株式会社blueprint

株式会社blueprintが運営する「Real Sound（リアルサウンド）」は、音楽・映画などの最新動向が分かるニュースや、独自の視点で深堀りしたシーン・業界の分析記事といったコンテンツが楽しめる総合カルチャーサイト。2013年に読み物主体の音楽サイトとしてスタートした。その後も、Real Sound 映画部、Real Sound テック、Real Sound ブックをリアルサウンド内の新ジャンルとして創設し、現在では4ジャンルで構成される、総合カルチャーサイトだ。

2021年6月には月間5443万PV（1925万ユーザー）を突破。音楽サイトの運営で培った経験を、映画、テック、ブックの各分野へと広げてきた。

blueprintは、出版事業を2016年にスタートさせている。2018年には取次コードも取得。出版社という新たなチャレンジにも積極的だ。しかし、書籍・出版といえば、「オワコン」と揶揄されるように、インターネットやスマートフォンの普及によって、右肩下がりの斜陽産業。リアルサウンドが新たなメディアを作る価値はあるのだろうか？

「紙媒体の衰退は主に雑誌メディアの退潮です。書籍は著者が時間をかけて思考や情報を詰め込んだものであり、他に代えがたい価値があると考えています。Webに情報が溢れる現代では、書籍は情報のスクリーニング機能を果たし、著者という存在を承認する社会的装置でもあり続けるでしょう。と硬いことを言っていますが、平たく言えば私が本を好きなだけなんですけどね。私は今でもたくさん本を買います！」（代表取締役／リアルサウンド編集長・神谷弘一）

音楽にしても映画にしても書籍にしても、神谷氏が言う「好き」こそ、リアルサウンド編集スタッフの原動力なのだ。

blueprintの創業者であり、リアルサウンドの編集長でもある神谷氏は、音楽専門雑誌『rockin'on（ロッキング・オン）』で編集者をしていた経歴を持つ。

「『rockin'on』本誌や『ROCKIN'ON JAPAN』の編集に5年ほど携わった後、フリーランスの編集者・ライターに転身しました。その中で仕事の依頼がどんどん増え、カメラマンやライターなど関係する方たちも増えてきたこともあり、2006年に法人化して編集プロダクションとしてblueprintはスタートしました」（神谷氏）

書籍、雑誌、Webサイトの企画・制作を手がけはじめたblueprintは、前述したように2013年にリアルサウンドを立ち上げる。

「カルチャーや政治経済に関する単行本を作る一方で、ケータイサイトやWebサイトの企画や制作も手がけていました。あるIT企業から経済系Webメディアを作りたいという話が舞い込み、チームを編成したところ、計画がとん挫。そのチームがリアルサウンド編集部の母体となっています」（神谷氏）

リアルサウンドの立ち上げに際し、神谷氏はアーティストと向き合ってそれを記事にするWebメディアにしたいという基本方針を立てた。業界やアーティストと親和性を持ちつつ、読者の興味や関心をできるだけ反映させたメディアを作りたいという思いがあった。

「ニュースサイトのように情報を網羅的に発信するだけでなく、レビューやコラムなどの『読み物』を発信したいという思いがありました。その延長上で、トップアーティストがどこかで話をするときに登場してもらえるようなメディアを目指しています」（神谷氏）

今後は、音楽・映画・テック・ブックに止まらず、カルチャー系のあらゆるジャンルを網羅した総合カルチャーサイトに育てたいと神谷氏は抱負を語る。

「あるジャンルに特化した専門出版社は、膨大なノウハウや情報を持っています。しかし、それをうまくWebメディアにシフトできたケースは少ないのでは。専門メディアの中で蓄積された編集ノウハウと、現在のメディア環境で得られる知見をミックスしていけば、これまでにない規模の読者にコンテンツを届けられると考えています」（神谷氏）

2006年に創業し2013年からはWebメディアの運営を業務にしているblueprint。社員数は22名で、その大半が編集スタッフ。男女比が6：4と、女性が活躍する職場でもある。スタッフの大半が20代で、管理職でも30代。若い会社だけに活気ある社風だという。音楽や映画などカルチャー好きのメンバーがほとんどで、みんな仕事と趣味を一体化させて楽しく働いている。

今後の事業拡大を念頭に、新たなスタッフを募集する。
カルチャー好きでメディアを作りたい編集者やアカウントプランナーは、急いでblueprintの門を叩きリアルサウンドの成長にジョインしてほしい。