レベルから、要件定義、開発、保守など、いまやっていることの『その先』ができる仕事がたくさんあります」（小針氏）

もちろん、技術者としてテクノロジーの発展についていくための「学びの姿勢」や、自主的にコミュニケーションが取れること、チームで働くことが多いのでチームワークよく仕事ができること、タイムマネジメントができること……など、同社が希望する条件を挙げればいろいろある。そんな中で、アドベンテックの舵取りを行う小針氏はこう「希望の人材像」を語ってくれた。読者の皆さんへのメッセージとともに、最後にお伝えしよう。

「当社は『お金を稼ぐための手段』としてシステム開発をやろう、という人は向いていないと思います。アドベンテックはその根底に『ITで世の中のいろいろなところを便利にしたい』というテーマを持っています。この『役に立ちたい』というメンタリティを持っている方に来ていただきたいですね。仕事はたくさんありますから、結果として、きちんとやればお金にも繋がります。当社は今後さらなる拡大のため、組織も整えていきます。その『新時代型アドベンテック』の中核としてともに成長できる方の挑戦を、お待ちしています」（小針氏）