株式会社アカリ

ITとデザインをコアバリューとして、Webサイト構築やアプリケーション開発などデジタルクリエイティブのプランニングからデザイン、フロントエンド実装、システム開発、インフラ構築までワンストップで手がけ、自社プロダクトの開発・提供も行っている株式会社アカリ。

同社は2006年3月の設立以来、上場企業、大手企業、スタートアップなど、様々な企業のコーポレートサイトやメディアサイト、サービスサイトの構築・開発を行ってきた。卓越したUI/UXデザインをはじめとする高品質なデジタルクリエイティブは、クライアントから高い評価を獲得している。

例えば2017年に手がけたのが日本を代表する腕時計ブランド「セイコー」のWebサイト。代表取締役社長の山下陽介氏は次のように語る。

「お客様のご要望は、それまで各国でバラバラに運用されていたWebサイトを統合・共通化し、グローバルで統一したブランドコミュニケーションを実現することでした。それを受けて当社は設計からデザイン、CMS開発、システム開発まで全ての工程を担当しました。セイコーオフィシャルサイトと高級腕時計ブランド・グランドセイコーオフィシャルサイトの双方に当社が開発した共通のCMSを導入し、同じ操作方法で異なるWebサイトの運営が可能になったのです。またグローバルで統一された管理画面で運用できるようになり、高い評価をいただいています」。

また、同じく2017年から携わっているのが人気ファッション・ライフスタイル誌「LEON」のWebサイトの開発だ。

「当社では2009年のLEON Web版の立ち上げから関わってきましたが、2017年度よりWeb媒体専属の編集部体制が発足し、それまでの補完メディアから独立したメディアにアップデートすることになりました。それに伴って、従来使っていたWordPressではなく、オリジナルCMSをゼロから開発しました。扱いやすい管理画面で、これまで紙媒体で活躍してきた編集者やライターさんでも直感的に記事作成が行えるようになったと好評です。導入以降も機能やパフォーマンス改善を重ね、現在では月間ユニークユーザー数200万、月間PV数1300万と、リニューアル前の40倍以上の急成長を実現し、成長ペースは今も加速し続けています」。（山下氏）

それ以外にも大手・有名企業のサイトを数多く手がけているほか、3DCG制作、映像制作、メディアアート制作、デジタルサイネージ開発など、実績はデジタルクリエイティブ分野全般に及び、業績も好調に推移している。

多くの企業のWebサイトを手がけてきたアカリが、これまで培ってきた構築・運用ノウハウを結集して開発し、2018年12月にリリースしたのがCMSソリューション「Okra」（オクラ）である。山下氏は次のように語る。

「多くの企業のサイトを手がけて蓄積してきたユーザビリティとUI、そしてWeb技術に関するあらゆる経験と知識を総動員し、ソリューションとして開発しました。また、ベースとなる自社プロダクトを持つことで、お客様からの開発依頼に2～3ヶ月程度の短期間で対応できるようにする狙いもありました。『Okra』は管理画面のUX向上やWebサイト運用に必要な機能の自動化を行っているため、運営に関する知識が少ない方でも使いこなせるのが特徴です」。

優れたユーザビリティが評価され、現在「Okra」はわが国を代表する世界的コンピュータゲーム・玩具メーカーをはじめ、多くの企業に導入が進んでいる。今後同社ではマーケティング向け機能やAI機能の搭載など、さらにブラッシュアップを進めていく考えだ。

Webサイト構築やシステム開発に当たっては、プロジェクトごとにディレクター、エンジニア、デザイナーがチームとなって、企画からコンテンツ開発、実装まで進めていくのが同社の開発スタイルである。

「プロジェクトの規模によって多少の幅はありますが、標準的なものでディレクターが1～2名、エンジニアが3～6名、デザイナーが2～4名ぐらいの構成です。時には外部のエンジニアの助けを借りることもあります。開発期間はお客様からお話をいただいて立案するフェーズからですと3ヶ月から半年ぐらい。やりたい仕事があれば、手を挙げてどんどんチャレンジできるようにしています」（山下氏）。

同社でエンジニアとして活躍する魅力は、幅広い領域にチャレンジしながら自らの技術の幅を広げ、フルスタックエンジニアへと成長できることだ。

「例えばあるエンジニアは、もともとフロントエンドのスタイルシートやブラウザにとても詳しかったのですが、入社後にサーバサイドにも携わり、今ではフロントエンドもバックエンドもわかるようになりました。逆にバックエンドが得意な人でも、フロントエンドに携わることができます。フロントエンドはバックエンドより自分でアルゴリズムを記述しなければいけないことが多いので、それを経験することで、インフラの扱いもよりエクセレントになります。さらに機械学習やビッグデータ解析などに取り組むことも可能です」。（山下氏）

企業カルチャーについて山下氏は次のように語る。

「モノ作りが大好きな人たちが集まっていますね。そして全員がその先に自分のクリエイティブで世の中にインパクトを残したいという想いを持っています。組織はフラットで年齢や社歴に関係なく、意見を言い合うことができる環境です。オープンなコミュニケーションを大切にしており、slackを活用してコミュニケーションを“見える化”しています。

エンジニアの場合、デスク前で黙々と仕事をすることがどうしても多くなります。しかし他の人がどんな風に働いているのかを見るのも大事だと思い、2021年から新オフィスは都会の喧騒から少し離れた代官山にあるコワーキングスペースに移転しました。
働き方解放区としたこのオフィスでは様々な業種の方とコミュニケーションする機会がありインスピレーションを得たり、集中して仕事に打ち込んだりしています。（山下氏）

PC環境は一人1台MacBook Pro を支給しており、本社ではエンジニアは全員2台のディスプレイにつないで作業をしている。キーボードやマウスなど使用している周辺機器は様々で、各自が希望する製品を購入できる。

「今後はCMSだけでなく、Webビジネスを展開するために必要な様々な機能を備えた基盤となるソリューションを開発していきたいですね。そのためにエンジニアをさらに増員したいと考えています。今持っている技術を軸にしながら当社でさらに仕事の領域を広げ、フルスタックを目指したい方にぜひ来ていただきたいですね」。（山下氏）

受託開発に加え、自社プロダクトの開発・展開も進め、さらなる成長を目指す同社。エンジニアとして技術の幅を広げたい方、自社プロダクトを手がけたい方にはお勧めだ。