株式会社AMBC

株式会社AMBCは、コンサルティングサービスやITサービスを展開している会社だ。グローバルな視点から、デジタル変革の進展による経営とITの最適化を支援する。会社設立は2007年11月で、本社は東京・西新橋にある。

コンサルティングサービスを多く扱うようになったきっかけは、ヨーロッパ最大のITコンサルティングファーム、キャップジェミニ社の旧知であるCEOからの依頼に基づき、日本再上陸をサポートしたことからだ。日本オフィスのビジネス企画から始まり、金融会社向けのオフショア開発化等を含むIT構築支援、自動車会社向けサプライチェーンマネジメントなどソリューション設計、重要顧客のIT訴訟支援での意見書作成などにあたった。

もう一つのビジネスラインであるITサービスでは、主にシステム開発を受託。BtoBのインターネット通販サイトの構築支援や基幹業務システムの開発支援などを請け負ってきた。

コンサルティングに関するAMBCの強みは、大手コンサルティングファームやSIベンダーのトップチーム出身のコアチームによる、圧倒的な分析力、構成力、ITソリューション立案力、そしてプレゼンテーション力にあり、実際、数々の成果を残してきた。

ITサービスでの強みは、今後のITのキーテクノロジーたるAIやビッグデータに関するコアソリューションの知見だ。例えば、米国ベンチャーが開発した超高速検索エンジンやビッグデータをマネジメントできるデータストア、ETLツール、AIエンジンなどのソリューションパッケージを活用し、それら独自のアーキテクチャを使いこなす特殊技能を保有している。

代表取締役CEOを務める瀬賀利明氏は、大学（情報工学専攻）を卒業後、大手鉄鋼会社に入社。プロセスコンピュータの企画開発を担当した。その後は外資系大手ITコンサルファームに移り、ソリューションビジネスを展開。日本オフィス取締役および米国本社副社長も務めた。その後、グローバルIT企業の代表取締役CEO、プライベートエクイティのパートナーなどを歴任し、AMBCを設立。キャップジェミニ社のアジアパシフィック地域エグゼクティブ ディレクタも兼務する。

ここでは、AMBCの事業の内容について詳しく見ていこう。コンサルティングサービスでは、（1）経営戦略・事業戦略、（2）ソリューション導入、（3）BPRおよびチェンジマネジメント、（4）M＆Aおよび企業価値評価などに関するコンサルティングをおこなう。

（1）経営戦略・事業戦略の領域では、デジタル変革の果実を先取りし、企業価値最大化と競争優位性を確立する経営戦略・事業戦略の策定、および戦略の具体化に向けた施策の定義、実行計画の作成などをサポートする。具体的には、企業ビジョンや経営戦略の策定、事業ポートフォリオの構築、M＆A戦略、新規市場への参入とビジネスモデルの構築、リスクマネジメント、事業再生戦略などを扱う。

（2）ソリューション導入の領域では、デジタル変革にともなうリスクを管理しつつ、成果を迅速かつ確実に実現するソリューションを支援する。具体的には、調達およびサプライヤ戦略、SCM、CRM、マーケティング、ビッグデータなどを扱う。

（3）BPRおよびチェンジマネジメントの領域では、あるべき姿をゼロベースで見直し、プロセスを最適な形へ再構築する。また、リーダーシップやコミュニケーションなどの戦略理論を組みあわせ、デジタル変革を実現するBPRとチェンジマネジメントを実装する。

（4）M＆Aおよび企業価値評価の領域では、DCF法、時価純資産法、類似会社法など目的にあった手法を用いて評価をおこない、売り手と買い手との情報の非対称性を回避し、M＆A実施のリスク低減に貢献する。

もう一つの事業の柱であるITサービスにおいては、プロジェクト管理やPMOサービス、システム開発などを請け負う。数多くのITプロジェクト経験から得た経験・知見、およびPMBOKなどの標準メソッドをもとに、専門性の高いコンサルタントがプロジェクトを推進し、プロジェクトを成功に導く。システム開発では、オブジェクト指向型ソフトウェア開発に関する業界最高レベルの技術知識と、さまざまな業界におよぶ業務知見を駆使し、革新的なITシステムの開発を支援する。

2020年7月時点の従業員数は7名で平均年齢は40歳。IT、コンサルティング業界で25年以上のキャリアのある代表・瀬賀氏をはじめ、ソフトウェアからインフラまで幅広い知見を持つCTO（工学博士）、外資系システムベンダー出身のCSO、IT業界での多岐にわたるマネジメント経験をもつCOOなど、優秀なマネジメント人材が揃っている。

AMBCの企業カルチャーは、ルールを強制するようなマイクロマネジメント的な組織とは180°異なる。オフィスは大学の研究室のような自由な雰囲気があり、「一流のチームと優れた環境で仕事をしている“トップ人材”だ」というプライドを持って働けるよう、オフィス環境やインフラにはかなり力を入れている。

働き方は、11時～14時をコアタイムとしているほかは、100％フリーで働くことができる。案件でトラブルがあったときを除き、残業は一切ない。会社側が無理なコミットメントを求めず、個々の“期待値”をベースにした管理がおこなわれている。

AMBCではこれまで、コアとなるマネジメントチームを自社人材で固め、その他は外部から調達するスタンスでサービス提供してきた。現在は従業員とパートナー合わせて40名である。今後はテクノロジーや業務知見をストックすることを目的に、正社員のエンジニアを増やしていく方針。とりわけネット購買システムに関わる開発エンジニアを求めている。会計や購買業務を理解していれば理想的だが、わからなくてもキャッチアップしていける人であれば問題ない。
また金融会社向け基幹システムの開発とメンテナンスを担う大規模案件も決定済みで、事業がスタートすれば、そこで活躍する人材も求めている。

求める人物像は、エンジニアとしてのスキルはもちろん、目的を達成するためにはどうしたらよいか、自分で創造力をもって考えられる人材だ。スキル以外の部分では、協調性がありゴール達成の道のりを粘り強く頑張れること。　意欲的なメンバーを迎え入れ、さらなる成長と発展を目指す。