株式会社オレンジテクノロジーズ

当社は1986年の設立以来、『DX推進・ビジネスソフトウェア・組込みソフトウェア・制御ソフトウェア』などの設計・開発を通して、産業や社会に必要なインフラとテクノロジーを支え続けてまいりました。
『自動車、鉄道、流通、通信』など幅広い分野に提供し、その技術を今日まで磨き続けてまいます。私たちが目指すのは、大手企業などが入り込めない領域。日本人の底力であるモノづくりに関わりながら、ニッチな世界を常に追求しています。当社の主力となるソフトウェア開発は、“DX推進・ビジネス・組込み・制御”の4分野です。一方で近年は、多様な技術領域へ優れた人材を参画させるため、更なる技術の研鑽と視野の拡大に力を注いでいます。今後もその強みを一層活かせるよう、優れた企業との連携を図りながら、業界の発展に貢献したいと考えています。

オレンジテクノロジーズは、組み込み系ソフトウェア開発のほか、ビジネスソフトウェアと制御ソフトウェアの開発も事業として展開している。中でもビジネスソフトウェア開発では、製造業向け業務アプリケーションの企画から保守までを幅広く請け負っている。静岡事業所を中心とし、自動車・バイクメーカーの系列会社からの仕事がメインだ。

同社では、工場での制御ソフトウェアの開発・保守・運用にも長年のノウハウを持っている。大手電機メーカーの携帯電話製造工場で、制御システムを一括で受注していた実績がある。

「当社の静岡支社は、かつて大手電機メーカーの工場があった地に今もあります。スマートフォンの普及により、そのメーカーは携帯電話製造から撤退し、当社が担当していた工場も今は別会社が運営しています。けれども、長年工場の制御システムを開発した経験を活かし、現在も工場の制御ソフトウェアの開発を事業展開しています」（小池氏）。

30年で培ったノウハウで、量産工場向けの製品検査ソフトウェアを開発。自動生産ライン、セル生産ライン向けの制御ソフトウェア、及び、自動検査ソフトウェアの開発を手掛けたほか、半導体・液晶工場向け製造検査装置ソフトウェアも開発。生産装置の制御ソフトウェアおよび画像処理を施しての欠陥検査装置、工程間搬送制御、各装置と工場ホストとの通信などのシステム開発から現地立ち上げまでも手掛けた。

「長年の経験を生かした仕事だけでは時代の変化に取り残されてしまいます。そこで、将来を見据えて成長性のある事業にも進出したいと思っています。海外の画像処理ソフトの代理店と組んで、半導体装置に新しい画像処理ソフトを組み込む予定。新しい事業の展開では、若手にチャンスを与えたい。そのために、新卒も含め、若い人材を求めています」（小池氏）。

自治体や鉄道から、防災、モバイル機器まで、また計測・検査システムから通信ネットワーク、業務アプリケーションまで、1986年の設立当初から、産業や社会を支えるインフラやテクノロジーを支え続けてきたオレンジテクノロジーズ。長年の信頼を土台に堅実な経営を志す一方で、時代の変化を乗り切る将来への備えも視野に事業展開している。

小さい会社ながら大手企業との取引が多いオレンジテクノロジーズ。静岡支社の一部が滋賀に移転して取引が広がるなど、事業は好調。しかし、組み込み系のエンジニアが市場に少ないこともあり、人材不足が悩みの種。そこで、人材の育成にも力を入れています。

新入社員研修では、まったく未経験の新人でも、ITや組込みの基本知識、プログラムの基礎などを分かりやすく学べる。要件定義書から設計書、試験仕様書、コーディング、テスト、発表資料まで、即戦力として役立つ、組込みソフトウェア開発業務の基本を習得できる。

「中途採用は経験者を中心にしていますが、新卒で採用した人材に関しては、男性・女性、文系・理系を問わず、組み込みソフトウェアの開発に興味を持った人材を、一人前の組み込み系エンジニアに育てます。中途採用で入った人材には、まだ経験の浅い新入社員をリードしてほしいです」（小池氏）。

中途採用の社員向けにも、教育制度が充実している。継続的に社内勉強会を実施し、開発メンバーのスキルアップを図っている。各自が目標を定めて取り組み、成果を発表し合うことで、自分で得た知識を全員が共有し、チーム全体の成長を促している。

また、産業能率大学通信教育講座や各種セミナーへの参加を通じて、マネジメント教育にも余念がない。主任や課長など上級職になるには、通信教育の試験に合格する必要があるという。昇格試験は、ステップアップの目安になり、目標が見えやすくなる。

「目標管理制度を導入し、成長の『見える化』を図っています。上司と相談しながら一年間の目標を具体的に設定することで、目標と成果が可視化されスキルアップ、キャリアアップに必要なものがわかります。自分で目標を設定してそれに向けてチャレンジできる環境が当社にはあります」（小池氏）。

エンジニアの中には、マネジメントをしたくない人、お金や人の管理よりも、現場でプロダクト作りたい人もいる。そんな人には、スペシャリストとして現場で活躍するキャリアもあるという。

ちなみに、オレンジテクノロジーズの本社がある新横浜には、Jリーグ横浜F・マリノスのホームスタジアム「日産スタジアム」もある。同社からは徒歩13分の距離。サッカー好きのエンジニアには、たまらないロケーションだ。